2018日中友好大学生訪中団第1陣

公益社団法人日本中国友好協会(以下、(公社)日中友好協会)は、中国政府の要請を受け、中国日本友好協会(以下、中日友好協会)との協議により、6月1日~6月7日までの6泊7日、北京-敦煌-西安-上海へ「2018日中友好大学生訪中団第1陣」を派遣した。日本の大学生が中国の大学生と実際に交流することで相互理解を深め、中国の生活文化に直接触れ、より客観的に中国を理解することを目的とする。全国の大学を対象に学生を募集。応募数161名の中から、25都道府県52大学の100名が書類審査を経て団員に選抜された。上島保則団長(当協会常務理事)、山岸清子秘書長(当協会事業部長)、事務局5名、ボランティア1名を加え、総勢108名(構成6班)の訪中団となった。

4月下旬と訪中前日に研修会を行い、出発前夜には中国大使館にて大使館主催の壮行会が行われた。壮行会で汪婉大使夫人(友好交流部参事官)は「日中両国の若い人たちの相互信頼、相互理解が大切。価値観の違う人々の間に太い強い関係を築くことがグローバル化にとって大切」と、これから訪中する大学生へ激励のメッセージを送られた。上島団長は挨拶の中で「自分の目で見て体感し、判断することが大切。同世代の学生との交流で、日中の将来について話し合い、大きな輪を作ることを期待する」と語った。学生代表の小西凌さん(三重大学4年)は「将来の中国を担う優秀な学生たちから多くのことを学びたい。訪中での気づきが、帰国後何をもたらすかを考えて7日間を過ごしたい」と挨拶した。

出発日は早朝4時過ぎの起床であったが、遅刻者も出ることなく羽田空港へ向かった。北京空港にはほぼ定刻に到着したが、4月下旬より導入された指紋採取審査をスムーズに通らない学生が多く、空港を出るまでに2時間を要した。到着日の午後は37度の猛暑の中、故宮博物院を見学し、夜は好苑建国飯店にて中日友好協会主催の歓迎宴に出席した。中日友好協会許金平副会長は挨拶の中で「今年は中日平和友好条約締結40周年の記念の年。中日友好の発展は両国のみならずアジアの友好発展に重要な役割を果たす。中国の学生との交流を深め、中日両国の懸け橋となり、中日両国の友好発展につながるよう期待している」と語った。続いて上島団長は、政府レベルでの相互交流が活発になり始めていることにふれ「このような時期に訪中できたことを嬉しく思う。学生には自分で体感した上で自分の考えを持ち、その体験を家族、友人に伝えることで中国理解の友好の輪を広げてほしい。大学交流では自分の目標を持って様々な体験をし、大きな成果を上げてほしい」と語った。日本大使館川上文博文化広報部長は「若い皆さんが協力して、日中両国の友好にとどまることなく世界の発展に寄与することを期待している。中国の若者と交流し、皆さんの中国に対する理解が進むこと、また中国の学生も皆さんとの交流で日本を更に理解するという、相互理解が進むことを期待している」と語った。

2日目は終日国際関係学院との交流という内容の濃い1日となった。応募の際に「英語上級」と自己申告をした学生は英語交流、その他は日本語交流となった。午前中にフリートークで親しくなった後、午後はグループごとに学院近くの世界遺産・頤和園を散策した。学院に戻り、階段教室にて学院副学長、日本側団長の挨拶、日本側学生によるパフォーマンス、グループごとの感想発表が行われた。李家興副学長は挨拶の中で「今回の体験を通じて、中国の伝統と新しい中国の姿を知ってほしい。今回の交流でできた友人と交流を続け、共に日中友好の発展に努めてほしい。」と語った。上島団長は「学生時代の経験は生涯記憶に残るもの。両国の学生が今日の交流を通じて相互理解を深め、協力しながら両国の輝かしい未来を切り開いていくことを期待している」と挨拶した。日本の学生による日本語と中国語による歌、ソーラン節が披露された後、グループごとに日中双方の学生が感想を発表した。「国際交流に大切なことは、与えられた一部の情報で他国を判断せず、実際に足を運び多面的にとらえ、その国の人と交流することだと感じた」「交流した中国の学生は日本についていろいろなことを知っているが、自分は中国についてよく知らない。これから知るべきだと感じた」「今日一日で築けた絆を今後も大切にし、日中の懸け橋として頑張りたい」等々前向きな感想が多く聞かれた。最後に中日友好協会程海波副秘書長が挨拶し「李克強首相の訪日で両国が交流を活発化させようと合意した後の第一回目の大学生訪中団。「これから日中の懸け橋として交流を続けて行く」という学生の感想を聞いて感動している。相互理解、相互交流を深めることができればと考えている」と語った。学生たちは学院内の学食にて共に夕食を取り、連絡先等を交換し、学院を後にした。

3日目は甘粛省の敦煌へ。世界遺産莫高窟、庫姆塔格沙漠が広がる鳴沙山を参観。北京から空路3時間半に位置する歴史ある西域の町を散策し、中国の広大さ、文化・歴史の深さを感じた1日だった。
翌日訪れた西安では、外国語教育で知られている西安外国語大学日本語科の学生と1対1の交流を行った。「勉強とバイトの両立」「草の根の交流」「休日の過ごし方」等13のトピックが用意され、それについて話し合い、各班の日中双方の代表者が交流内容を発表した。

 

  • 中国側学生「中国の学生は勉強が最重要。学費はもちろん友人との交際費も親が負担する。交際費や学費をアルバイトで稼ぐ日本の学生がいることを知り驚いた」
  • 中国側学生「中国人学生も社会を知るために時間があればアルバイトをしてみたほうが良いと思った」
  • 日本側学生「来日前は日本に興味がなかった中国人学生が、日本に来たことで日本を好きになったと聞き、日本文化に魅力があることを知った」
  • 日本側学生「卓球の愛ちゃんが友好の懸け橋になっていることを知り、嬉しく思った。自分も日中の懸け橋になりたいと思った」

 

限られた時間であったが、平易なトピックでもあったため、楽しい交流となった。日本側学生は歌、ソーラン節も披露した。パートナーと学食で昼食を取った後、大学を後にし、午後は世界遺産・兵馬俑と西安城壁を見学した。

帰国日前日は上海で買い物、雑技等を楽しんだ。歓送会では北京から中日友好協会程海波副秘書長も「皆さんの顔が見たくて」と駆けつけ、「今回中国で感じたことを家族や友人に伝えてほしい」と挨拶した。学生代表小西さんは「中国人学生との交流は違いも共通点もあり、新鮮で勉強になることが多かった。多様性を認めること、今後も交流を続けていくことが大切」と感想を述べた。また、この期間に誕生日を迎えた人にはパンダのぬいぐるみとケーキが贈られ、笑顔があふれる歓送会となった。

団員はプログラムに参加する中で、現地の学生と積極的に交流し親交を深めた。各自がこの7日間で何かを得ようと行動している姿が印象的であった。
早朝の移動が続き、予想以上の酷暑ということもあり、体調を崩す者も出たが、帰国日には全員が元気に帰国。実際に会って交流することの大切さをこの度も感じた7日間であった。

今回、この事業にご協力いただいた全ての方々に厚く御礼を申し上げます。

  • 各種報告書

 

 

 

過去の大学生訪中団 ― 報告レポート