趙楚楚①

東京大学大学院総合文化研究科 博士課程2年

趙楚楚

 

今年の4月から私は博士課程二年生になりました。今学期は主に博士論文の進展に集中しながら、将来の進路を考えます。アリアケジャパン奨学金のおかげで、経済的な面をあまり心配することなく研究に打ち込むことができ、改めてお礼申し上げます。

学習面

私の研究課題は清朝末期における地方交渉と地元官員の対外活動です。今学期は修士論文で取り上げた交渉事例――避暑地廬山の外国人租地交渉の事例を深く掘り下げて研究しています。1861年、江西省の九江は新しい通商場として開かれ、多くの外国人が九江に住み、貿易や布教活動を行うようになりました。九江から13キロ離れた廬山は、外国人の避暑と観光の第一選択肢となり、廬山での外国人の活動は、一部の地元住民の排外主義的な感情を引き起こし、中国人と外国人の間で紛争が起きました。これは大きな外交問題に発展した事件ではありませんが、近代中国の対外関係における多くの重要な問題点を含んでいます。すなわち、①条約港の範囲、租界と居住地の境界、九江港から遠く離れた廬山に外国人が土地を借りられるかどうかという問題、②外国人がいかに中国で土地を購入したかという問題、③地元中国人の外国人に対する認識の問題、④地元の官員はいかに紛争案件を解決したかという問題です。この課題をめぐって、本学期には清朝の総理衙門档案とイギリス外務省の駐華領事報告を読解しています。4月30日には、指導教員が主催した東京大学総合文化研究科と厦門大学歴史学院の院生フォーラムで、6月6日には、私の所属しているゼミでこの研究を報告しました。現在は、関連資料を精読して学術誌に投稿するための原稿を書いています。個別の研究課題以外には、「清末地方交渉」の博論課題について、関連資料を読み、博論の構想を整えると同時に、週に一回、大学院の先輩や同期に博論に関する相談をして、アドバイスをもらいました。

5月~7月は日本の人文社会系の学会シーズンです。最近の学術動向を把握するため、私も6月10日にアジア政経学会春季大会に参加し、7月1日、2日に東アジア近代史学会の2023年度研究大会に参加しました。また、東アジア近代史学会の会場準備の手伝いをしました。コロナの流行以来、ハイブリッドで学会を行うのが主流になり、今回の私の仕事も、会場の映像をzoomライブに伝送するという仕事です。幸いなことに、学会事務局の先生方のご尽力により、年度大会は無事終了しました。

 

生活面

5月初旬、私は早稲田大学歴史博物館主催の「清国留学生部――20世紀初頭の日本留学ブームと留学生事情」という展示を訪れ、100年以前の中国人留学生であった先人たちの日本での生活に触れ、21世紀の日中交流に貢献するため、現代の留学生として何ができるかを考えることができました。

私は毎年、初夏において紫陽花と菖蒲の花見を楽しみに出かける習慣があり、今年も例に漏れず、6月初頭に清澄庭園に花見に行きました。今年の夏は昨年より暑いですが、優雅な中庭に緑がいっぱいで、そのおかげで暑さを感じませんでした。庭の涼亭でひと休み、涼しい風を心地よく感じました。季節限定の上生菓子と抹茶のセットは美味しく、見た目がとても美しく、季節感があふれていました。

清澄庭園のアジサイ

清澄庭園の菖蒲

涼亭から庭園を見た景色

涼庭の内観

今学期は研究と休憩のバランスをとって、暇に日本のさまざまな風景を体験しました。これからも学業に専念しながら、日本で出会ったものの素晴らしさを中国の人たちに広めていきたいと思います。