「留学に向けて」納田梨央(中央戯劇学院) 

 9月になりいよいよ中国留学がスタート、と言いたいところでしたが、新型コロナの影響でまだ日本にいます。オンライン授業という選択肢もありましたが、私が留学を目指した第一の目的が現地の中国人との交流と中国の生活を実際に体験することだったので延期を決断しました。今回は中国留学を志した経緯や留学までの取り組みについて書きたいと思います。

 私が中国を意識するようになったのは大学2年でのスウェーデン留学時に中国人の友達ができてからです。アニメの話で盛り上がったり旧正月のパーティに招待してくれた時は火鍋や餃子を作って一緒にお祝いしたりして交流を深めました。特に仲の良かった3人がそれぞれ内モンゴル自治区、上海、広州という全く違った地域から来ていたので、方言や料理など中国の多様な文化を知ることができました。私が帰国する時の送別会では北方南方の料理を作ってくれ、中国のお菓子やお土産を渡してくれたことが大切な思い出となりました。私は中国の多種多様な文化にすっかり魅了され、次は中国に留学するとこの時決めました。 帰国後は日中の交流に積極的に参加したいと思い、神奈川日中友好協会青年部チャイ華のメンバーになりました。昨年12月には大学生訪中団の一員として北京を訪れ、人民大会堂に招待されるという貴重な体験をしました。今年は新型コロナで様々なイベントが中止になりましたが、代わりにオンラインでお花見フォトコンテストや日中怪談発表会などを開催しました。大学では中国語の授業はもちろん、中国古典文学や伝統演劇の授業なども履修し、知れば知るほど奥が深い中国の歴史文化にますます惹かれていきました。 留学への期待とモチベーションが高まっていた矢先の渡航延期だったので落胆とこれからどうすればいいのかという不安な気持ちになりましたが、現在は中国ドラマや音楽番組などの中国エンタメにアンテナを張って日本にいながら楽しく中国語に触れるよう意識して生活しています。 いつ渡航が再開されるのか誰にも分からない状況がまだ続きそうですが、中国に降り立つその日まで引き続き日本で語学学習と日中友好協会での活動を行っていきたいです。

昨年大学生訪中団で訪れた万里の長城