「社会人留学後の進路について」福崎文香 (浙江大学)

私は、22年9月から中国の大学院に進学する計画のもと、勤めていた会社を退職し、今回の留学に参加しました。環境的に恵まれた会社だったため、退職するにあたっては葛藤がありました。さらに、現地留学ができずオンライン留学になると決まった時は、自分の選択が正しかったのか一瞬だけ迷う瞬間もありました。しかし、授業を受け始めてから、そして今振り返っても、自分の選択に後悔は全くありません。自分かずっと身につけたかった中国語にどっぷりとはまれて、世界各国から来たクラスメートたちから多くの刺激をもらい、視野を広げられた贅沢な1年間でした。

一方で、22年9月からの大学院への留学は、日本人は未だ留学ビザを取得できず入国できないため、1年間延期することに決めました。もちろんオンライン留学という選択肢はあったのですが、大学院で学び身につけたいと思っていることのうち、現地に行かなければ不可能なことが多いため、この決断に至りました。これに伴い、数か月前から転職活動を始め、幸運にも第一志望から内定を頂けたため、8月より新たな職場で働き始める予定です。また、偶然にもHSK主催のオンライン留学特別奨学金という存在を見つけ、参加が決まったため、9月より半年間天津大学で中国語のオンライン授業を受ける予定です。働きながらですが、できる範囲で勉強を続けていけたらと考えています。

以下、この後期における中国語力の伸びと、社会人での留学という選択について自分の考えを書きます。後期の授業が終わって、先日HSK5級と6級の試験を受けて来ました。5級は既に取得済みですが、伸びを確認したかったので受けました。まだ結果が出ておらず手応えベースですが、5級は以前1月に受けた時よりずっとすらすらと解くことができ、かなり点数が上がったと感じています。ただ、正直なところ6級はぼろぼろでした。特にリスニングは速すぎてほとんど聞き取れず、惨敗感があります(9月からの天津大学での授業が終わるまでには、なんとか6級を取得したいと思っています!!)。この惨敗の原因は、第一に自分の勉強不足です。毎日部屋にひきこもるだけで勉強のモチベーションが上がらない時期もあり、さらに大学院への出願準備や英語の勉強とも重なり、中国語の勉強に専念できていないことがありました。仕方ないところはありますが反省点であると感じています。ただ、実際それだけでないとも感じています。学生時代に現地での短期留学を経験している身として、オンライン留学と現地留学を比較すると中国語力の伸びの違いは大きいです。中国語に触れる機会の多さ、モチベーション維持のしやすさ等、やはり現地留学に軍配が上がります(もちろん、どんな環境でも自分の努力次第であることは間違いありません)。この結果をもって、社会人に会社を辞めてオンライン留学に参加するべきだと、正直なところ自信を持ってアドバイスできません。しかし、会社を辞めずにオンライン留学に参加するという道も可能性としてあり、これについては大いに推奨できます。現に、私のクラスのスペイン人の女性が後期から仕事を始め、授業は全て先生が録画し、仕事終わりにその録画を観て勉強していました。テスト期間だけ仕事を休んでいましたが、それで単位をもらえていたようでした。大学により対応が違うため要確認ですが、そのような方法もあると知っておいたらキャリアとのバランスも取れるのではないかと思います。社会人だとしても、それだけを理由に新たな挑戦を諦めるのはもったいない、方法はいくらでもあります。

最後に、今回社会人でありながら留学という新たなステップを踏み出せたのも、日中友好協会の方々が貴重な機会を与えてくださったおかげです。心より感謝しております。