「オンライン留学の前期を振り返って」福田悠(復旦大学)

2月末になり、オンライン留学が始まってから、半年が経ちました。この半年はあっという間で、もうすぐ現地に行けるのではないかという淡い期待を抱きながら過ごしてきましたが、その淡い期待を抱けば抱くほど、どんどん渡航できる可能性が遠のいていく現実に押しつぶされそうになり、やる気を失いかけたこともありました。12月に感染者が過去最高になり、少しずつ復活しつつあった往来が再び制限されて、あぁ、もう今回は中国に行くことはできないな、とようやく諦めがつきました。現実を受け入れてからは、今できることがオンライン留学しかないのなら、自分に出来ることは全部やろうという決心をしました。今回は、この半年間の自分の成長に焦点を当ててみました。

まず、半年間のオンライン授業で、どのくらい力がついたかと聞かれると、それは正直分かりません。中国語に触れる機会は圧倒的に少ないし、わたしが最も興味のある日常的な表現を学ぶ機会もなかなか得られません。ですが、こういう状況だからこそ、自分から積極的に中国語に触れる機会を作ったり、探したりすることが増えました。留学を諦めた友人からは、「オンライン留学とか意味ないじゃん」「実際、語学力そんなに上がらないんじゃないの?」と言われることもありました。そういう言葉を聞くたびに、コロナのせいにして、何も変わらずに終わるのは嫌だ!と思い、もっと頑張ろうというモチベーションになりました。たしかに、語学は現地で生活して、言葉をシャワーのように浴びるのが一番良い勉強法だと聞いたことがあります。今の状況だと限界はありますが、少しでもその状況に近づけようと、いろいろ工夫をしました。例えば、中国人の知り合いと毎回中国語で会話したり、ドラマを観て耳を慣れさせ、分からない単語を調べたり、ハロートークというアプリを使って友達を増やして積極的にやりとりをしたりしました。このように勉強していくうちに気づいたことは、言語は机に座って一人でやるよりも、誰かと対話するといった実践的な方法で楽しく学ぶほうが、力がつくということです。インプットもアウトプットもできる方法が、人とのコミュニケーションだと思いました。

次に、この半年間を振り返った時に、どのくらい実力がついたのか考えました。9月の最初の頃は、先生が言っていることが全然聞き取れず、4時間の授業を受けてへとへとになって、終わったらすぐに寝てしまうほどでした。しかし、だんだん耳も慣れてきて、自分の意見を言ったり、質問したりできるようになりました。日本では、プレゼンテーションをしたり、ある問題についてしっかり考えて、自分の意見を述べたりするという授業が少なかったので、毎回緊張はしましたが、刺激的で楽しかったです。テストも、中間より期末の方が点数がよくて、とても嬉しかったし、やる気が出ました。

3月からは、一番上のクラスで5か月間勉強することになります。残りの期間を大事にして、留学した成果を出せるように頑張ります

今使っている単語帳