3か月目を迎え、上海もかなり冷え込んできました。中国での生活にもすっかり慣れ、より一段と中国語勉強に熱が入っています。今月は中国で流行っているもの・自身の関心のあることをお伝えしたいと思います。
流行っているもの:電気自動車
中国は日本に比べて電気自動車が占める割合が非常に高いです。中国のナンバープレートはガソリン車と電気自動車・ハイブリッド車で色が分かれているため、簡単に識別することができるのですが、体感4割から5割ほどの車が電気自動車かハイブリッド車です。また乗用車だけでなく、トラックや路線バスまでも電動化が進んでおり、物凄い勢いでEVにシフトしています。中国を走る電気自動車はBYDやNIO、小米(XIAOMI)、小鹏(Xpeng)など日本で馴染みのない新興メーカーばかりで、トヨタやホンダなどの日本車はほとんど見かけることがありません。先日BYDのタクシーに乗りましたが、とても静かかつ快適で、日本車と遜色ないものでした。このような技術進歩を目の当たりにすると、中国メーカーが日本の自動車産業にとって大きな脅威となりうることを実感します。
自身の関心のあること:中国のECサイト
中国では、Eコマースの急速な普及により、アリババグループの淘宝や天猫、京东、拼多多といった多彩なECプラットフォームが台頭しています。これらのサイトでは、驚くほど低価格の商品が豊富に並び、消費者にとって非常に魅力的な環境が整っています。例えば、私自身も最近25元(約500円)で電気ポットを、40元(約800円)でドライヤーを購入しました。また、ほとんどの商品が送料無料で提供されている点も大きな特徴です。このようなビジネスモデルが一体どのように成り立っているのか、大きな疑問を抱くと同時に、その裏側にある課題について考える必要性を感じています。特に注目したいのは、こうしたEコマースの発展がもたらす環境負荷です。中国は広大な国土を有しており、商品が数千キロ離れた地域から配送されることも珍しくありません。歯ブラシやティッシュのような近隣のスーパーで簡単に手に入る日用品でさえ、ECサイトを利用すると遠方から運ばれてきます。この長距離輸送が排出する膨大なCO2は、地球環境に少なからぬ負荷を与えています。さらに、梱包材の使用も深刻な問題です。大学の荷物集積場では、学生たちが捨てた段ボールや発泡スチロールといった梱包材が山のように積み上がり、その光景は環境問題の現実を物語っています。こうしたゴミの増加は、資源の無駄遣いであるだけでなく、廃棄処理にも大きなエネルギーを要します。梱包材の削減やリサイクルの仕組みづくりは、喫緊の課題であると言えるでしょう。このように、中国のEコマース市場は消費者に利便性と低価格を提供する一方で、地球環境に対する大きな負荷を伴っています。SDGsの推進が叫ばれる今、これらの課題にどのように向き合い、持続可能な発展を実現するのか、今後の動向に強い関心を寄せています。
アリババの淘宝