「中国留学~前期を終えて~」猪狩未央(北京語言大学)

昨年の9月に留学生活を始めて、現在この文章を書いている3月末で約7カ月が過ぎました。日常生活や勉強面などの変化についてまとめようと思います。

 

・生活

8月末に北京に到着してから、銀行口座の開設や居留許可の取得など様々な手続きに追われ、なかなか緊張が取れない日々が続きました。また、最初に住んでいた寮はトイレ、シャワー、水道、洗濯機がフロアで共有だったため(現在は改修工事のため学内の別の寮に住んでいます)、以前の生活との違いから慣れないこともありました。学校が始まって1カ月ほど経った10月頃からクラスメイトや中国人学生と交流する余裕が生まれました。10月は暑すぎず寒すぎず、出かけるのに最適の季節でした。

北京は11月末ごろから寒さが厳しくなり、12になると最高気温でも氷点下を下回るなど、個人的には12月が最も辛く感じました。私はダウンを買うタイミングを逃し続け、結局、裏地無しのコート一枚で乗り切ったのですが、11月11日の双十一のセールで安く買っておくべきだったと後悔しました。建物内は暖气のため暖かく過ごしやすいですが、登下校やちょっとした外出時の寒さを軽減するためにも、防寒具はしっかりと備えることをお勧めします…。3月4月に入ると朝昼の気温差はありますが、かなり過ごしやすくなってきました。

 

・勉強

中国語で中国語を学ぶ経験がなかったため、授業が始まったばかりのころはドキドキしっぱなしの日々でした。授業中は数人での話し合いや発言の機会が多くあり、自分の言いたいことを明確に伝えきれず悔しく感じました。しかし、自分の使える単語や表現方法を駆使し、その日学んだ単語を活用することでゆっくりながら少しは成長できたように思います。また、必修の中国語のクラスの他に、歴史の授業もとても興味深かったです。出てくる単語は日常生活の中ではなかなか出会うことのないものばかりですが、必修の授業とは違う角度から中国語に触れる良い機会だったと感じています。

3月から始まった後期は、週に2日、朝8時半からの授業があります。今学期は必修の中国語クラスの他に、ビジネス方面に関する授業や英語の授業を取っています。朝7時半ごろに宿舎を出て食堂に寄り教室に向かう日々にももう少しで慣れそうです。

 

・そのほか

留学前は予想もしていなかった変化は、石窟美術への関心が生まれたことです。昨年11月に石窟を訪れてから、石窟美術への関心が止まらず、冬休みには2か所の石窟を訪れました。以前にも石窟美術の写真や映像は見たことがあったのですが、実際に目にすると今までとは違った感動を受けました。中国には膨大な量の石窟が現存しており、一生かけてもすべての石窟は回り尽くせないと言われています。残りの留学期間で、実際に現地に足を運んで自分の目で見る機会をできるだけ多く設けられたらと考えています。

 

中国語学習を主な目的として始まった留学ですが、全く予想もしていなかった生活や石窟美術との出会いなど、中国語以外に興味や関心が新たに広がった半年間でした。

 

12月に大雪が降った際には、校内に雪だるまがたくさん出現しました。日中も気温が上がらないため、12月の雪は1月半ばまで溶けずにずっと残っていました。

 

 

冬休みには世界遺産に登録されている大同石窟を訪れました。体感気温マイナス17度というあまりの寒さに凍え、全部を見ることができなかったのでまたいつか再チャレンジしたいです。