「留学を開始して困ったこと、面白かったこと」刀禰千春(北京電影学院)

実は今月、元々の派遣先の学校の中国語クラスが開講されないとの連絡を受け、路頭に迷いそうになっていました…日中友好協会の留学センターの担当者さんをはじめ、たくさんの方が救いの手を差し伸べてくださったおかげで無事オンライン留学を始めることができました。本当にありがとうございます。1週間遅れの「転校生」という形で受け入れてくださったのは、北京電影学院です。

北京電影学院では、中級の中国語クラス(汉语课程)と映画に関することを学ぶ映画クラス(电影课程)の授業を受けています。日本人は私しかおらず、私以外に7人いるクラスメイトはみんな本科に進むことを目標としている子たちで、意識の高さに圧倒されそうになります。自己紹介をした時、当たり前のように「あなたは来年何の専攻を受けるの?」と聞かれますが、「今のところ語学留学を終えたら日本の大学に戻るから来年は本科は受験しないつもりだ」と言うととても驚かれます。クラスメイトとは留学の目的が違いますが、誰にも負けない熱量でしっかり中国語を学びたいと思います。

オンライン授業の煩わしさを除けば、今のところ特に困っていることはありません。強いていうならば、授業時間が北京時間14時から22時(日本時間15時から23時)と遅いことです。初めのうちは緊張感のおかげで眠くならずに受けることができていますが、慣れてきた後が怖いです。コーヒーをお供に頑張りたいと思います。

授業の中で一番面白いのは映画分析の授業です。週に3時間で月曜日にしかありませんが、ずっと受けていたいくらい面白いです。映画を観る際に注目すべきポイント、例えば映画のテーマの分類や、映画が作られた時代背景、取り上げている時代の背景などを分析する方法を学んでいます。この授業を受けてから映画を観る際に注目するポイントが多くなり、眼と頭と心が忙しくなりましたが、その分受け取れるものも増えました。

一番苦労しているのは映画中国語の授業です。映画の専門用語と映画について広く学ぶ授業ですが、おそらく映画クラスのメインのようで週に9時間もあります。専門用語を中国語で説明されるので、予習し忘れるとただの難しいリスニングのようになってしまいます。先生も厳しく、例に出される映画を「観たことがない」と言うと、「あなたたちは映画を専攻してるのになぜこんな有名な映画も知らないんだ」と呆れられてしまいます。もっともその通りではあるので、先生から紹介された映画も、それ以外もたくさんの映画を観て勉強しようと思います。