「留学中に経験した面白い、変わった体験」黒田稔子(北京語言大学)

私は冬休みに急性胃腸炎になり、思ったように旅行など出来ず、北京にほとんどいたが、その中での面白い体験について書こうと思う。

一つ目は春节前に行った天津での出来事である。天津では中国の友達の家に泊まったのだが、春节の3日前から毎晩6時から10時ぐらいまで花火が打ち上がっていた。普通の家からかなり大きな音で打ち上がり、遠くからでも目視できた。日本の花火のように空中で花のような感じに打ち上がるのではなく、一本の線が空中に打ち上がる。日本でもしこの花火が打ち上げっているのを見たら、きっと何事だろうと思うだろう。北京では近年法律によって花火を打ち上げることが禁止になったらしく、天津に来てよかったと思えた体験だった。

 

二つ目はトイレについてである。このレポートでトイレについて今までも書いているが、冬休みを通して新たに感じたことを書きたいと思う。中国の公共のトイレは扉が壊れているものがあるが、それ以前に年配の方で扉を閉めない人が意外といるということがわかった。また、トイレの水が流されていないことが多い。これについてはどうしてなのかわからないので、留学が終わるまでに友人に質問してみたいと思う。

 

三つ目は中国の接客は日本よりもフランクで、お店のほとんどでどこの国から来たのか聞かれることが多い。また、必ずと言っていいほど「韓国人ですか?」と質問される。大学内では、日本人の友達と日本語で話しているのを聞いて、声をかけてもらうことが多い。また、若い親子連れから「日本語だ」と言っているのが聞こえたりすることもあった。そのため、お店のおばさんやおじさんからすると、日本人と韓国人の違いが、日本語を話している時も見分けがつかないのだということに気づいた。日本でも、見分けがつかない人はいると思う。しかし、年配の方からも韓国ドラマやアイドルが人気なことや中国人のお客様と接する機会が多いこともあり、韓国語と中国語の違いを聞き取れる人は少なくない。そのため、中国の若い人と年配の人との間で、日本語の知名度の差にかなりギャップがあると感じた。また、コロナウイルスの影響で2年くらい日本人を中国で見かけることが少なかったせいか「韓国人ですか?」と絶対に聞かれるので、少し寂しい気持ちになった。

この三つのことが大きく印象に残っている面白いなと感じた体験である。留学は後半年もないが、これからも新たな発見を大切にしていきたい。

天津の花火