「中国留学〜前期を終えて〜」黒田稔子(北京語言大学)

勉強について

北京語言大学は必須もあるが、中級以上は選択科目も選ぶことができる。私は朝に必須科目があったため、19:00〜の時間帯に選択科目を取った。単位は中級上だと上限が20単位で、前期は19単位を取った。日本の大学での20単位はかなり余裕がある方だったが、北京語言大学の19単位はかなり大変だった。日本で中国語の授業を受けるよりもしっかりと予習からでないと、内容についていけなくなってしまう。そのため、予習も復習もしっかりしてから授業を受けていた。また、宿題も毎回出るため、平日は勉強ばかりしていた。

選択科目は「经贸汉语口语」、「中国人文地理」、「话题口语」オンデマンド式の「初级汉语语法」を取っていた。「经贸汉语口语」はビジネス用語をほとんど知らず、不安であったが、受けてみると新しい単語はあるものの日常で応用できる会話もいくつかあり、受けてよかったと思う。また「中国人文地理」は名前を見た時、あまり面白くなそうな印象を受けた。しかし、実際に受けてみると先生が面白く、地理と共に中国の文化も知ることができた。「中国人文地理」は教材がなく、予習することができなかった。私は「わからない」とみんなの前で正直に言うのが苦手なだったこともあり、授業についていくのに必死だった。しかし、そんな私を先生は見破り、「わからない時はわからないって言ってほしい。そういうクラスにしていきたい。」とおっしゃってくださり、単元ごとにわからないところはないか、また話すスピードは速くないか毎回確認を取ってくださった。そのため、授業を理解することができ、中国の文化を知ることができた。

授業は全てオンラインであったため、現地にいるのに先生やクラスのみんなに会えないもどかしさはあった。また、ルームメイトと同じ部屋であるため、私の声がルームメイトの授業を邪魔してしまうことが度々起こってしまい、やはり対面授業の方が受けやすいと思ってしまった。後期は対面授業だと嬉しい。

 

生活について

留学前は実家暮らしであったため、1人で何かしたり、国籍も違う知らない人と住めるのか心配だった。盗難防止のため、持ち物全てに名前を書いたり、南京錠を用意していた。しかし、結局日中友好協会の人と同じ部屋になり、文化によるすれ違いや盗難の心配はなく、安心して生活できている。

食に関していうと、中国の料理は油っこいのが多く、味付けもかなり濃い。そのため、日本でお腹をほとんど壊したことなかったが、ここにきて2回もお腹を壊してしまった。日本食のお店がかなり北京には多い。しかし、オムライスがほとんどなく、あったとしてもクレープのように薄い卵で覆われている。しっかり「炒める・煮る」料理が多い中国だからこそ、オムライスの卵がしっかり焼かれていて、文化の違いだと感じた。

コロナウイルスが悪化する前は土日のどちらかはどこかに出かける日々が続いていた。充実していたが、環境も言語も変わった中でかなり体力と精神が削られていたように感じる。しかし、コロナウイルスが北京で大流行して大学から出れなくなり、少しゆとりが持てるようになった。しかし、コロナウイルスの影響で1ヶ月以上、大学の外に出れなくなり、中国人の友達と話す機会も減ってしまったため、モチベーションが落ちていってしまった。また、勉強か食事か睡眠しかしない生活で本当に中国に来てよかったのかと不安になってしまう時もあった。しかし、冬休みになり、外に出られるようになり、今は精神的に落ち着いてきている。まだ中国語を聞き取れるようになれてないため、モチベーションを高めつつ、残りの留学生活を大切にしたいと思う。