「中国留学~前期を終えて~」橋本采悠加(上海財経大学)

前期を終えた現在の気持ちは、生活に慣れ毎日楽しいと思えるようになってきました。コロナ禍で規制が厳しい中での渡航だったので、10日間の隔離を経験し、初めての体験が多く、慣れない日々をやっと乗り越えたように感じます。入国時を振り返ると、空港から隔離ホテルまで待機時間も長く、さらに中国語がうまく聞き取れなかったり、話せなかったり、隔離ホテルでも言語の壁がより一層孤独を感じました。当時は経験したことのない不安や孤独に気が落ち込んでいましたが、今となっては、滅多に経験できない特殊な留学経験だと思っています。

前期は全てオンライン授業ということもあり、部屋にこもる日々もたくさんありました。また宿舎外に出てはいけない日や毎日検査をしなければいけない日々もありました。しかし、このような状況下でもルームメイトやクラスメイトと助け合いながら過ごした日々は忘れられません。私の部屋は一人部屋で、同じフロアに二人住んでいます。授業の合間や授業が終わった後は、ご飯類やスイーツ類、ドリンクまで出前を頼んでパーティーをしたり、食べながら映画鑑賞をしたりと、外に出ることができない日は部屋の中でできることをします。私がおすすめした日本のドラマをルームメイトが見て、一週間ほどはその話題になったことや、会員制スーパーで大きなケーキを買い3、4日同じケーキを食べるなど微笑ましい思い出もたくさんできました。

12月下旬に期末テストが終了し、長い冬休みに入りました。2月下旬に後期が始まるので、多くの友人は実家に帰って、年を越していました。私は初めて一人で年越しを経験し、少し寂しかったです。1月は一人の時間が多かったので、中国ドラマを一日中見ていました。まだ字幕ありでドラマを見ているので、内容は理解できますが、今年は字幕なしに挑戦したいと思います。

年を越して、ふと日本の大学時代の中国人留学生に連絡してみようと思い、連絡すると春節は仕事が休みなので遊ぼうと言ってくれました。さらに家に招いてくれてとても嬉しかったです。日本から行くのであれば、知っている美味しいものをたくさん持って行けますが、中国の手土産の定番は何だろうとネットでも調べました。別の友人に聞くとやはり果物が一般的、もしくはお菓子だそうで、結局お菓子や瓜子、豆類を持っていきました。このようにお土産を考える時間でさえも新鮮でとても楽しかったです。正直観光地に行って楽しむというよりは、友達と会話をしている時間や家でご飯を食べている時が幸せでした。

人とコミュニケーションがない生活は面白みがないと思います。一人で部屋にいるときは、ネガティブな思考になり、時には楽しくないと思ってしまうことがありますが、誰かと話をしているときは、辛いことや悲しいことも笑って吹き飛ばすこともできます。前期を通して、留学生活を楽しいでこそ、学習のモチベーションを上げることができると思いました。後期は、自分が掲げた目標を達成するために前期より生活を充実させ、学習を継続していきたいです。