「留学再開への決断」山下真周(北京師範大学)

私は、北京現地での留学に期待を膨らませ、今年の2月半年間の休学を決意しました。しかし、新型コロナウイルス感染症は収束することなく、未だ留学生の渡航は困難であり、現地留学の実現は難しい状況にあります。現地で留学生活を送りたいという思いから休学期間を1年半延長し、日本の大学卒業後に残り半年間の留学をするということも考えました。しかし、奨学金生の休学が認められるのは最大で1年間と規定されている上、私が日本で通っている大学では4年次の留学をする場合は卒業を1年延期しなければならないという学則があります。これらの事情を鑑みると、さらに半年間休学を延長し様子をみるという選択肢は現実的ではありませんでした。今後の進路や就職活動など多方面から考慮し、苦渋の選択ではありましたが、この9月からオンラインでの留学を再開させることにしました。

 

―昨年の反省を踏まえての留学再開―

昨年の新学期開始時は情報がなく、オンライン留学に対して不安でいっぱいでした。資料に書かれている電話番号に連絡しても使われていない等のアクシデントがたくさん起こりました。それに比べ、今年は昨年築き上げたコミュニティを駆使し、教授に直接連絡を重ね、情報を得るなど冷静に対処することができました。その点に関しては、少し心に余裕が生まれたと感じております。今学期は語学だけの授業はなく、汉语文化学院の本科3年生と同じ授業を受講することになり、授業レベルも一段と高くなりました。また、海外少年儿童汉语教学设计与技巧や広告案例分析など専門的な授業も履修することになりました。また、昨年はネット回線や声が聞こえない等のオンライン授業ならではの問題も起きたので、P C環境も新しくし、準備万端で授業開始を迎えることができました。WeChatで送られてくる教材は授業ごとにiPad上に分類し、整理しています。まだ始まって3週間しか経っていませんが、既に毎日課題に追われています。勉学面以外では、昨年の私は友達作りに対して受け身の姿勢になりがちで、自分から交流の輪を広げることに苦戦しました。その反省を生かし、今学期は以前同じ授業を受けていた一部のクラスメイトと再会し、自分からWeChatを通じて連絡するようになりました。お互い授業や課題など助け合いながら勉学に励んでいます。授業がどんなに大変でも、友達がいると心強く感じます。昨年のオンライン授業を通して、オンラインでも出来ることはたくさんあると学びました。今年はさらにその経験を生かし、コンテストや大会など積極的に参加し、充実した半年間にしたいと考えております。