「留学中の面白い、変わった体験」伊藤真弥(上海外国語大学)

このテーマについては、1か月弱とても悩みました。なぜなら、生活自体は変わっていないため面白いことが起きたり、変わった体験をしたりすることがないからです。現地にいたら、この悩みはなかったと思うと感慨深いです。できないことを嘆いていてもコロナがなくなってくれるわけではないので、前期の面白かった課題と留学したことで気づけたことについて共有していこうと思います。

他のクラスについては分かりませんが、私のクラスの課題は少し変わっているなと思うことが多々ありました。ある時は自分の国の童話を紹介したPPTを作成し、ある時は得意料理のレシピを紹介し、ある時は結婚相手のパートナーの条件をレポートにして提出しました。その中でも、商品の広告を作る課題は、作成時も発表時も面白かったです。私は”腐乳”という中国の発酵食品にハマっていた時期だったため、そのポスターを作りました。クラスでは、スマホの広告やポスターを作る学生が多かったです。この課題だけ見ても国ごとに特徴があり特に印象に残っています。日本人学生でスマホの広告を作成した人は全員、りんごマークのスマホについての広告やポスターでした。比較して、ロシア人学生やルーマニア人学生など他国の学生は全員、アンドロイドのスマホだったことが初めに驚いたことです。後で調べてみましたが、世界的に見るとアンドロイドが主流でiPhoneは二番手だと知りました。また、そのスマホの見せ方も国ごとに違い驚きました。日本人学生は機能を前面に紹介していることが多かったです。しかし、他の国の学生は、「形がスマートであるかを強調できるか」に重点を置いているように感じました。国によって同じ商品でも、消費者へ訴求する角度が違うことを発見できたことがこの課題が一番印象に残っている理由です。このように、ふとしたところで自分の中の常識が覆されるのも留学の楽しみ方だなと感じました。

また授業中のディスカッションでも考え方の違いをよく感じます。「日本人だからこう考えるはず」と言う先入観がないとは言い切れませんが、日本人なら同じ立場に立った時に言う事は似ています。しかし、学生の中には人生2,3回目なのかと思う程達観した意見を述べる人が多かったです。国ではなく、個々によって意見が違うということももちろん理解していますが、ディスカッションの場では様々な意見が飛び交うのでとても面白いなと思いながら参加しています。今以上に積極的に参加したいところではありますが、もちろん中国語なので理解しきれない、何と言えばよいのかわからないなどもどかしいことの方が多いです。しかし、このことをモチベーションに変え学習を続けていきたいです。