「―半年間の振り返りと後期に向けた目標」後藤由衣(北京第二外国語学院)

9月から始まった北京第二外国語学院への留学もあっという間に前期の終了を迎えた。思えば、コロナで中国に行くことができない悔しさを抱えながらも念願の留学実現への期待が詰まったスタートダッシュだった。前期の開始と同時にオンライン授業を受けるのに必要な中国のアプリをダウンロードし慣れない手つきで授業に参加していた頃が懐かしい。初めは課題の提出方法が分からずせっかく終わらせた課題が時間内に提出できないことがあったり、自分が言いたいことを相手に中国語で伝えることができないもどかしさに涙する日もあった。またクラスのほとんどがHSK5級の取得者ということもあり、まだ何も取得できていない自分の中国語能力の未熟さに絶望する日もあった。それでもやはり中国語を学び続けたいと思うことができたのは、中国語が本当に好きだからなのではないかと思う。

興味本位で大学生になってから学び始めた中国語だった。学びを重ねるうちに中国語の面白さに魅了されていった。さらに中国語を学び始めたおかげで様々な方との出会いもあった。家族を含め私の周りの人で中国を好きな人はあまりいなかったから、学んでいく中で初めて気づく中国の魅力に吸い込まれていったのだ。この感覚は英語を学んだ時にはなかった感覚だった。心の底から中国語を習得したいと思った。もちろん中国語に限らず1つの言語を習得する、ということは決して簡単なことではない。しかし何かの困難に直面したとき、私の心にいつもあったのは「中国人の友達と中国語で交流できるようになりたい」「中国の良さを日本人に知ってもらいたい」という思いだった。今まで中国語を学ぶことを諦めなかったのはその思いがあったからだと思う。

留学の話に戻そう。前期の反省点は積極性に欠けていたことである。周りの中国語能力の高さに圧倒され、自分から発言することを恐れていた。しかし、前期が終了するにつれ感じたのは発言が多い人がどんどん成長していく、ということだ。そこで私は一回の授業につき最低一回はミュートを解除して発言する、ということを後期の目標として掲げる。前期の授業では自由に発言出来るときに発言する人がいつも限られていた。せっかくの授業時間が沈黙で過ぎてしまうことが多かった。そのために今の私に必要なのは自信だ。だからこの冬休みを利用して毎日中国人と会話する練習をして、少しずつ自分の自信につなげている。

反省点もたくさんあるが、留学生との会話やHSK5級の対策を通して成長した自分に出会うこともできた。留学期間は残り半年となったが、客室乗務員になるという最終的な目標に少しでも近づけるように冬休み期間の今から努力を惜しまない毎日を過ごしていきたい。

コロナ渦で大学の留学プログラムでは叶わなかった留学の実現であったが、実際に現地に行くことは出来なくともオンラインで授業を受けさせていただいていることに感謝したいと思う。オンライン留学という限られた人しか経験できないことを今経験できていることはこれから先の私にとっての大きな財産になることだろう。この感謝の気持ちを忘れずに一日一日を大切に後期の授業にも取り組んでいきたい。