先行研究のいい機会? 森下雅洋(北京語言大学)

留学に向け、行った準備といえば、趣味レベルではあるが、日常では、中国の料理動画を見漁り、中国語と中華料理を勉強し活用すること、また現代中国(新中国設立以降)に関する情報を収集することだ。

現在日本に居て日本語が第一言語である以上、日本の書籍から中国のことをなるべく中立的に知る必要があると考えた。また、中国の近現代の動向を考察する上では、ただ「今」の中国を見るだけでは理解できない部分が多いと思い、正式に合格発表が出てから、退職し現在に至るまで、学生時代から、ろくに読まなかった活字書籍を東方書店、内山書店などで中国近現代史本を買いゆっくり読み進めている。また暇があれば、中華料理を自作している

これらの書籍は、訪中した際も持ち込み、今度は中国目線で書かれている近現代中国史と比較し自分の素養を深めていきたいと思っている。料理は時間があれば、現地の人にふるまってみたい。

困ったことは中国に行けないこと、そして志望動機だ。「中国の新語、流行語に関連する論文を書きたい」などという、学者でも専門家でもない自分が立てた困難な目標設定は正直足枷だ。ただ、宣言してしまった以上やるほかない。進め方も派遣先大学の先生方の協力などで書き進めていこうという、大雑把で自惚れた計画だった。

9月1日にあった説明会で、9月にもレポートを提出するようにという御達しがあったこと、上記の中国で行うはずだった計画が滞っていること、また近現代史を勉強するのと同じように、日本人目線で中国語の新語流行語を分析するのであれば、結局日本語の書籍で先行研究をしたほうが手っ取り早いと気づいてしまった事(近現代中国関連書籍を探しに行った東方、内山書店に自分が研究したい内容の文献が多数販売されており驚いた)コロナの功名で時間ができたおかげか、自惚れた計画への危機感なのか、大学の恩師の協力もあり日本で研究用書籍を購入した(してしまった?)こと、様々な要素を含めいい機会なので試行錯誤しながら未知の先行研究を進めていきたいと思っている。