留学中に体験した面白い、変わった体験 横山佳代 北京語言大学

中国の葬儀

地方に旅行をした際に、爆竹がすごい音で突然鳴り響き始めたので何が起こったのかと思ったら、葬儀が執り行われていた。中国の葬儀を見るのは初めてだったためしばらく見ていたら、亡くなった方の家から葬儀場まで親族や参列者などが移動する最中のようで、爆竹を打ち鳴らし、また楽器を演奏しながら、供え物がたくさん乗ったテーブルを葬儀場まで運んでおり、まさに「热闹」という言葉がぴったりのとてもにぎやかなものだった。中国人の知人によると、大都市の葬儀は簡素化が進み静かな式が多くなっているようだが、農村部の昔ながらの葬儀はこのようなにぎやかなものが多いとのことだ。場合によっては葬儀の間にバンドの演奏や、コメディアンの演目などが加わることもあるそうで、これにはびっくりした。また日本の葬儀はとてもしめやかだし、声をあげて泣く人はあまり見かけないが、中国では賑やかであればあるほどよく、また悲しみを素直に表して号泣するのがよしとされているようだ。そのため「泣き女」「泣き男」と呼ばれるような、葬儀で泣くことが専門の職業も存在するらしい。死生観についても日本と中国で大きな違いがあるのだな、と強く感じた。

ひまわりの種

日本で「ひまわりの種」というとハムスターの餌だと思われそうだが、中国ではひまわりの種が国民的なおやつになっている。鉄道の中でも食べている人が多くいるし、バス停などでも待ち時間に食べている人が多く、いたるところにひまわりの種の殻が落ちている。また中国人は子供の頃からおやつとしてひまわりの種を食べるのが普通のようで、殻を前歯で割って食べるスピードが驚くほど速いし、食べすぎて前歯が欠けている人も多いらしい。
私自身は、キルギス人のルームメイトにおすそ分けしてもらったのをきっかけに、独特の香ばしさにハマってしまった。最初は殻を前歯で割るのがなかなかうまくできなかったが、食べているうちにだんだんうまく割れるようになった。
なかでも「洽洽」というメーカーのものが人気のようで、私もよく買って食べている。コロナウイルスの影響で日本滞在が長引いてしまい、ひまわりの種が恋しくなったため、日本の中国物産展で同じものを買ってしまった。まさか自分が日本でわざわざ買うほどひまわりの種にハマるとは思っていなかったので少しびっくりだ。そして今もひまわりの種を食べながらこのレポートを書いているが、カロリーがかなり高いので食べすぎには注意したい。

 

葬儀会場らしき場所。花輪も派手。

日本で買った「洽洽」のひまわりの種。これが一番よく見かけるものですが、ほかにもココナッツ味、キャラメル味やクルミ味などがあります。