留学中に経験した面白い、変わった体験 神谷真奈 中央戯劇学院

長期休暇に入り哈爾浜にある友達の親戚の家に泊まりに行くことになった。短期間だったが哈爾浜への旅行は初めてなことだらけで貴重な体験が出来た。まず高速鉄道で行こうと決め出発の3週間程前に汽車のチケットを予約しようとしたのだが、チケット予約サイトではチケットの購入成功率が30パーセントと書かれていた。無事購入することは出来たが、チケットは欲しい時に必ず買えるものではないと初めて知った。北京から哈爾浜まで約8時間の道のりだったが、景色や車内の様子を見ながら話していたら退屈することなく目的地までたどり着いた。車内で気になったことは食事時になると周りの乗客がカップ麺を食べ出したことだ。お湯が列車内にあるのにも驚いたが、かなり多くの乗客がカップ麺を持参していたことが興味深かった。中国では麺類を食べる機会が確かに多く、やはり中国人は麺類が好きなのだと感じた。

氷雪大世界

市場にて、焼き芋売りのおばさん

道ばたに並べられたアイス

サソリやムカデの串焼き

ロシアの影響が見られるパン「大列巴」

哈爾浜はロシアに近く町並みも所々ロシアの影響を受けている。気温はマイナス20度で自分にとっては初めての寒さだった。そのため自分の持っている服では不十分で、初日はまず防寒具の購入から始まった。そこでの友達のおばさんの値切り交渉が素早く鮮やかで素晴らしかった。値切るということをしたことがなかったが、実際に見させていただき大変勉強になった。また北京にいると本当に何でも携帯電話で済ませるが、哈爾浜では現金を使う人、タクシーをその場で捕まえる人が多い。
今回私が惹かれたのは市場だ。おばさんの家の近くにはスーパーがなく市場で食料を買うのが一般的で、小さな倉庫のような店舗が通りの両脇に並んでいる所に行った。肉屋や果物屋、野菜屋、餃子の皮が売っている所というようにそれぞれが専門店になっていて見ているだけでも面白かった。そこで一番驚いたことが夜になるとアイスが道ばたに並べられて売られることだ。寒いので冷蔵庫が必要ない。またこんなに寒いのに皆アイスが好きなようで、一度に大量に買っていく人を何人も見かけた。私も氷祭りに行った際、名物の「马送尔」というアイスを食べた。手の感覚が無くなるほどの寒さだったが、初体験の寒さが面白くアイスも美味しかった。本当に楽しく貴重な時間を過ごせて誘ってくれた友達と快く泊めていただいた友達のおばさん家族に心から感謝したい。