各地の日中交流ニュース

2019年4月1日号 /

新春の集いを盛大に開催
続三義・東洋大学教授が講演

・福島県日中友好協会

Asaka座のダンスパフォーマンス。1月27日

福島県日中友好協会主催の新春の集いが1月27日、郡山ビューホテルで120人が参加して開催された。
まず第1部として、(公社)日中友好協会の橋本逸男副会長のあいさつに続き、会報『日本と中国』のコラム執筆者でもある東洋大学の続三義教授が「日本語と中国語」という演題で講演を行った。

次に、日中平和友好条約締結40周年を記念した永年会員表彰式が行われ、各協会から推薦のあった約80人の会員が表彰された。
そして、大内嘉明会長による主催者あいさつ、品川萬里・郡山市長の歓迎の言葉、増子輝彦参議院議員らから祝辞が述べられ、祝宴に入った。

アトラクションは上海国際芸術祭にも出演したことのあるダンスグループのAsaka座のダンスパフォーマンスを楽しんだ。(事務局長 佐藤厚潮)

 

「元宵節を祝う会」を開催
ゴマ団子食べる 腕相撲大会も

・宮城県日中友好協会青年委員会

盛り上がった腕相撲大会の模様

宮城県日中友好協会青年委員会(新沼光昭委員長)は2月23日、仙台国際センター交流コーナーで元宵節を祝う会を開催した。会には日本人大学生、中国人留学生、一般参加、スタッフ含め56人が参加。青年委員会の中国人メンバーの「元宵節をみんなでゴマ団子を食べて過ごしたいね」という一言で始まったこの会も今年で7回目となり、参加者も年々増えてきている。

参加者はゴマ団子を食べながら日本舞踊や篠笛の演奏、中国人留学生によるジャズダンス、中国語学習グループの中国語の歌の発表などを観賞。男女別腕相撲大会には腕に自信のある人が参加、どの試合も両者譲らず本気の戦いで会場から「がんばれ!」「加油!」と声援が飛び交い大いに盛り上がった。

初めて参加した日本人学生からは「中国のゴマ団子を初めて食べたがとてもおいしくて日本のお正月にも食べたいと思った」といった感想や「中国の学生さんと直接交流できて本当に楽しく過ごすことができた。今後もこのような交流にぜひ参加したいと思った」という感想が聞かれた。また、中国人留学生からも「たくさんの日本人の友人ができてうれしかった。皆さんと一緒にゴマ団子を食べて過ごすことができて本当に良かった」といった感想が聞かれた。

 

駐札幌総領事館が主催
春節を祝うレセプションに150人

・北海道日中友好協会

主催者あいさつを述べる孫総領事

2月4日、駐札幌中国総領事館で、春節を祝うレセプションが開かれた。昨年までは、中国の留学生が主体になって総領事館で春節を祝っていたが、今年から総領事館主催に変わった。

会が始まると、主催者を代表して孫振勇駐札幌中国総領事があいさつし、「昨年は李 克強総理が来道し、北海道と中国の人的交流は活発になり、今年は春節と雪まつりが重なり、沢山の中国からの観光客が訪れている」と話された。
次に北海道日中友好協会の青木雅典会長が「今年は中国から習近平国家主席が日本を訪れるという話があり、ぜひ北海道にも来てもらいたい」とあいさつし、乾杯の音頭を取り、祝宴が始まった。

当日は、道副知事、市副市長など来賓をはじめ、友好団体、中国留学生、中国人家族や道日中の会員、札幌・小樽・旭川・岩見沢・浦河の地区協会の役員ら約150人が参加し、春節を祝った。(理事長 五島震二)

 

「日中女性新春の集い」開催
NHKの大梧ディレクターが講演

・東京都日中友好協会女性委員会

乾杯する参加者。2月23日

東京都日中女性委員会は2月23日、「日中女性新春の集い」を新橋の新橋亭で開催した。忙しい日程を調整し中国大使館から汪婉大使夫人、王暁瑩アタッシェが来賓として参加された。参加者は50人余りとなり、会場は満席となる盛会であった。

汪婉夫人が来賓のあいさつをし、「昨年から今年にかけて中日平和友好条約締結40周年の記念すべき年を迎えた。困難を乗り越え、中日関係は改善され、昨年は両国国民は双方で1000万人が往来した。しかし、来日中国人800万人に対し訪中日本人は200万人。この差は大きい。加えて両国民の互いの好感度は対日は42%近くだが、対中は20%に満たない。この差を克服し、さらに交流を拡大するために日本の人々が中国を訪れて欲しい」と語った。

続いてNHK国際放送局チーフディレクターの大梧美代子さんの講演が行われた。北京大学で学びNHK入局後まず中国向けのラジオ放送などを担当された。その後中国語会話の番組などに係り、テキストの編集などで実績を重ねられた。講演では中国との関わりの中で印象の深かった両国の著名な方々の「漢俳」について話された。温家宝首相の来日時のエピソードは印象深い話だった。中でも「漢文での俳句」ともいわれる「漢俳」で温家宝首相が詠われた日中交流の持つ普遍的な意味や想いについて、パワーポイントで作品を示しながら話された。非常に中味の濃いもので参会者たちは大変興味深く聞いた。

都日中の栗山眞之理事長の乾杯の後、歓談。交流もにぎやかにされ、帰国者2世の方の極小ハモニカの演奏に皆驚いたり、喜んだりと大変楽しいにぎやかな雰囲気の中で来年の再会を約束して散会した。(奥真理子)

 

長野・木島平で日中友好スキー交流
県内会員と東京・神戸・大使館など150人が参加

・長野県日中友好協会青年委員会・女性委員会

参加者による記念撮影。パノラマランド木島平スキー場で

長野県日中友好協会青年委員会と同女性委員会の主催により、2月23・24日の両日、木島平村のパノラマランド木島平スキー場で第42回日中スキー交流会が開かれた。好天に恵まれた中、中国留学生・中国大使館・帰国者・友好協会会員など150人が参加した。

開会式では石﨑琢哉直前青年委員長、上村力飯山日中会長、清水可晴飯田日中会長が、あいさつ。「大勢の参加をいただいた。参加者が心を通わせ、ケガの無いよう日中友好の楽しいスキー教室、スキー交流会にしましょう」と呼びかけた。

中国大使館の呂新鋒二等書記官(左2)らと

10班に分かれてスキーやスノーボードの教室が行われ、初心者もマンツーマン指導で直滑降、さらにはボーゲンのコツを覚えだんだんと滑れるようになった。

夜の交流会では、宮沢信代女性委員長がスワロースキー㈱や地元木島平村、飯山日中友好協会の協力のもとで開催できたことに感謝し、「留学生や大使館、帰国者の皆さんと懇親交流を通じて親睦を深め、民間同士の友好交流を楽しく進めましょう」と述べた。また、日臺正博木島平村長と、中国大使館の呂新鋒二等書記官から祝辞をいただき、王昌勝県華僑総会会長の音頭で乾杯した。

歓談に入ると、女性委員会メンバーによるフラダンスや、青年委員会のウララの踊り、子どもたちによるポップダンス、中国や日本の歌などが披露された。木島平村自慢の料理と酒が好評だった。東京や神戸からの友人参加や飯山・中野・須坂・長野・上田・佐久・松本・飯田など県下全域から参加があったほか、中国国際放送局長野ラジオ孔子学堂中国側責任者の謝宏宇先生も家族連れで参加し、参加者と積極的に交流した。
2日目も好転に恵まれ、自信をもって滑り降りる姿が目立つようになった。スキー教室を終えて、昼は女性委員会のメンバーが心を込めて準備してくれたきのこ入りの豚汁をおいしく食べた。
青年委員会と女性委員会のメンバーは、ピンクと黄緑のジャンバーを羽織って2日間大活躍した。参加者からは「スキーを滑れるようになり、楽しい思い出になった」「来年もまた参加したい」などのうれしい感想が聞かれた。

 

 

「帰国者への理解を深める集い」開催
餅つき体験などで盛り上がる

・長野県日中友好協会

東京中国歌舞団による歌の披露

長野県と県日中友好協会中国帰国者交流センターは2月3日、「第11回中国帰国者への理解を深める県民の集い」を長野市内のホテル犀北館で開いた。帰国者1世、2世の体験報告と満蒙開拓平和記念館の報告が行われ、220人余りが熱心に聞き入った。

集いは、主催者を代表して大月良則県健康福祉部長と高波謙二・県日中友好協会会長があいさつし、体験発表で石坂万寿美さん(75)が「昭和18年に現地で生まれたが、逃避行の中、父はシベリアに抑留され死亡、私が重い病気にかかったので母は私を中国人に預けた。中国人の養父母は貧しいながらも初等師範学校まで上げてくれ、教師となった。養父母をみとった後に帰国。言葉の壁があり夫を亡くしたあとは日本に帰ってきたことを後悔したが、平成20年に新支援法が成立し、生活も安定し、日本語教室や様々な活動に参加する中で視野も広くなり、喜びを感じるようになった。今は本当に幸せです」と振り返った。

第2部は東京中国歌舞団による陽二蓮さんの中国の歌・日本の歌、可晶さんの中国琵琶演奏、汪成さんの二胡演奏を堪能した。第3部の春節交流会では長野市日中女性委員会のメンバーが友好の黄色のハッピ姿で交流会を進行し、盛り上げに大活躍。アトラクションとして臼と杵を使って、帰国者の方が餅つきを体験した。抽選会も行われくじを引き当てた人たちが工芸品や中国の銘酒、餅、米などの景品を受け取って喜んでいた。

 

高碕達之助の功績に学ぶ

・大阪・高槻市でパネル展が開催

350人余りが訪れた会場の様子

大阪府高槻市が生んだ世界の野人・高碕達之助の命日に当たる2月24日、「高碕達之助に学ぶ会」(会長:角芳春=高槻市日中友好協会理事)と「NPO法人高槻名誉市民を語り継ぐ会(会長:馬淵晴彦)は、高槻市総合センター1階ロビーで「高碕達之助パネル展」を開催し、350人余りの来場者があり大いににぎわい、想定外の反響があった。

10時からの開場に先立ち、角会長はあいさつで来賓として臨席の濱田高槻市長、樽井教育長、大木茨木高校久敬会顧問らにお礼を述べた後、「高碕氏は実業家として、東洋製罐を立ち上げ経営に携わり、一方で戦後のエネルギー開発に心血を注ぐほか、政治家として日中・日ソ・日米を始めアジア・アフリカ諸国の要人と渡り合うスケールの大きな自由人であった。『パネル展』をじっくりご覧いただき、その感慨、その思いを伝え広めてほしい」と話した。

パネル展では、高碕記念館や電源開発㈱の協力を得て40数枚の写真に遺品などを展示。諸外国の首脳との多彩な交流、故郷で悲母観音像を建立、ダム建設で水没する巨木の桜を移植した足跡などを紹介した。また、映像コーナーでは、3本のDVD放映で氏の功績を伝え、紙芝居で生涯を披露したほか、陳列品では、氏がアメリカから持ち帰ったマイヤーレモン、じゃこ豆、ノサップ昆布を展示。氏の関連本の取り置き販売もされた。

来観者からは「これだけのことを1日では時間が惜しい」「高碕さんのことは全く知らなかった」などの感想が多く寄せられ、主催者として想定外の反響の大きさに驚くとともに、今後とも本会の発展に一層身を入れていく意を強くした。

 

 

28回目の「新春を祝う会」開催
県内の留学生を含む140人で祝う

・NPO法人高知県日中友好協会

春節餃子パーティー参加者による集合写真

NPO法人高知県日中友好協会は2月23日夜、土佐御苑で「2019春節を祝う会」を開催した。祝う会は28回目を迎え、高知大学・高知工科大学・県立大学・明徳義塾高校から27人の留学生と、会員や県・高知市などの行政機関、国会議員・県議・市議、労働団体、経済・商工団体などから約140人が集まり盛大に春節を祝った。

二胡の演奏の後、主催者を代表して岡林俊司会長が「組織・団体だけでなく両国の個人個人との交流も深めよう」とあいさつした。その後は、来賓の門田登志和県文化スポーツ部長(知事代理)、土森正典県議会議長、中澤高知市副市長、李天然駐大阪総領事、広田一・武内則男両衆議院議員が、それぞれの立場でこれからの日中友好について語った。中谷元・石田祝稔両衆議院議員からはメッセージがあった。その後、各学校ごとに留学生代表が舞台に上がり、流暢な日本語でお礼の言葉を述べ、岡林会長から記念品のチョコレートが贈られた。

その後、高木妙・高知市議会議長の乾杯の音頭で開宴し懇親交流を深めた。この間、留学生の歌やよさこい国際交流隊のよさこい踊り、中国帰国者の会のメンバーの歌と踊りも披露された。
また共催団体の四国華僑華人連合会、春秋航空・高松空港振興期成会や香川県・高松市の両日中友好協会から提供された景品、そして愛媛県在住の著名な画家の牛子華画伯がその場で描いた“猪の絵”を参加者全員によるじゃんけんゲームで競い、家族と一緒に来ていた児童が見事一等賞の春秋航空の高松・上海間の往復チケットをゲットするなど例年以上に盛り上がり楽しいひと時を過ごした。なお、祝う会に先立っては、同協会の定期総会が開かれた。

 

 

恒例の春節餃子パーティー開く
日中の202人が手作り餃子囲む催

・北区日中友好協会(東京都)

餃子の皮包みを行う参加者たち

東京都・北区日中友好協会は2月10日、恒例の春節餃子パーティーを区立王子小学校で開催し、日中の202人が参加した。朝9時から餃子の皮と具の仕込み作業を家庭科室で始め、皮包みを中国人が日本人に手ほどきしながら交流を深め、昼には花川與惣太会長(北区長)のあいさつ、来賓の栗山眞之・東京都日中理事長や高木啓衆議院議員らから祝辞が述べられた。

テーブルには熱々の水餃子の他、お寿司、焼きそば、唐揚げのほか、中国の参加者にとっては懐かしい油条(揚げパン)も並べられ、特に初参加の中国人参加者は喜んでいた。途中、東京中国歌舞団の教室に通う生徒たちによる中国楽器の演奏があり、パーティー後半のビンゴゲームでは腕時計、暖房機などの豪華な景品が並べられたほか、抽選を併用し、旅行カバンや商品券もあり、参加者は司会者が読み上げる数字に一喜一憂し、上がりの人が出る度に大きな歓声が上がった。また、残った景品争奪の参加者全員によるジャンケン大会も行われ、会場は大いに盛り上がり、景品は全員に行き渡った。終始、笑顔の絶えない和やかなパーティーとなった。

 

 

上海の中学生230人
大阪の養精中学など5校で交流

・NPO法人大阪府日中友好協会

 

最初は緊張したがやがて打ち解けあった

昨年の12月初め、NPO法人大阪府日中友好協会に、上海の尚徳中学校の生徒230人ほどが1月大阪に行くので、日本の中学校を訪問したいという要請が入った。1カ月後の話で時間がなく、協会の会員である企業の社長が「自分の中学校時代にお世話になっている先生が校長になっているので相談してみよう」と知恵を出し、茨木市の教育委員会を紹介してもらった。急なことで、うまくいくかを心配したが、年末に5校(養精、三島、太田、彩都西、豊川)が受け入れを承諾。各校に分かれて訪問することができた。その一つの中学訪問の様子を紹介したい。

1月22日上海尚徳中学の36人の生徒が建学120年の茨木市立養精中学を訪問。養精中学の校門を入るとすぐにあった石碑に「自主自律実践力のある、深く考え創造力に富んだ、友愛を重んじ協調できる、勤労を愛し責任感のある、明るく健康で心豊かな生徒になることが目標」とあり、随行した戸毛敏美・副会長(元関西外語大学教授)が紹介した。
上海尚徳学校は2003年9月浦東に創立された私立学校。幼稚園から高校まで全員寄宿制一貫校。小学生が78クラス、中学生が50クラス、高校生が15クラス総勢一万人以上の学校で、小学は5年で6年から中学4年、高校3年とのこと。モットーは「人の恩に感謝し、己には自律自制を、物は大切に、事には責任を負う」。

折り紙体験の模様。茨城市立養精中学校で

まず1年生と講堂で交流し、養精中学の学校生活を紹介したビデオを見た後、6グループに分かれて英語で交流した。最初は緊張していたがやがて打ち解けあい、日本側から自己紹介やパフォーマンスがあった。上海の生徒代表は、中国語で今回の訪問について、事前に多くの準備をされたことへのお礼と、上海尚徳中学では先生からしっかり学び、日々向上して平和を大切にし、未来を切り開くよう教えられていること、また「日本民族は勤勉で勇敢な民族なので、皆さんと世々代々まで仲良くしましょう!それは世界平和への一大貢献です。今日のこれを最初として今後も交流しよう!」とあいさつした。

その後は、6グループに分かれて、2年生と各教室で日本古来のけん玉、将棋、百人一首や福笑いゲームで和やかに交流し、最後に記念品交換をして別れを惜しんだ。交流には、地元の大阪三島日中友好協会、吹田市日中友好協会の役員および大阪大学の留学生が協力した。