各地の日中交流ニュース

2019年2月1日号 /

着物姿の留学生と交流
「熱烈歓迎好朋友」開催

・山形県日中友好協会女性委員会

留学生と協会関係者らによる記念撮影

山形県目中友好協会女性委員会(大川多恵子会長)は、2018年11月18日、中国からの留学生を招いて、「熱烈歓迎好朋友」の会を紅葉公園内の清風荘で開催した。ちょうど紅葉も見ごろで赤、黄、緑の葉が湖面にも映え結婚カップルが写真を撮りに次々と来ていた。

留学生は山形大学と東北文教大学から16人、山形県庁から中国の研修生1人の計17人で、今年は男性が5人だった。男性は羽織袴の凛々しい姿で、女性は振袖姿で、周りもいっぺんに華やかさを増し、公園に散策に来た一般の方々にも喜ばれた。その後、立礼席で抹茶の作法を教わり、抹茶を味わい、日本の文化の作法の一端をたしなんだ。約2時間ほど着物に親しみ、その後は山形の食材をふんだんに使ったお弁当といも煮を食べながら和やかに、時間の過ぎるのも忘れて交流した。

女性委員会が「振袖を着てお茶をたしなむ」という会を開催したのは10年前からで、留学生が感激して涙を流し「親に写真をおくります」と喜んでくれたことから、毎年この行事を取り入れるようになった。民踊協会の鈴木豊喜譽先生も会員となり、着物の提供から着付も手伝っていただいている。

中国は隣国、今後も深い交流を持つ隣国同士、良い隣人としていくつかの間題を乗り越えていかなければならない。特に国民感情の改善は大きな課題かもしれないが、民間交流など積極的に進めていくのが女性委員会の活動といえる。(事務局長 向田紀子)

 

恒例の秋のイベントに参加
「あたなの名前を中国語で…」を実施

・川口市日中友好協会

「SKIPれあいフェス」参加の様子

埼玉県・川口市日中友好協会は2018年11月17日、芝園公民館文化祭、「SKIPふれあいフェス2018」に参加した。「あなたの名前を中国語で…」のコーナーを両方で開き、好評で人が途切れることなく予定人数となり終了した。今年3回目の参加となった。
芝園団地は5千人の住人の6割が外国人でその8割が中国人という日本一有名な団地。公民館内に各サークルの展示や学校、幼稚園の絵が展示され、その名前を見ると半数が中国名と思われ、共存が感じられる。

今回、同日中は過去3年間の中国研修旅行の写真や貴州省銅仁地区に建てた友好小学校の開校式の写真などを展示。「あなたの名前…」のコーナーは声を掛けた人の半数が中国人で、外見だけでは全く分からなかった。
翌18日は川口法人会主催の「SKIPふれあいフェス」に参加。「SKIPシティ」は埼玉県と川口市が運営する施設で同じ日中も「中国映画無料鑑賞会」で毎年映像ホールを借りている。年々規模も大きくなり中央のプロムナードには多くのテントが並びB級グルメや露店が並んだ。「親子中国語教室」も、埼玉県日中の理事提供の「不思議な金魚」が大好評で講師の李麗先生の軽妙な話術の中、子どもたちの元気な「你好」「謝謝」の声が響いた。

最近日本語教室に参加する小学生が増え、一生懸命日本語を学ぶ姿を見て、大使館訪問のバスの中やSKIPふれあいフェスの親子中国語教室で中国語を学ぶ日本人の子供の姿とダブった。国籍や言葉は違っても、「言葉を学ぶ」という行為で互いの国に興味を持つことは交流の第一歩で、この子どもたちこそ将来の草の根交流の担い手と感じた。(事務局長 林芳男)

 

 

新潟総領事館と共催し
郡山で「日中友好写真展」を開催

・福島県日中友好協会

福島県日中友好協会と新潟総領事館の共催の日中友好写真展は、2018年11月14日から19日までの6日間、福島県郡山市のうすいデパート催事場にて盛大に行われた。

写真展初日には孫大剛駐総領事、橋本逸男(公社)日中友好協会副会長、品川郡山市長代理、大内嘉明福島県日中会長がテープカットを行い開幕式を行った。会場がデパートの催事場ということもあり、一般の買い物客や若者など6日間で延べ200人の来場があった。中国人の生の姿や息づかい、なかなか日本人の目には触れることのない自然の風景を見てもらうことができ、有意義な事業となった。(事務局長 佐藤厚潮)

 

福岡総領事館員ら招き「新春のつどい」
何総領事「今年は猪突猛進でよい方向へ」

・福岡県日中友好協会

福岡県日中友好協会は、恒例の「新春のつどい」を1月16日に福岡市の「平和楼天神店」で開催した。当日は理事・協会員16人と駐福岡中国総領事館から何振良総領事・康暁雷副総領事・宋璐領事・劉歓番領事アタッシェの4人の計20人が参加した。その前に第8回理事会を開いて今年の取り組みなどを確認した後、会が始まった。

冒頭あいさつに立った中村誠治副会長は、「『日中平和友好条約締結40周年』の昨年は、両首脳の会談やいろんな行事で日中両国の交流が盛んになり喜ばしい限りです。一方、松本龍会長が急逝し、大きな痛手だった。松本会長のご遺志を継いで今年も日中友好の取り組みを進めていきたい」と話した。 次に、何振良総領事は「皆さんのこれまでの中日友好のための取り組みに感謝します。今年は亥年、日本では『猪突猛進』と言われ、いい方向に向いていく。中国建国70年の年、青少年の交流などいろんな取り組みの協力をお願いします」と述べた また、今回は、康副総領事の歓迎会も兼ねていて、「昨年就任して約2カ月、いろんな行事に参加して福岡の良さを感じています。これからもよろしくお願いします」とあいさつした。

その後、佐々木徹理事長の音頭で乾杯して懇親会が始まり、和やかな雰囲気の中で推移し、各地区の参加者から取り組みや新年の抱負などを述べた後、長野敏彦副理事長の閉会のあいさつで新年会を閉じた。(事務局長 中村元氣)

 

恒例の「年賀会」を開催
鄧偉総領事が講演で中国発展語る

・NPO法人福井県日中友好協会

講演する鄧総領事

恒例の福井県日中友好協会の年賀会を1月22日に福井県国際交流会館で開催した。  会は3部構成で1部は鄧偉・駐名古屋中国総領事が「中国の発展と中日関係」と題して講演を行った。鄧総領事は「中国に進出している企業は日本が一番多く、日本国内では日常的に中国製品が使われている」と現状を指摘。両国の関係悪化は経済に大きく影響するとし、「地方、民間レベルの交流を広げてほしいと」と訴えた。鄧総領事は2月中旬には本国へ戻るため福井での講演が最後となった。
2部はカラオケ愛好会による懐メロ歌謡ショーを開催。昔懐かしい歌に会場のあちこちで口ずさんでいて大いに盛り上がった。
3部は100人で懇親会を開催。冒頭の酒井哲夫会長は「顔を合わせた人と人との関係は国の外交を越え両国の発展に繋がる。更なる地方レベル」の交流を呼びかけた。  会は恒例の抽選会を行い特等の温泉ペア宿泊券から13等までと参加者全員が当たるため、番号が呼ばれるたびに真剣に自分の抽選番号に集中していた。
最後に参加者全員で「北国の春」を合唱して閉会した。

 

『中日友好餃子交流会』開催
100人が手作り餃子に舌鼓

・福岡市日中友好協会

懇親会で料理を食べる参加者たち

6回目の「2018年 中日友好餃子交流会」(主催:駐福岡中国総領事館・福岡市日中友好協会)が12月22日、駐福岡中国総領事館で開催された。「中日平和友好条約締結40周年記念」と「九州大学中国留学生との交流会」も兼ねて行われた。康暁雷副総領事ら総領事館員と家族や中国留学生(九州地区学友会)、福岡市日中会員、県内の各地区協会有志など100人以上が参加して盛大に行われた。
最初に餃子作りが行われ、領事や経験者などの手解きで、子どもも含めて和気あいあいの雰囲気の中で挑戦した。中には餃子の会に毎回参加されている人もいて、手慣れた手つきで次々と作られた。

開会式では「2018年中国の新しい姿と総領事館中日友好活動」のスライド映像が流され、中国の発展ぶりと総領事館の友好活動の映像に参加者は感動しながら見入った。康暁雷副総領事は「一年間、皆さんのご協力に感謝したい。おかげで中日関係は改善へと進んでいる。今年はいろんな行事があったが、そんな中、ご活躍された松本龍福岡県会長がご逝去され大変悲しく思う。来年は広州市と福岡市の友好都市締結40周年などたくさんの行事が予定されている。良い年になるよう共に頑張りましょう」とあいさつ。続く中村元氣・福岡市日中会長は「恒例の餃子の会が総領事館のご支援で6回目を迎え盛会裏に開催された。今日は『一陽来復』の冬至だが、中国では餃子を、日本ではかぼちゃとゆず湯という習慣がある」などと述べた。

懇親会では、総領事館料理長による本格中華料理と手作り餃子に舌鼓を打ち、その後、山口裕之・福岡市副会長と楊文慧学友会副会長が一年間の活動を報告。山口副会長のオカリナ演奏、福岡市退職教職員協議会の南京玉すだれ、太極拳演舞など恒例のアトラクションが魅了した。最後に落石俊則・理事長が中締めあいさつを行い、参加者は名残惜しそうに会場を後にした。

 

 

「狂言に親しむ会」で留学生と交流
「よかった!」と日本文化に興味もつ

・京都府日中友好協会女性部会

披露された狂言「柿山伏」

京都府日中友好協会女性部会は2018年12月22日、京都市国際交流会館で留学生との交流会を開催した。同会ではこれまで中国人留学生を対象に、日本文化の紹介を中心とする交流を継続的に行い、ここ数年は、和服を着る、茶席を体験する、和菓子(ねりきり)を作るなどの場を設けてきた。お返しに留学生に餃子作りを教えてもらう会などもあったが、今年は日本の古典芸能の紹介を企画し、大蔵流茂山千五郎家の若手狂言師2人を招いて、「柿山伏」を演じていただいた。

会場は見晴らしの良い綺麗な建物で、演技前に狂言の歴史の説明や、観劇者自身も参加するワークショップもあり、初めて見る舞台に留学生たちは感激気味。演者が空間を指さして「あれに大きな柿の木がある」と言うと、柿の木が本当にある様な気持ちになり、舞台をぐるりと回り、「はや中国に着いた」と言うと、一瞬にして中国に到着したような気になる狂言の世界にもそのうちすっかり慣れた様子。演者の動きに合わせて大笑いする声が響いた。
狂言の前後には、留学生による中国の古典芸能についての紹介や、紋付袴を着用した本格的な日本舞踊を男子留学生が披露する一幕などもあり、充実した内容となった。

参加者は留学生の他に日中友好協会の会員、総領事館からのゲストをはじめ、チラシを見て参加された一般の方々も含み60人ほど。参加者全員から「よかったー!!」との感想をいただいた。留学生にも改めて日本文化への好意を持ってもらえたものと思う。(会長 福本美紀子)

 

 

「小さな旅・小さな一歩」
単独で訪中団派遣、上海・蘇州巡る

・宮城県日中友好協会女性委員会

「運河遊覧乗船」を楽しんだメンバー

宮城県日中友好協会女性委員会は2018年11月、仙台発着・同一ホテル連泊をコンセプトに初めて女性委員会単独で訪中を企画した。会員21人という弱小の会ながら10人の参加を得て出発。3時間少々のフライトで私達は小雨に霞む優しい街、上海に第一歩を踏み入れた。

上海・蘇州巡りで訪れた「寒山寺」では楓橋夜泊の碑前で「月落烏啼…」と口ずさんで張継の心情に酔い、虎丘の故事に耳を傾け臥薪嘗胆や児島高徳の歌に出る勾践や范蠡の名に日本と中国の長く深い繋がりに思いを馳せ、運河遊覧を楽しみながら脈々と続く人と水と歴史を学び、魯迅の功績に心を寄せた魯迅公園の緑に安らぎを覚え、カメラを向けるのも忘れ無我の境地に浸っていた。

出発一週間前にもかかわらず北京婦女連合会の超さんの計らいで実現した「上海婦女連合会」との交流会で両国女性が歩んだ歴史、抱えている課題、今後の展望など真剣に話し合った時間は貴重な財産となり忘れる事はできません。

「日中友好平和条約40周年記念=宮城県日中友好協会女性委員会訪中団=」と長くかつ厳めしい冠を付けて出発した小さな旅だったが、両国女性の絆を深めると共にこれから行く道に小さな一歩を踏み出せた4日間だった。この訪中を契機に次世代への架け橋となる努力を積み重ねたいと思っている。

 

 

歴史を学ぶバス旅行を実施
「日輪兵舎」「拓魂碑」を訪問

・NPO法人三重県日中友好協会四日市市部

慰霊碑の前で

2018年11月11日、三重県日中友好協会四日市支部は、恒例となりつつあるバス旅行を実施した。今年度新規会員1人を含む計9人が参加し、まずは多気郡大台町にある「三重日輪兵舎」を訪問。これは、三重県出身の元満州開拓青年義勇隊員一同が当時を偲び、1973年に建立した記念舎であり、建物が丸いことから「日輪兵舎」と言われています(モンゴルのパオの様な形)。

地元の元開拓団員である喜多さん(終戦時12歳)から展示品の写真や農機具等を基に、当時の暮らしぶりを伺い、また、参加者からの質問も多く出て、満州開拓の歴史を学ぶ良い機会となった。続いて建物の隣にある「三重県満州開拓殉難者慰霊碑「(通称「拓魂碑」)に場所を移し、異郷の地にて生涯を閉じた三重県出身者1500余人の霊を慰めるとともに、平和への想いを新たにした。

その後、一行は大台町から鳥羽市浦村地区の「丸善水産」に到着。海上での「焼き牡蠣食べ放題」を注文し、80分1本勝負で一年分、いや数年分?の牡蠣を堪能しました。中村社長さんのご厚意で生牡蠣のサービスもあり、素晴らしい昼食会となりました。
最後に、伊勢神宮(内宮)横の「おかげ横丁」にも立ち寄り、充実したバス旅行となりました。(稲垣雅彦)

 

 

黒龍江省青少年サッカー団が来道
交流試合や合宿などで交流

・北海道日中友好協会

1月18日、中国黒竜江省との交流事業として、青少年同士の相互理解をサッカーを通じて進めるため、同省楽納文化センターおよび、襄竜倶楽部の一行32人が「黒竜江省青少年サッカー団」(団長 葉國明氏)として北海道を訪れた。北海道日中友好協会では、12月に道庁と相談し、青木雅典道日中会長名で招請状を送り、11日間の道内におけるサッカー・フットサルの合宿や岩見沢、深川、旭川での交流試合などが実現した。

20日には、札幌の近郊岩見沢市において、交流試合が行われ、夜には道日中主催の歓迎夕食会が開催され、子どもたちは肉のシャブシャブや飲み物を堪能していた。21日には、駐札幌総領事館訪問後、青木会長の会社㈱ホーム企画センターを訪れ、青木会長、五島理事長、劉NPO札幌中国友好協会事務局長、社員多数が熱烈歓迎で出迎えた。参加したのは8~12歳の子ども男女20人とコーチ・スタッフ12人で、出されたケーキ・ジュースなどを食べながら、「美味しい」「札幌はハルビンに比べ温かい」などと話し、交流が行われた。(理事長 五島震二)

 

 

興味深かった 正月のホームステイ

大分大学 毛 羽冲

 

玄関前で藤澤さん夫妻と(右端が毛さん)

私は、2018年の大みそかに大分県日中友好協会のホームステイのプロジェクトに参加し、別府市の藤澤家にお邪魔しました。藤澤さんは退職する前に小学校の先生で、特に中国の文化を愛しています。改革開放が始まったばかりの1978年に、当時20歳の藤澤さんは初めて中国に行きました。その後、16回余り訪問し、新婚旅行も蘇州に行ったそうです。

ホームステイの中で藤澤さんは世界で一番有名な温泉の城、別府温泉の名所に連れて行ってくれました。私たちは「坊主地獄」、「海地獄」、「血の地獄池」、「いでゆ坂」と「十文字原展望台」に行きました。帰りに奥さんと一緒にお餅を作り、「孤独のグルメ お正月スペシャル」を見て夜ご飯を食べました。その後、初めて日本のテレビで紅白歌合戦を一緒に見ました!終わったら、藤澤さんはまた近所の神社に連れて行ってくれ、お正月の風習を見学させてくれました。

藤澤さんは書道の心得があります。私も少し書道の練習をしたことがあります。翌日の朝、私と彼は書道を通じて交流しました、藤澤さんの一番好きな書体は隷書です。私は藤澤さんに中国宋朝の王安石の漢詩「元日」を書いた作品を贈りました。その後、藤沢さんと奥さんは別府の有名な朝見神社に連れて行ってくれ、新年の風習や雰囲気を感じることができました。多くの人は1月1日のこの日に神社に参拝して、いろいろな福袋を買うそうです。平成の最後の元日なので、神社の前には天皇と皇太后の写真がかかっていました。年齢の違う人たちが参拝するときも、この30年の歳月を思い出すに違いないと思いました。

今回の平成の最後の元日は、収穫が大きく、特に日本人がどのように正月を迎えるのか、現代の生活における伝統をどのように残しているかを実感することができました。また、中日の交流のためにささやかでも貢献していきたいと思う。