各地の日中交流ニュース

2024年1月1日号 /

日中平和友好条約締結45周年
記念講演会を開催

・秋田県日中友好協会

秋田県日中友好協会(猿田和三会長)は2023年11月9日、秋田市のパーティーギャラリー「イヤタカ」で日中平和友好条約締結45周年記念講演会を開催した。中華人民共和国駐札幌総領事館・代理総領事の夏少傑氏をお迎えし「中国の現代化と中日関係の発展」と題して講演していただいた。

佐藤惣良理事長の司会のもと、猿田会長が冒頭の挨拶で中国語を交えた歓迎の言葉を述べた。講師の夏氏は日本語で秋田を訪れた喜びを伝え、これまで南アフリカとカナダで仕事をしてきたことを話題にし「当初は英語が大変でした」と笑顔で語り「今日は中国語で話をしたいと思います」と前置した。通訳は領事の李彦蓉氏が務めた。

夏氏は、秋田県が甘粛省と友好提携を続けていることを高く評価し「特に植林などの事業を支援していただいて恩恵を受けている」と感謝の言葉を述べ「秋田県では副知事が日中友好協会の会長を務めるなど、力を入れて下さっていることに感心している」と語った。

そして「45年前、中日両国は平和共存五原則を設定し、友好への決意を示している。今日、条約を振り返ってみると、改革・開放45周年にもあたる。日本はどこよりも早く改革・開放を認めてくれた国である」「中日平和友好条約は両国の発展をもたらした。さらに相互理解を進めて両国の新しい道を探り、共に歩んで行くことが肝心。どのような困難があっても理解し合ってたゆまぬ努力をして行けば道は開ける」と力説した。

夏氏は中国の現代化や外交政策にも力点を置いて話し、近況では、9月に札幌総領事館で行われた中日平和友好条約締結45周年記念事業のチャイナフェスティバルは、1.5万人の参加者で賑わったと報告し「高校生に中華料理を御馳走して楽しんでもらった」と話した。

講演後は質問が相次いだ。中国語で質問する方もいて、日中交流への関心度の高さを窺わせる光景だった。

李彦蓉氏は終始明快な日本語を駆使し、実りのある講演会に盛り上げて下さった。練達の通訳にも感謝。

(理事 古谷孝男)

講演する駐札幌総領事館 代理総領事 夏少傑氏

若者参加でパンダフェス
3日間で18,000人!

・茨城県日中友好協会

NPO法人茨城県日中友好協会(川津隆会長)主催で茨城県と日立市両パンダ誘致推進協議会、パンダ招聘を応援する会が共催する「パンダフェスHITACHI WORLD FESTA-peace and diversity-」が2023年10月20日から22日の3日間、日立市新都市広場を主会場に延べ18,000人を集めて開催された。

オープンセレモニーには大井川和彦茨城県知事をはじめ、市長、国会県会市議の方々40余名が臨席された。

県日中ではコロナ禍で活動が制限される中、4年前から全国から毎回2000点の応募のある「パンダアートコンテスト」を開催し、またパンダンスの普及で友好活動に実績を重ねてきた。今回はコロナ禍も明け、リアルな活動を特に若者参加で実践した。

実行委員会は茨城大学3年生を委員長に、学生を中心に専門家、産、学、官各界会からのメンバーで構成され、大学生の地域貢献実践活動としても画期的な試みだった。

パンダから文字を取り、“ピース・アンド・ダイバーシティ”をサブタイトルにし、コンテンツとしてパンダ誘致招聘機運醸成活動と共にワールドフード、ワールドマーケット出店、ステージの4つを用意した。

ステージでは中国の代表的な民族芸能が数多く演じられ、地元有志や人気タレント・KONISHIKI(小錦)等の出演、そして最終日には予選を勝ち抜いた12組の幼稚園児チームから90歳のメンバーも踊るオールエイジの「パンダンスコンテスト」が行われた。

ステージで歌うKONISHIKIさん(左)

県協会のオリジナルキャラクター「ぱんだーる君」「ぱんだーなちゃん」が、茨城県非公認マスコットキャラクター・ねば~る君や納豆兄さんと共に盛り上げ役で活躍した。

会場では地元産品から世界のグルメ、土産品が販売され、パンダの縫いぐるみは飛ぶように売れていた。又特設会場では、パンダアートコンテストの地元優秀作品350点が展示された。この催しはNHKニュース他多くのメディアでも取り上げられた。

現在何かと友好活動が容易ではない中で、幸い茨城県は日立市神峰動物園にパンダ招聘活動を立ち上げられた。この希望の実現と日中両国のお互いの共通話題意思疎通等を通して、特に地方での民民活動、官民一体の友好活動は今こそ重要なことである。

又今回五十嵐則夫副会長・理事長の発案で、大学生を中心にしたことは大学側の最近の方針の変化もあり、既存の大人たちが任せサポートすれば青年学生の力を引き出せる現実を見たことも快挙であった。

(顧問 森 秀男)

茨城県日中友好協会オリジナルキャラクターのぱんだーる君(左)、ぱんだーなちゃん

パンダフェス 所感

2023年10月20日~22日の3日間、日立シビックセンター新都市広場におきまして、パンダフェスHITACHI WORLD FESTA-peace and diversity-を多数のご臨席を賜り盛大に開催いたしました。本イベントは日立市におけるパンダ誘致活動の活性化、日立市の盛り上げを目的に官民各団体、大学生が提携をし、開催いたしました。

本イベントを開催するにあたり、茨城大学の学生14名が実行委員会を組織し、広報活動や当日運営当日企画の準備・運営等を行いました。

実行委員会では、来場者目標数字として3日間で2万人という目標を掲げました。結果は計18,000人の来場者数を記録し、目標数字に到達させることは叶いませんでした。しかし、華やかなステージやキッチンカーや物販、企画で会場は3日間大盛況でイベント進行をすることが出来ました。

私は今回実行委員長を務めさせていただき、様々な困難がありました。そのような困難を乗り越えられたのは、多くの皆様のサポートがあったからです。改めて感謝申し上げます。

私達実行委員会のメンバーは、非常に多くの貴重な経験をさせて頂きました。ただやって終わるのではなく、各員の次のステージでこの経験を活かして行く所存です。

最後になりますが、本イベントを開催するにあたり、私達実行委員会を陰ながらサポートいただきました全ての方々に感謝の意を表し、私の所感とさせていただきます。

(実行委員長 青木秀磨)

 

笠間稲荷菊まつり、筑波海軍航空隊記念館
2階建てバスで日帰り旅行

・千葉県 佐倉市日中友好協会

佐倉市日中友好協会は2023年11月1日(水)、茨城県へ親睦日帰り旅行を実施しました。会員・会友満席54名(中国出身者3名含む)。晴天で暖かい1日で、千葉県に1台しかない、2階建てバスで実施。車中、長谷川稔会長から、日帰り旅行への参加の御礼と、佐倉市日中の活動にご理解・ご協力いただいている御礼。また、本年は日中平和友好条約締結45周年の節目の年にあたり、今後も草の根交流を目指すとの挨拶がありました。

一路、安田果樹園の柿狩り食べ放題へ。秋空のなか、皆さん柿を食べてにこやか。次は、笠間稲荷菊まつり見学へ。神社境内全体が、見事な菊一色でした。工夫された見事な菊人形、各学校からの菊展示も見事でした。全員で記念撮影(写真)。

昼食は海の近くで海鮮料理。午後は、めんたいパーク大洗とヤマサ水産に立ち寄り、筑波海軍航空隊記念館へ。説明を頂き、記念館を見学。各フロアーの展示物の紹介、筑波海軍航空隊の歴史等を伺い、最後は全員で当時の訓練の様子等のビデオを鑑賞しました。

「次回も楽しみにしています」等々の声が寄せられ、今回も充分親睦交流ができ、楽しい日帰り旅行となりました。

(会長 長谷川 稔)

 

神奈川県・遼寧省青少年書画交流展が横浜で開催
知事賞、大使館賞、神奈川新聞社賞などが贈呈

・神奈川県日中友好協会

神奈川県・遼寧省青少年書画交流展が2023年11月29日から12月3日まで県民ホールギャラリーで開催され、3日の表彰式には関係者約150人が出席し、知事賞などが子どもたちに贈られた。

この交流展は、県・遼寧省友好提携締結40周年記念事業として、県日中友好協会、遼寧省人民対外友好協会、県、遼寧省の4者が共催して開催したもので、瀋陽で10月中旬に展示された書150点、絵画150点が海を渡り展示された。

表彰式では、両国の子どもたちのメッセージがビデオ上映された後、須藤浩之協会会長と黒岩知事があいさつ。聶佳中国大使館政治部参事官と敷田博昭県議会日中友好議員連盟事務局長がお祝いの言葉を述べた。

続いて黒岩知事より、書の小・中・高生の3部門、絵画の小・中生の2部門に知事賞が贈られたほか、須藤会長より協会会長賞と神奈川新聞社賞、聶佳参事官より中国大使館賞、敷田事務局長より議員連盟会長賞、永田哲二常務理事より日本中国友好協会会長賞、熊谷典和社長よりテレビ神奈川賞、小熊誠学長より神奈川大学長賞が贈呈。さらに横浜商工会議所会頭賞、川崎商工会議所会頭賞、横浜華僑総会会長賞が贈られた。中国の子どもたちの賞状は一括当協会が受け、後日遼寧省に送付する予定。

(専務理事 三浦 修)

黒岩知事と知事賞を受賞した子どもたち

 

中国語講座開設50周年記念
「交流と感謝の集い」開催

・神奈川県 横浜日中友好協会

11月26日(日)、中華街ローズホテル横浜で中国語講座生、会員、来賓ら70名を迎えて「2023年交流と感謝の集い」を開催した。併せて横浜上海友好都市提携50周年、日中平和友好条約締結45周年記念しての開催となった。

中国語講座の講師から「日本との関わり、そして中国語講師として」の演題で日本との関わり、文化や習慣の違い、中国語学習の面白さや注意点などについて話された。

続いて、バスバリトン歌手・鐘皓(ジョンハオ)の「送上我心头上的思念」「荒城の月」「歌劇カルメンから闘牛士」など素晴らしい歌声で会場を魅了した。

熱唱する鐘皓さん

協会中国語講座は、1973年に開講し友好熱が高まった時期には400名近くの講座生を集めるなど50年に渡り継続運営された。これまでに28年間講師を務められた梁月娥老師ら永年担当講師3名に感謝状と記念品の花文字(桜梅桃李)を贈呈した。

協会は、これからも引き続き市民レベルの日中友好交流活動を進めるとともに中国語講座の継続、発展を約束するとの山口副会長の閉会挨拶で成功裏に終了した。

(事務局長 小松崎勇)

受賞老師们(右から3人)、会長(後列左)、運営委員と楊さん

河北省との友好40周年を記念し
青少年交流訪中団を派遣
保定・石家庄・北京 友好の6日間

・長野県日中友好協会

長野県&河北省青少年交流訪中団一行は2023年10月14日~19日、日中平和友好条約45周年と長野県河北省友好県省締結40周年を記念し、河北省保定市と石家庄市、北京などを訪れました。

この団は日中両政府が5年間で両国の青少年それぞれ3万人を相手国から招聘する計画の一環で、同世代の若者がお互いの文化や歴史、考え方を知り、絆を育むことを目的としたもの。大学生9名、高校生14名を含む計27名が、学校交流等で友好を深めました。長野県日中友好協会から布施正幸副会長、中澤保範事務局長、長野県国際交流課からは松本暁鳳通訳らが同行しました。河北省人民対外友好協会に大変お世話になり、友好の思いにあふれた歓迎晩餐会も開いていただきました。

河北大学外国語学院では日本語を学ぶ学生と交流し、保定第一中学ではサッカー交流試合を行いました。石家庄市では、高校生はホームステイを体験。大学生は河北師範大学で書道体験をしました。

たくさんの交流の思い出ができた河北省から北京に向かい、万里の長城に中国の底力を感じ、天安門広場や故宮博物院を参観。最後の昼食はおいしい北京ダック。一行は長野での再会を約束し、帰国しました。

(副会長 布施正幸)

国慶節を祝う花かご(右奥)が設置された天安門広場で記念撮影する団員

最新の中国情勢など解説
奥寺淳・朝日新聞社国際報道部次長
日中ぎふフォーラム

・岐阜県日中友好協会

岐阜県日本中国友好協会が主催する「日中ぎふフォーラム2023」が11月11日、岐阜市橋本町のじゅうろくプラザで開かれ、朝日新聞社国際報道部次長で中国担当デスクの奥寺淳さんが「習体制3期目の中国・香港、そして海外から見た日本」をテーマに講演し、参加者は最新の中国情勢、日中関係について理解を深めた。

奥寺さんは香港、上海、北京、ワシントン、広州・香港の取材経験をもとに話を進め、日本人の中国への印象は「最悪」で、原発処理水放出に伴う日本の水産物の禁輸がそれまでの「良くない」印象に拍車をかけたと述べた。一方、中国の日本への「良い」印象は最悪時から上向きつつあるが、「悪い」感情はそれよりも高いレベルで横ばいと、日中関係の厳しい現状を指摘した。

しかし、2014年頃から2019年のコロナ渦の前まで、多くの中国人観光客が日本に来て微信などSNSで情報を発信、中国でその情報を共有する人が多くいて良いサイクルにあった。そうした経験から、ビザネックはあるものの、観光などによる人々の往来が日中の関係改善に極めて重要で、両国関係の強い足場をつくっていくと強調した。

3期目の習近平体制、ゼロコロナ政策の後遺症、日本アニメの社会現象化、EV(電気自動車)の急増など中国社会の現状を解説した。

米中対立は続くが戦争は望んでおらず、首脳同士の対話や関係性の構築が重要とし、日本は中国と経済面でうまく付き合う知恵が必要と結んだ。

(文・写真とも土屋康夫理事長)

最新の中国情勢などを解説する奥寺淳さん=岐阜市橋本町、じゅうろくプラザ

江蘇省南京の記念館訪問
平和活動の口述記録拝受

・岡山県日中友好協会

岡山県日中友好協会は、2023年10月17日に江蘇省鎮江市で開催された「第2回新時代日中地方民間友好団体交流大会閉幕式」に原田健明会長と山本芳栄理事、横見幸憲事務局長の3名を派遣した。

閉幕式への参加に先立ち、15日夜に南京に入り、翌16日に侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館(以下、記念館)を訪問した。訪問した日は月曜日で休館日にも関わらず、記念館と南京市対友協の格別なご配慮により訪問が実現し周峰館長との懇談もおこなわれた。

就任して2年が経過する周館長にとっては、コロナ禍もあって私たちが初めての日本からの公式的な来訪者となり、今までの岡山県日中の記念館との友好往来に謝意が述べられ、原田会長からは兼任する倉敷市日中会長としても複数回訪問してきたことなどを話した。

記念館が昨年12月に発行した中国語の冊子「以史為鑑―日本友人和平実践口述」に、平和活動の口述記録として2020年に逝去した前任の景山貢明会長が掲載されおり、周館長より冊子の贈呈も受けた。

岡山県日中は江蘇省を訪問した際には必ず記念館を訪問し、歴史を鑑として平和な未来を築くための教訓としている。

翌17日の鎮江市では閉幕式の公式行事の他に、1997年に倉敷市と鎮江市が友好都市締結した際、実務的なとりまとめをした原田会長が、苦労を共にした元鎮江市外事弁公室の李金方さんをはじめとする方々と旧交を温めた。

(事務局長 横見幸憲)

口述記録の贈呈を受ける原田健明会長(左)と周峰館長

 

2023チャイナフェスティバル in 九州
『私と中国』スピーチ&作文コンクールを盛会裏に開催!!

・福岡県日中友好協会

「日中平和友好条約締結45周年記念―2023チャイナフェスティバル in 九州―『私と中国』スピーチ&作文コンクール」を10月28日、中国駐福岡総領事館で開催しました。九州各県(福岡、大分、熊本、鹿児島)日中友好協会の役員・会員や出演者、応援者を含めて約50人が集い、盛会裏に行われました。昨年に続き、福岡県日中友好協会主催で、中国駐総領事館、九州各県日中友好協会の後援で行われたもので、5月26日に行った前半期の「日中平和条約締結45周年を祝う九州日中友好大会」に続く九州日中友好協会の記念行事でした。今回が2回目の開催でしたが、総領事館や九州各県協会の全面的な協力で開催できました。

「作文の部」(一般・学生、21人応募)は、事前の「書類審査」で入選者を決定。当日は「スピーチの部」(日本語・中国語)のみが行われ、県予選で推薦された日本語3人、中国語5人の応募者が「私と中国」を中心としたテーマで、日頃培った語学力を駆使して思いを述べました。終了後、審査員はその結果を「いずれも甲乙つけがたく、実力が接近していました」と述べ、表彰式に移りました。式は、先に決定した「作文の部」も併せて、4種目の1位4人には「中国駐福岡総領事賞」を律桂軍総領事が、2位の4人には「九州日中友好協会賞」を森山沾一審査委員長が、3位の4人には「福岡県日中友好協会会長賞」を中村誠治審査副委員長が授与しました。

最後に受賞者の代表が「大変嬉しいです」「今後も日中友好を頑張ります」「またしっかり練習して来年も頑張ります」等の感想を述べて会を終了しました。

(事務局長 中村元氣)

スピーチを披露する応募者