各地の日中交流ニュース

2022年4月1日号 /

留学生300人に道産米1.5トン

・北海道日中友好協会

北海道日中友好協会に加盟しているNPO法人札幌中国友好協会と石狩日中友好協会は3月14日、札幌の繁華街で中国人留学生百数十人に北海道産米「ななつぼし」(5キロ入り)と菓子類などを配布した。

「留学生応援キャンペーン」と銘打ち、コロナ禍で苦境に陥っている若者を少しでも勇気づけようと、企画し寄付を募った。道内各地への郵送分も合わせると、ななつぼしは300人分計1.5トン、チョコレート菓子類、さばや焼き鳥の缶詰、ゼリーをなど含めると総額80万円相当という。

キャンペーンには、石狩市農業協同組合と、フードバンクなどに取り組むNPO法人札幌市福祉生活支援センターがそれぞれ特別協賛し、物資調達や輸送に協力した。

キャンペーン活動の冒頭、札幌中国友好協会会長と道日中会長を兼ねる青木雅典さんは「留学先に北海道を選んでくれてありがとう。日中友好のため、皆さんの活躍を期待する」とあいさつした。駐札幌総領事館からは、謝城・領事らが駆けつけ、感謝状を贈呈した。

配布のリストづくりや連絡、実務作業は、留学生で構成する北日本学友会が担当。郵送分の多くは、恵庭、旭川、小樽、江別、十勝といった道日中の地域協会が窓口となった。

(理事長 佐々木政文)

次々と訪れる札幌の中国人留学生(右)に米や菓子を贈る北日本学友会のメンバー

友好都市との青少年絵画展&オンライン囲碁交流

・北海道旭川日中友好協会

2022年もコロナ、コロナの幕開けですが、皆様いかがお過ごしですか。

通常であれば年があけると、中国料理講習会兼留学生歓送会や日中友好新春の集いを開催するのですが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、両行事とも中止を決定しました。来年こそは通常に開催できることを願っています。

しかし、1月末から2月にかけて、旭川市では友好都市である中国哈爾濱市と、青少年交流を2つ実施することができました。

①令和3年度旭川市・姉妹友好都市青少年交流絵画展

テーマは「友情」。旭川市41点、哈爾濱市20点のほか、韓国水原市とロシア・ユジノサハリンスク市の青少年たちが描いた作品が、1月29日から2月27日まで市内4カ所で展示されました。旭川市ホームページでも公開中です。

②2022旭川市・哈爾濱市青少年オンライン囲碁交流

2月27日、旭川ICTパークにおいて、旭川市と哈爾濱市との青少年オンライン囲碁交流が開催されました。日中の青少年棋士の間で、白熱した対戦が繰り広げられました。

コロナが終息した後、直接顔を合わせて対戦する日が来ることを誓い合ってのオンライン交流となりました。

(会長 鳴海良司)

旭川市の青少年棋士たち

北兵庫日中、総会開催

・兵庫県北兵庫日中友好協会

北兵庫日中友好協会(1976年に結成 岡坂康正会長 会員16名)は、2月19日、新温泉町湯の健康公園にて2022年総会を開催しました。毎年、この時期に総会及び新年会を開催し、会員交流を行い、日中友好の意志統一を図っています。今年は、10名の会員が集い、昨年の事業報告、本年の事業計画について協議しました。

昨年は、兵庫県中国語スピーチコンテストの協力、中国語講座の開催、日中友好協会の講座受講や中国駐大阪総領事館のビデオ鑑賞を行いました。

本年は、中国語講座の継続、スピーチコンテストの協力、京都・大阪への研修旅行(7月)を計画しました。

2020年1月、コロナが中国で流行し、北兵庫日中はいち早く「加油!はがき」を中国駐大阪総領事館へ届けました。それ以降、日本から中国へ支援、今度は中国から日本へ支援していただきました。

長いコロナ禍ですが、日中の友好交流を休止してはなりません。日本と中国が本当の意味で近い国になるよう、自分たちにできる地道な友好活動を継続していきます。

(事務局長 山本和正)

2022年総会=兵庫県美方郡新温泉町湯の健康公園で

文化交流委員会「首都圏外郭放水路見学会」に20人参加

・東京都日中友好協会

東京都日中・文化交流委員会では2月19日(土)、埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」(別名:地下神殿)の見学会を開催しました。新型コロナの関係で1年延期となった企画で、中国からの留学生、帰国者らも交え20名の参加を得て、久しぶりにリアルでのイベントとなりました。

首都圏外郭放水路は国土交通省によって平成18年に完成したもので、首都圏を洪水から守るために建設された世界最大級の地下放水路です。埼玉県東部を流れる中川、倉松川、大落古利根川、18号水路、幸松川といった中小河川が洪水となった時、洪水の一部をゆとりのある江戸川へと流します。全長6・3㎞、国道6号線直下50㍍の深さに設けられ、高さ18㍍、重量500tの巨大な柱59本が天井を支える光景が神殿のように見えるため「地下神殿」とも呼ばれています。

中川・綾瀬川の流域は大きな川に囲まれており、土地が低く水がたまりやすいお皿のような地形となっているため、何度も洪水被害を受けてきました。また、川の勾配が緩やかで水が流れにくく、大雨が降ると水位がなかなか下がりません。さらに近年は都市化が急速に進み、降った雨が地中にしみこみにくく、雨水が一気に川に流れ込んで洪水が発生しやすくなっています。

首都圏外郭放水路の完成によって、周辺地域で浸水する家屋の戸数や面積は大幅に減り、長年洪水に悩まされてきた流域の被害を大きく軽減しました。全体は、地下から「流入施設」「立坑」、洪水を流す地下河川の「トンネル」、そして地下空間で水の勢いを弱め、スムーズな流れを確保する「調圧水槽」、洪水を排水する「排水機場」などで構成されています。

参加者は、116段の階段を降り、「調圧水槽」にて約1時間ほど見学し、記念撮影を行いました(写真)。

懇親会は、春日部駅に程近い中華料理店「酔香園」で行われました。会場は100人入るスペースに我々だけ20人で貸し切り。冒頭、中野常務副会長が「対面でのイベントができ、喜ばしい。特に大海の会のメンバーが多数参加してくれて、ワゴン車で駅から放水路までの送迎は有難かった」と挨拶。各テーブル毎に会話も弾みました。

閉会挨拶は、北区日中友好協会・理事長で区議会議員の戸枝大幸氏から「娘と一緒に参加し、首都圏外郭放水路の規模に驚いた。首都圏を洪水から守る施設は大切だ。これからもこうした交流を続けて日中友好に尽力したい」と結ばれました。

(事務局長 濱野幸一郎)