昨年末に一般社団法人八女国際交流協会主催のイベントで、福岡県・八女市の子供たちの為の国際交流イベントに呼んで頂いた。
実は八女市には2018年以降、仕事やプライベートでも毎年訪問している地域で、その度に八女の地域に根づく伝統文化・美しく豊かな自然・新鮮な美食に魅了され続けてきた。コロナ前は中国北京の子供達を八女に連れていき、現地の子供達との交流や自然体験も行ったが、東京での滞在に負けない程の好評を博した。
そんな八女で今回は『変面芸術の世界』と題して、変面ショーとミニセミナー、お面の絵付ワークショップを開催。開始の随分前から楽しみに席を確保して待っている子供達や保護者の姿も見かけ、また自作の帽子と扇子を作って持参した凄腕の子供もいて、お面を作り終わった後、最後に記念撮影をして盛り上がった。
「変面のどこが好きなの?」と聞くと、「かっこいい!」と。親御さんも「息子は変面が大好きで、家でも真似ばかりしている」とのこと。予想以上に子供たちに関心を持ってもらっている事を知り、嬉しかった。伝統芸能の固いイメージを持たれているかと思っていたが、今回のイベントをきっかけに子供たちや若い人達も興味を持ってくれている事、そんな皆さんにもっと深く変面の魅力を伝えていけるよう活動していきたいと改めて感じた。
ちなみに八女の山間部にある矢部村に子供達との交流で訪れた際、多くの子供たちの苗字が「栗原さん」で、「この辺りは栗原の名前が多いんですよ」と聞いていたが、その後地域の資料館を訪れた際に、矢部村は栗原一登氏(日中の文化交流に長年尽力され続けている女優の栗原小巻氏のお父様であり、劇作家)の出身地であることを知り、尚更驚いた。八女が中国とも益々ご縁の深い地域になって欲しいと願いつつ、今後も自分にできる事を尽力していきたい。
文◎王文強(おう・ぶんきょう 変面役者)