今どきの「母子消費」

2023年6月1日号 /

皆さん、大家好~麻雀スズメのNANAだよ! 6月1日は児童節。中国各地でも子供を対象にしたキャンペーンやイベントが大々的に催される予定だよ。Z世代の若者も結婚や出産、子育ての適齢期を迎えています。今回は今どきの「母子消費」についてご紹介するね!


2022年上半期のデータによると、出産を迎えた女性の7割が30歳以下とのこと。Z世代は今後、出産の主力軍、母子消費市場の中堅になりつつあるよ。今どきの若いママは、子育てを使命と考え「自己犠牲」を強調した前世代とは全く異なる育児観と消費観を持っています。中国の大手ITマーケティングリサーチ企業iResearchのデータによると、若いママ達は、生活の質と消費体験をより重視し、子供と同じように自分をいたわり、自分を喜ばせるものにお金を使う傾向にあるようです。

妊娠中はすっぴんが多かった80年代生まれのママに比べて、95年代生まれのママは、薄化粧を中心に、天然で安全な化粧品やスキンケア製品を好んで使用。また、産後のスキンケア、メイクアップ、フィットネス、栄養保健品、体形ケアなども重視しているよ。若いママ達は、より科学的な育児観念を持っていて、母子製品を選ぶ際には、成分が健康、天然、安全であることに気をつかっています。このような若いママたちにより快適で安心できる妊娠・子育て体験を提供するため、より細分化された機能を持つ製品やサービスが続々と市場に登場しているよ。

妊娠・子育て製品、各種サービスの購入にあたって、若いママ達が駆使するのはオンラインプラットフォーム。商品情報から評価、使用体験、子供の成長記録、育児経験まで、コミュニティやSNS、動画プラットフォームが主な情報の取得・交換ルートになっています。育児ブロガーや専門家のアカウントに注目し、ネットユーザーと積極的に交流することで、知識を得ると同時に妊娠中や育児の緊張や焦りを解放し、同じ境遇のママ達と共感を得るんだって。

「中国90後ママ消費洞察白書」によると、90年代生まれのママが消費する母子製品の月支出額は約6000元。そのうち、赤ん坊類の消費が57%、自分の消費が43%を占めるそうです。また、iResearchが2022年9月に行った調査によると、毎月の育児消費が2000元を超える回答者が86・2%を占めるほど。「3児政策」の全面開放と消費のグレードアップという環境のもと、母子消費市場は持続的に成長していて、2023年までにその市場規模は4兆元を突破する見込みです。


オンラインを駆使して、より科学的で「スマート」な商品選びや育児方式を追求すると同時に、自分の快適さと体験感を重視するZ世代。国産ブランドも支持する傾向にあるので、その発言力と消費能力は母子市場の発展やグレードアップを後押しし、ますます注目をあびそうだね。じゃあ、次回の今どきをお楽しみに!

文◎新出歌名子(北海道出身、北京在住。清華大学MBA在学中)