徐福文化講演会が東京で開催 功績、日中韓に多大なる影響

2023年12月1日号 /

日中平和友好条約締結45周年記念の徐福文化講演会が11月5日、東京都新宿区内で開かれました。この文化イベントは在日華人女性交流会が主催、テーマは「徐福の日中韓における足跡」。中国から日本に渡った徐福の功績を紹介しながら、約100人の来場者に感銘を与えました。

開会式では参議院議員の羽田次郎氏が来賓を代表してあいさつし、父である元首相羽田孜氏と中国との親交に関する逸話や、羽田氏とつながりがある「秦氏」という姓は徐福の子孫であることについて、来場者に紹介しました。そして、日中間の深い友情を強調し、日中友好関係の発展に熱い期待を表明しました。

あいさつする羽田氏

続いて、著名な日本の翻訳家で徐福研究の専門家、池上正治氏が、徐福文化が日中韓の3国でどのように受け継がれ、影響を与えてきたかを生き生きとした口調で語りました。池上氏は、紀元前3世紀に始皇帝の命を受け、日本で「不老の霊薬」を探し求めてからの、徐福の伝説的な経歴や徐福ゆかりの地を詳細に紹介しました。和歌山県、佐賀県、山梨県の遺跡を中心に報告し、北海道の「旭川·秦家」の家系図及び文書が徐福と関係があるとも話しました。

その後、韓国济州島、中国連雲港市、慈溪市の遺跡を中心に、日本以外の遺跡も多数紹介しました。約2000年の歳月が経過した今もなお、日中韓の間で徐福の伝説が続いていることを強調しました。また、池上氏は数十年にわたって日中韓を訪れ、徐福ゆかりの地を踏査。特に中国へは300回以上訪れたことを報告し、その経験は来場した日中のゲストを圧倒しました。

講演の結びで池上氏は、「日中韓3国は徐福を架け橋とし、その業績を模範とし、3国間の交流と協力を強化すべきであり、まるで一衣帯水のように密接に結びつくべきである。私たちは相互に学び合い、交流を続け、平和共存を促進し、素晴らしい未来を共に築いていくべきだ」と強調しました。

講演する池上氏

今回の講演会は、日中文化に関心を持つ人々に深く掘り下げた交流の場を提供し、徐福文化が3国間で果たす重要な役割を強調しました。その他、アジア地域の平和と協力のさらなる促進を訴えました。

(神奈川県日中友好協会 張 嘉旗)

 

【左】講演会会場の様子 【右】(左から)羽田氏、池上氏