間島 穂奈美さん
早稲田大学卒業後、現・株式会社ADKマーケティング・ソリューションズに入社。中国や香港、台湾など中華圏マーケットに関わるマーケティング業務を多数担当。(公社)日中友好協会の奨学生として、2011年9月~2012年8月、上海・華東師範大学へ留学。
大学の第二外国語で中国語を選択したことをきっかけに中国語を学ぶ楽しさに気づき、短期留学や中国でのインターンシップの経験を経て広告代理店に入社し、様々な訪日プロモーションを手がけ活躍されている間島穂奈美さんにインタビュー!
中国留学を決めたきっかけ、留学中の勉強法や生活、留学後に感じておられる両国の関係についてまで!お話を伺いました。
■広告代理店に新卒で入社され、どのような経緯で1年休職し中国留学に行かれたのですか?
広告代理店に入社した当時、すでに簡単にビジネスで使えるぐらいの中国語の会話レベルにあった為、1年目から中国と関わる仕事に携わり、日本のクライアント(特に化粧品や食品等の企業)が中国市場に進出する為のマーケティング調査や戦略・施策プランなどを中国現地のスタッフやクリエイターと協業しながらクライアントにプレゼンテーションしていました。
しかし現地の人に刺さる言葉やおすすめの商品は何かとクライアントに聞かれても、ただ現地スタッフから聞いた話を翻訳するだけで自分の意見を持って勧めることができず、仕事で使うなら単に言語を話すだけではなく現地の人の考えなどを理解すべきだと感じ、長く中国に滞在したいと思ったからです。
■留学前の勉強法、留学中の勉強法や生活は?
①留学前
大学での勉強に加え、二人の日本人に対し一人の中国人講師がつくチュートリアル中国語(大学で少しプラス料金を払うと受けることができる中国語のレッスン)をとり、会話の練習をしていました。
また、社会人になってからはC-POPをたくさん聞いて語彙力を増やしました。
②留学中の勉強法
とにかくテレビはつけっぱなしで、ニュースをよく聞いていました。また相互学習を募るネットの掲示板で現地の学生を見つけ相互学習を行いました。
授業での成句や言い回しの勉強のおかげで書き言葉が飛躍的に伸びました。後は、商店のおばさんとたくさん話しました(笑)
③留学中の生活
色々な都市の生活を見てみたいと思い、旅行計画を立て海南島以外全部の省を周りました。
留学先が上海だったこともあり、交通の便も優れていた為、金曜日の授業が終わったらすぐに空港や駅に向かい週末はほとんど寮にいませんでした。
■これから中国留学する人にアドバイスはありますか?
中国でスリに遭いパスポートを失いました。財布の中にパスポートを入れていた為お金も一緒になくなりました。その後本当に大変だったのでパスポートと財布は別にしておいた方いいと思います!
後は食事が合わないこともあるかもしれないので、食事の下調べや、インスタント食品を用意しておくと便利かもしれません。
■日中両国の関係発展には何が必要だと思いますか? また、相互理解に必要なことは何だと思いますか?
政治の面ではこれからも長い道のりになると思います。けれども、中国人が日本のアニメや漫画が好きなように、最近では日本の若者の間でもチャイナメイクなどが流行っています。一度政治と民間を切り離して、文化的な面でお互いが認め合い堂々と好きだと言える環境が大切だと思います。
また日本の魅力を発信している中国人は多いと思うのですが、逆に中国の魅力を発信している日本人は少なく感じます。中国に少しでも関わった日本人が少しでも中国のポジティブな部分を発信し足跡を残していくことが大事だと思います。
取材後記
私も間島さんと同じく、単に言語を話すだけでなく現地の人の文化、考えを自分自身の目で見て肌で感じたいと思い留学の準備を進めています。
インタビューで特に印象に残ったのが、中国のほとんどの省を周られたというところです。1年間という限られた留学生活の中でのその行動力に、驚きと羨ましい気持ちでいっぱいになり、お話を聞いているうちに留学に対する不安よりも期待の方がはるかに膨らみました。
留学生活をいかに有意義で充実したものにするかは、自分自身の行動で決まると思います。現地の人の文化、考えを理解しながら留学を更に充実したものにするために今できることを全力で頑張りながら留学の準備を進めたいです。
(藤岡真菜)