第2回日中大学生スピーチ交流会を開催しました

(公社)日中友好協会は2022年10月22日、東京・虎ノ門の中国文化センターで「日中国交正常化50周年記念第2回日中大学生スピーチ交流会」を開催しました。

 

本年は日中国交正常化50周年であり、本交流会は外務省の日中国交正常化50周年事業としての開催となりました。

当日は全国130名の応募者から選ばれた日中の大学生24人が、日本人は中国語で、中国人は日本語で、3カ月にわたる相互学習の成果を発表しました。

 

 

開催に先立ち、橋本逸男副会長が主催団体を代表してあいさつし、外務省、中国大使館の後援と、(一社)日中協会、中国文化センターのご協力に感謝。「日中両国の関係は、関係の長さ、幅の広さにおいて唯一無二です。そして両国の相互理解の深化は、アジア、世界のためにも必要で、特に青年交流が重要です」と、参加学生にも謝意を伝えました。

橋本逸男副会長

 

続いて中国大使館教育処の陳麗萍参事官が「国家間の交流の基盤は国民同士の親しみにあり、国民同士の親しみは心の通じ合いにあります。本交流会を契機に、友情を育んでください。中国大使館教育処は引き続き両国の青少年交流を促進し、新しい時代のニーズに応える中日関係構築に貢献していきます」と話しました。

中国大使館教育処の陳麗萍参事官

 

外務省アジア太洋州局中国・モンゴル第1課の斎藤憲二地域調整官は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大が始まった2020年、日中両国はマスク支援を行い、激励の漢文を送り合いました。当時、中国にいて、漢字文化を共有する国同士ならではの感動を味わいました。皆さんが3カ月の努力の成果を遺憾なく発揮されることと、本交流会が皆さんの今後の学習のモチベーションにつながることを祈念します」と述べました。

外務省アジア太平洋州局中国・モンゴル第1課の斎藤憲二地域調整官

 

中国文化センターの羅玉泉センター長は「中日文化交流の基本は、言葉です。本日のスピーチには、今の中日両国の若者が興味をもつ課題がたくさんあると思います。その話題について若者が話し合うことは、これからの両国につながっていくと考えます。興味があればぜひ中国文化センターにもお越しいただき、交流を深めてください」と語りました。

中国文化センターの羅玉泉センター長

 

本交流会のスピーチのメインテーマは「日中の共通課題を一緒に考えよう」。
日本と中国に共通する課題について、自身の体験を通して一生懸命考えたことや、両国の背景を踏まえて積極的に解決に取り組もうという姿勢が、どのスピーチからも感じられました。

各自のスピーチ終了ごとにスピーチをした言語での質疑応答も行われ、参加者全員で考えたり、参加者も審査員も一緒に大笑いしたりする場面もありました。

 

(一社)日中協会の瀬野清水理事長は全体講評で「これからの世界のことを、それぞれがよく考えて発表されたと思います。若者の流行を多方面から検討したり、女性をめぐる問題に真正面から切り込んだりして、説得力を感じました。食品ロスへのいくつかの提案もあるなど、これからの社会の中核を担う皆さんのそうした姿勢を心強く思いました」とスピーチの内容を称えました。

また「3カ月間、日本人と中国人がペアになってお互いに教え合うコミュニケートがよくできたペアほどミスが少なく、語彙が豊富で発音も正しかった」と、相互学習の密度がスピーチ全体の成果に及ぼす影響を指摘。「本交流会の試みは非常に斬新で、ここに参加された皆さんは“ファーストペンギン”のように素晴らしいです。この経験を将来に活かして、日中の架け橋になっていただければと思います」と期待を示しました。

(一社)日中協会の瀬野清水理事長

 

日中友好協会賞(2組)
・第1席
張翔瑜(名古屋大学)
細川詩織(明海大学)
・第2席
李煜川(明治大学)
山下綾香(西南学院大学)

日中友好協会優秀賞(3組)
・第3,4,5席相当
菊池来美(専修大学)
朱迅霏(東京海洋大学)

小西里佳(国際教養大学)
陳萍(大阪大学)

中嶋優理(早稲田大学)
王祠旭(九州大学)

外務大臣賞(2名)
張翔瑜(名古屋大学)
細川詩織(明海大学)

中国大使館教育処賞(2名)
菊池来美(専修大学)
毛華銘(慶応義塾大学)

 

なお、本交流会では二胡奏者のMAYAさんと馬頭琴奏者のナルスさんのご厚意で中国音楽の演奏が披露され、揚原安麿理事長代行よりお2人に感謝状が贈呈されました。

 

懇親会では、参加者はすっかり打ち解けた様子で白熱のゲームバトルを繰り広げ、第2回日中大学生スピーチ交流会は盛会のうちに終了しました。

 

主催:公益社団法人日本中国友好協会
後援:外務省 中国大使館教育処
協力:中国文化センター
協賛:エース株式会社 株式会社アジア太平洋観光社

*日中大学生スピーチ交流会の概要はこちらをご覧ください