「越说越流利」 星野泰代(浙江大学)

中国語の最も良い勉強法(ここでの勉強法は、読む・書く・話す・聞くの全ての分野の能力を身に付けるための方法と定義する)とはなんだろうか。それはずばり“越说越流利”、実践あるのみ。好きなアニメやドラマ、歌を見つけるなど自分に合った勉強法を見つける、というのもあるが、言語の取得方法においてはやはりアウトプットが全ての鍵となってくる。そもそも言語は「勉強するもの」ではなく、「意思伝達の手段」である。中国語に限らず、机に向かってばかりの勉強では言語はできるようようにならない。日常生活で使わなければ。HSK6級や中国語検定2級を持っていたとしても中国人のように話せるかはまた別の問題であるし、勉強したことがなくても使わざるを得ない環境に置かれれば話せるようになる場合もある。短期でも現地に行った直後は中国語が聞き取れるようになる、口から言葉が出てくるようになる、というのはよくある話であり私自身もそれを経験した。

では、話す環境をどう作るかだが、まず一番良いのは現地に行くこと。自然と中国語が目に、耳に入って来るし、こちらも中国語を話さざるを得ない。日本では、中国語が分かる人または中国人と交流する。自分の間違っている表現を直してもらいながら相手の表現を盗む。慣れてくると直感的に中国語が分かるようになると思う。私自身、ほぼ毎日中国人の友達と学习会を開いて、お互いの文章を添削しあったり、話をしたりしているが、「どこをなぜ間違えて、どう考えればよいか」というのが分かるためとても勉強になる。語学交換パートナーや友達、先輩でもよいが、中国人の彼氏彼女を作ることをお勧めする。ちなみに、私自身は中国人と付き合ったことがない。

また、人間は忘却の生き物である。一日話さないだけで口が戻ってしまうし、一度習得した言語でも使わなければ忘れてしまう。したがって、「毎日続けること」。「忍耐」が必要である。地道な努力ができない、何しても上達しない、などどうしても無理なのであれば、その時は諦めるしかないだろう(もしくは、別の言語を勉強する)。言語もセンスが必要なのである。

(写真)本文とは全く関係ないですが、勉強には息抜きも必要!ということで、今年の桜を。散歩した際に見つけた桜です。