「現地で人気のモノ・人・文化」と聞いて、杭州料理や絵画・書道などの芸術文化を真っ先に思い浮かべました。しかし、料理については現地の人に聞くたびに「杭州料理は美味しくないよ!ははは」と笑われ、芸術文化に関しては人気というか習慣や文化遺産的な側面があるし、その道に通ずる一部の人にしか当てはまらないのかなとも思いました。そこで、「人気のモノ」に対するアンテナを少し伸ばしてみたところ、現地人の「玩具(ワンジュー)」愛に気づきました。
「名创优品(またはミニソウ)」や「杂物社」などの雑貨店の名前を聞いたことはありますか?おそらく、中国のどこに行っても目にするのではないかと思います。雑貨屋なので、店内には文房具や化粧・美容品、洋服、バッグや小物がずらりと並んでいます。そして必ずと言っていいほど、どの店舗にも大きめに「玩具コーナー」が設けられており、男の子向けにウルトラマンや仮面ライダーなどのフィギュア、女の子向けにかわいらしい人形の箱が積み上げられています。
個人的に驚いたのは、それらを手に取って眺めたり、「これかわいい~!」と言ったりしているのが小さな子供たちだけではないことです。大学生のカップルや、たばことコーヒーを手に持った渋めのおじさん、老夫婦などが、「tnt space」(有名なフィギュアメーカー、おしゃれな女の子の2等身フィギュアが多め)などを手に取って「这个挺可爱呀」と純粋に見つめているのです。
玩具(がんぐ)と聞くと、日本ではスーパーやデパートで親が子供に買ってあげるものといったイメージを思い浮かべます。中国人にとっても同じかもしれませんが、私は玩具(ワンジュー)は日本よりもターゲット層が広めで、子供だけでなく大人も楽しめるような設計がされているのではないかと思います。「ラブブ」なんかは、中国を飛び出して世界的に広まった好例ですよね。老若男女問わず魅了する中国の玩具。私の杭州の友人たちはみな、ワンジューに夢中なのです!

杭州の友人が見せてくれた「布鲁克」フィギュアの写真。これは日本で最近放送されていた仮面ライダーシリーズらしい。最新シリーズにも関わらず、ライセンスを取得し精巧なフィギュアを作り上げる「布鲁克」を、彼は誇りに思っているそうだ。






