「退寮、入居、そして退居、入寮へ」

10月上旬に退寮して部屋を借りました。一人で生活したほうが気楽だと思ったからです。部屋探しは「安居客」というアプリを使いました。数軒見学に行きましたが、予定していたのと違う物件を紹介されたり、アプリの情報と条件がまったく違ったりするのがデフォルトです。大家や仲介者が当日来ず、オートロックの番号を教えるから勝手に見て~、ということもありました。街にある賃貸屋さんのほうがいくらか頼りになります。契約はとんとん拍子に進みます。以前の留学生の方のレポートの通り保証人は不要です。部屋を借りることを友人たちに話すと、多くの人が「甲醛(ホルムアルデヒド)」の濃度を調べたほうがよいと注意してくれました。簡易キットで調べましたが問題ありませんでした。

家賃は大家によって月払いOKな場合と半年一括払い必須な場合がありました。筆者の借りた物件の家賃は月1200元に管理費的な「物业费」が含まれており、水道と電気料金は別途です。引っ越したばかりの頃は生活用品を買うところが見つけられず、「淘宝」で買ったとしても数日かかるので困っていたのですが、アプリ「美团」の中にある「闪购」を使うと数十分であらゆるものが家に届きました。淘宝よりは高いですが、それでも日本では考えられない安さです。本当に緊急で物が必要な場合はこの方法が便利です。

電動バイク購入

通学のために電動バイクを購入しました。電動バイクに乗るのも初めてで、中国の交通ルールも把握していませんでしたが、店に行くといきなりバッテリーむき出しのバイクを運転させられてナンバープレートの申請に行きました。状況が伝わりづらいと思うのですが、運転中ずっと両足でバッテリーが落ちないように挟んでいました。ナンバープレートの申請は外国人だからか6時間かかりました。ナンバープレートが既に付いているものを購入したり、中国人の友人名義で買ったりするなどもっと楽な方法もあるみたいです。充電はマンションの駐輪場で格安でできますが、夜遅くに帰るとスペースがないので充電したいときは早めに帰っています。

本来車体底部に収納されるバッテリーが赤い部分に載せられていた

授業

今学期は一日一コマの授業があります。専門科目は中国人と受けますが、外国人研究生向けの授業が2コマあり、PPTで自国の文化を発表したり、みんなで街中を散策したりするなど楽しいです。本来は外国人研究生必修の中国語が週に二コマあるはずだったのですが、今学期からHSKの成績などによって単位認定ができるようになったので受けていません。おそらく誰も受けてないと思います。

専門科目で一コマだけどうしても先生の中国語が一切聞き取れず、毎週宿題の提出や発言も必要なので今学期の単位を諦めて来学期以降再履修しようと思っていたのですが、事務の方に相談すると基本的にそのようなことは認めてないらしく、いろいろと配慮するので心配しなくて大丈夫と言っていただきました。

寮は4人部屋に筆者とタイ人1人、ミャンマー人1人の3人で住んでいました。2人とも1年前から住んでいるらしく本当によくしてくれました。特にタイ人のルームメイトは日本に興味津々でした。彼は10月の中旬に課程を終えて帰国してしまいましたが、今後中国の大学院に進む予定らしいので近く再会できるのが楽しみです。短い期間しか一緒にいませんでしたが素晴らしい友人に巡り合えたと思っています。

寮はランダムで振り分けられますが、仲の良い人と一緒の部屋に住むことを申請できます。高層階は2人部屋になっていて博士課程の学生が住んでいるようです。

他の大学の友人の話を聞くと雲南大学の宿舎はあまり一般的ではないらしく、多くの方には参考にならないかもしれませんが以下に規則などを箇条書きします。女子寮も大体同じ環境みたいです。

・22時に部屋にいるか確認される(查寝)

・23時が門限(少し遅れるくらいは大丈夫)

・24時~6時まで電気が止まる(シャワーと洗濯機(有料)は使用可能。たまに故障する)

・外泊は申請が必要(簡単に通る)

・毎週1回部屋の検査がある

・寮内は飲酒喫煙禁止(実際は・・・)

・電力消費量の多い家電は使用不可(ミニ冷蔵庫や電気鍋など。見つかると卒業まで没収)

・エアコンなし

・トイレ、風呂は共同

・部屋で洗濯物を干せるが、屋外にも公共の干すスペースがある。

・一年間の寮費は1200元と格安

 

以上のように結構厳しい環境なので多くの留学生が学校外で暮らしているのですが、今になって思えばルームメイトにも恵まれていて、電気も水も使い放題だったし、どうせ一日中図書館にいて寮にいるのは寝ている時だけだったので寮に住み続けてもよかったのではないかと思っています。引っ越したばかりですが早くも寮に戻る計画を本格的に進めています。

休日

休日は基本的に図書館にこもって勉強していますが、学校主催の留学生の旅行や校則のテスト、朗読大会や文化祭の練習などがあり、主体的に動かなくても毎週なにかと課外活動に参加しているイメージです。ちなみに校則のテストは90点以上取らないと追試なのですが、軽い気持ちで受けたら70点で見事に不合格でした。結局10月下旬に追試を受けて無事合格しました。

孔子の祭りに雲南大学留学生がゲストとして参加させていただきました。結構公式な行事だったらしく、サンダルで行ったら靴を買わされました。

留学生の旅行で訪れた明清時代の名家の旧宅にあった家訓。凡事当留余地,得意不宜再往。

10月の目標は退寮して新たに生活のリズムを立て直すことでした。退寮に加えて新たな手続きやイベントなどがどんどん押し寄せてきて文面以上に壮絶な日々を現在も送っているので目標を達成できたとは思っていません。いつか現在の状況を笑い話にできる時が来ることを祈っております。また、未だに振り込まれない奨学金が一刻も早く振り込まれることも祈っております。