「中国の大学生活はどんな感じ?」佐伯茜(上海師範大学)

授業について

今月のレポートでは、まず授業の様子について紹介します。

私が所属するクラスでは、月曜日から金曜日まで毎日45分授業を4コマ受講しています。ただし、すべての科目が2コマ連続で行われるため、実際には1日2科目、各90分ずつ受けている感覚です。1限は朝8時に始まり、寮から教室までは少し距離があるため早起きが欠かせません。最も遅い授業でも14時30分には終了し、午前中のみで授業が終わる日もあります。

科目は「口语(口語)」「新闻听力(リスニング)」「阅读(読解)」「视听说(見る・聞く・話す)」「写作(作文)」「中国概况」の6種類です。授業はすべて中国語で行われ、単語の説明も中国語で別の言い方に言い換えて説明されます。

当初は会話中心の授業を想像していましたが、実際には先生の解説を聞く時間が多く、授業中に自分で話す機会は思っていたほど多くありません。そのため、授業では知識のインプットに集中し、授業外での日常生活や友人との会話などを通じてアウトプットするよう意識しています。最近ではその積み重ねにより、表現力が少しずつ向上していると感じています。

また、授業を受ける中で、日本で独学していたときにはあまり意識していなかった书面语(書き言葉)と口語の違いを実感することが多く、新たな学びとなっています。

宿題の量は多すぎず、放課後の時間は外に出かけたり、人と交流したりすることを勧める先生が多いです。どの先生もとても熱心で、授業時間外にもWeChatを通して宿題の添削や質問対応をしてくださいます。

口语の授業中のグループ討論の様子。少人数制のため、一人ひとりの理解度を確認しながら進めてもらうことができます。

放課後・週末の活動

今月は放課後や週末の時間を活用し、先月立てた「行動範囲を広げる」「人との交流を深める」という2つの目標を達成できました。

特に印象に残った出来事を2つ紹介します。

1つ目は、学内で開催された野外音楽イベントへの出演です。私が参加した演目は「中华以礼敬宾朋(中国は礼儀をもって客人や友人をもてなす)」というテーマで、留学生をゲストとして、中国と他国との友好や交流を表現する内容でした。音楽学部の先生が作曲した曲を音楽学部の学生が演奏し、その音楽に合わせて中国語と母国語で台詞を吟じました。

当日は立派な舞台の上でマイクをつけて多くの観客の前に立ち、少し緊張しましたが、リハーサルを通じて音楽学部の先生や学生と交流できたのは、音楽学部出身の私にとっては嬉しい収穫でした。

中国の伝統衣装・马面裙を着て本番に臨みました。

2つ目は、週末に訪れた上海動物園での体験です。中国概况の授業で、中国の4種の特有動物(中华鲟、扬子鳄、大熊猫、金丝猴)について学んだ際、先生が「上海動物園でそれらを見ることができる」と言っていたので、実際に行って見てきました。授業で得た知識をすぐに現地で体験でき、深く印象に残すことができるのは、留学ならではの醍醐味だと感じました。

パンダは中国でもやはり大人気でした。

このほかにも、上海博物館で中国の書画や陶磁器を鑑賞したり、中秋節には月餅を食べて中国の伝統文化を体験したり、クラスメイトと火鍋を囲んで交流を深めたりと、充実した1か月を過ごすことができました。

来月の目標

来月は特に以下の2つのことに力を入れて取り組みたいと考えています。

1つ目は、学内博物館の解説員研修への参加です。学期初めに募集があり、応募・面接を経て来週から研修に参加できることになりました。中国人学生に混じり、毎週1回、専門用語を含む長い中国語の解説文を暗唱する必要があり、語学生の私にとっては容易ではありません。しかし、中国文化に関する知識を深め、それを中国語で表現する力をつけるための良いトレーニングになると考えています。

2つ目は、来月半ばに行われる中間試験です。全科目で9割以上の得点を目指し、しっかりと準備を進めていきたいと思います。