北京に到着してから1ヶ月弱が経過し、段々と中国での生活に慣れてきました。今月のレポートでは①大学での入学手続きについて②抗日戦勝80周年記念式典について③中国で役立ったものについての3点を記したいと思います。
大学によって日程は異なりますが、中央民族大学は9月4日に入学手続き、8日から授業開始というスケジュールでした。私は2日北京に到着し、ホテルに滞在しながら口座開設や必要物品の買い出しを行い、手続き当日を迎えました。
大学内の指定の場所に向かうと既に何名かの留学生の方がおり、1年間の留学生活の開始を実感しました。手続きの場所では国際教育学院(学院は日本での学部に相当)の学生が留学生のサポートについており、私は日本語が話せる満州族の方に対応していただきました。
その場では1ヶ月90GBで1年間500元という破格のSIMカードを購入し、その後学生証の受け取りや宣誓書への署名を行いました。
また手続き中、学生に中央アジア出身の方が多いことを感じました。以下のグラフからも分かる通り、中国語を学ぶ語言生の約半数が中央アジア出身です。中央民族大学にはイスラム系少数民族の学生が多く在籍するため、ハラル専用の食堂が存在します。他の大学に比べてイスラム系の学生が生活しやすいことが中央アジアの学生にこの大学が選ばれる要因の一つかと思います。

大学から共有された名簿から作成、最多の国はカザフスタンの25人で日本は9人
次に9月3日の式典についてお話しします。日本ではポツダム宣言の受諾と玉音放送のあった8月15日が第二次世界大戦の「終戦の日」として広く知られていますが、中国においてその認識は異なります。1945年9月2日に戦艦ミズーリ号で日本が降伏文書への調印が行った翌9月3日が中国の定める戦勝記念日となっています。
今年は中国にとって戦勝80周年の年にあたり、各国の首脳を招き大規模な軍事パレードが北京で行われました。この時期に北京にいた者として、当時の状況をレポートしようと思います。
まず、北京に到着した9月2日の段階で街の各所で記念式典の宣伝がされており、TV番組も式典の解説や日中戦争が題材のドラマが大半でした。中国のSNSでは式典の見所、軍事パレードの詳細や見所について多くの記事が上がっていました。これらの情報を見ながら、いよいよ異国の地での生活が始まったことを強く実感しました。

地下鉄の電光掲示板、画面右に80周年記念式典のロゴがあります。
3日は式典の実際の様子を感じ取ることができました。北京西駅では式典の放送を大きな液晶に映しており、沢山の方が真剣にその様子を見ていました。次に天安門から5キロほど離れた地点では、軍事パレード実施による交通規制と、航空機の飛行を見ることができました。多くの方が式典のネット中継を片手に次の場所へと足を運んでいる様子が印象的でした。

北京西駅での中継の様子、駅員さんがハート型の国旗のシールを配布していました。

天安門から5キロほど離れたパレードの列、群衆の先に軍用車両が見えます。

北京上空を飛行する航空機の隊列の様子、頭上を通るたびに歓声が上がります。
最後に、中国で役に立ったものについて紹介します。日用品や衣服などは基本的に中国で購入することができますが、日本語の書籍は購入が難しいです。そのため私は、大学で勉強している分野の新書や教科書を数冊持ち込みました。これらが中国語の勉強の息抜きに大変役立っています。今後留学に行かれる方は是非参考にしてみてください。