「日本と中国の就職活動、似ている?違う?」佐伯 茜(上海師範大学)

私は3月から4月にかけて、現地採用を目指して上海で就職活動を行っていました。そこで今回のレポートでは、日本と中国の就職活動(主に転職・現地採用)について、実体験をもとに比較してみたいと思います。なお、私は主に日系企業を中心に就職活動を行っていたため、中国企業の採用については限定的な視点であることをあらかじめお断りしておきます。

就職活動における服装の違い

まず大きな違いとして感じたのは、就職活動時の服装です。中国では、日本のようなリクルートスーツ文化は一般的ではなく、必ずしも黒のスーツである必要はありません。実際に街中でも、日本の就活生のように一目でそれと分かる服装の人を見かけることはほとんどありませんでした。

また、職場における服装も比較的自由で、日本に比べてカジュアルな印象を受けました。極端にラフな服装でなければ問題ないという雰囲気であり、全体として柔軟性の高い職場文化が感じられました。

履歴書評価基準の違い

次に、中国の履歴書(简历)では、日本のように志望動機や自己PRを長文で記述するよりも、実績や経歴が重視される傾向があります。いわゆるポテンシャル採用よりも、即戦力としての能力が求められていると感じました。

そのため、多くの学生は卒業前から一定期間フルタイムのインターンシップに参加し、実務経験を積んだうえで証明書を取得しています。また、各種コンテストや表彰歴も重要視され、「三好学生」などの学内表彰やスピーチコンテスト、研究成果に対する受賞歴などを履歴書とともに提出するケースもあります。

このような背景から、中国では賞やコンテストの機会が多く、学生の間でも実績を積む競争が活発であると感じました。何らかの受賞歴がなければ選考のスタートラインに立ちにくいといった雰囲気さえ感じられ、学生にとってはプレッシャーの大きい環境であるとも言えます。

さらに履歴書の形式も日本のように画一的ではなく、カラー印刷やプロによる写真撮影、小冊子形式など、個性や工夫を凝らして差別化を図る例も見られました。

給与水準と待遇

給与については、上海のような大都市であっても、日本と比べるとやや低い印象を受けました。中国人の友人によれば、修士課程修了者でも初任給が1万元程度の場合があるとのことです。

また、日系企業においては、中国籍と日本籍で待遇が分けて記載されている場合も見られます。いずれにしても、日本本社採用での駐在と比較すると、現地採用は給与や福利厚生の面で差があるケースが多いと感じました。

今月の成果

上記の通り、先月に引き続き今月は就職活動に注力していました。その結果、ご縁があり企業様から内定をいただくことができ、留学終了後も上海で働きながら生活する見通しが立ちました。

現在は就労ビザ申請の準備を進めていますが、必要書類も多く、日中両国にまたがる手続きは煩雑であると感じています。それでも、これまでの奨学金申請や留学手続きでの経験を活かし、一つ一つ着実に進めていきたいです。

また今月は、これまで以上に友人との時間を大切にできた1か月でもありました。学内の清明節イベントに参加したほか、就職活動を通じて知り合った方と親しくなり交流を深めたり、前学期からのクラスメイト(韓国・ポーランド出身)とともに上海の街を散策したりと、多様な人との関わりを持つことができました。

来月の目標

内定をいただいたことを踏まえ、今後は中国語学習と並行して、業務に向けた準備や研修にも取り組んでいきます。

一方で、留学期間も残りわずかとなってきたため、この機会を大切にし、中国国内での遠方への旅行にも挑戦したいです。特に、これまで訪れたことのない首都・北京を訪れ、万里の長城を実際に見てみたいと考えています。

清明節のイベントで青团と団扇を制作しました。

週末に无锡へ小旅行に出かけました。无锡は上海より更に甘い味付けで知られており、名物の小籠包も上海のものと比べて甘さが際立っていました。