留学開始から半年が経過し、遂に折り返しの時期になりました。2月上旬は2週間ほど日本に帰国し、短い期間でしたがHSK4級と5級の受験、後期から民族大学で行うことになった留学生支援インターンの面接、家族や友人との食事など忙しく過ごすことができました。友人の就職活動や進路の話を聞く中で、自分も留学後半に向けてより一層気を引き締めなければいけないと感じています。
今月のレポートでは先月に引き続き1月に友人と敢行した中国鉄道旅後半の様子をお伝えしたいと思います。
先月のレポートでは武漢までの旅路を書きましたので、今回はそれ以降の开封(開封)→合肥→石家庄での様子をお伝えしたいと思います。

今回の鉄道旅行の移動経路、北京→昆明→普洱→贵阳(貴陽)→武汉(武漢)→开封(開封)→合肥→石家庄→北京の順で移動しました。
開封では、昨年3月に厦門で参加した国際交流プログラムの際に知り合った中国人の友人に食事や遊びなどをガイドしていただき、友人の勧めで「万岁山」という大型テーマパークに遊びに行きました。さながら中華版ディズニーランドといった様子で、様々な時代や世界観を主題としたエリアに分かれており、混沌さも含めて中国らしいと感じました。具体的には宋代、水滸伝、戦時中、天界、近未来などがあり、入場料を支払って園内に入ります。
このテーマパークの最大の特徴は、アトラクション系の施設がほとんどないことです。万岁山の中では、アトラクションが存在しない代わりに園内で頻繁に起こる短時間のショーや、NPCとの交流を楽しみます。園内にはクイズやミニゲームを提供しているNPC(パーク内のキャストがそう呼ばれています)が数多く配置されており、ゲームの後には银票と呼ばれる園内通貨をもらうことができます。この園内通貨は特定の場所で物々交換に使用したり、さらに賭場でのギャンブルに使用したりと楽しみ方は多岐にわたります。

園内でのパフォーマンスの様子

友人がNPCの出題するクイズに答えている様子
また、このテーマパークでは演出の一環としてNPCの持つ银票を“盗む”ことができます!はじめ友人から聞いたときは自分の中国語のリスニング力の問題だと思い文字通り耳を疑いましたが、実際に盗んでも良いことになっています。しかし、園内には当然警察役のNPCも存在するので捕まってしまうと警察に連れられて囚人の格好で園内を15分ほど徘徊させられてしまいます。

银票を盗んだ後捕まってしまった入場客の様子、反省の言葉を他の客の前で言わされる罰ゲーム付きです。
一見世界観に入り込んだりするのに恥ずかしさを覚えるこのテーマパークですが、入場客とNPCが一体となってこの空間を盛り上げて楽しもうとする姿に中国の人々の持つエネルギッシュで活発な一面を感じ取ることができました。
次の都市の合肥では、共に旅行しているS君の中国人の友人に観光地を案内していただきました。安徽省の省都である合肥は清末期の政治家李鴻章の出身地として知られ、彼の旧居が資料館も兼ねた観光地になっています。日本とは日清戦争の講和条約である下関条約の清側代表として歴史の教科書にも登場しています。

伊藤博文の李鴻章への評価が展示内にありました
また、合肥では安徽省博物館に足を運びました。合肥に限らず省都には省の博物館があり、中国はそのどれも規模が大きく展示内容が豊富です。入場料がかからないことがほとんどなので、学生にとっても嬉しい観光地となっています。中国の博物館を巡っていて驚くのは、VRやARなどのIT技術と文化財などの展示品を組み合わせた企画展が多いことです。絵画の世界に入るVRや文物の詳細を観察するパネルなど、IT技術によってより展示の理解を深めようという姿勢が窺えました。

楚王の墓から出土した大きな鼎、西周時代以降で最大重量と説明されていました

この博物館を毛沢東が視察したときの写真が展示されていました、この鼎を見て「牛1頭まるごと煮ることができそうだ!」と言ったそうです
最後の石家庄では7都市目ということもあり、お互い疲労困憊の中ゆっくりと観光をしました。石家庄には東アジア最大級の夜市と称される金河集市があり、歩くだけでも楽しい賑やかな場所でした。大きな広場に格子状に屋台が並んでいる夜市で、ご当地グルメはもちろんその他のアジア料理も多数出店していました。

屋台の様子、夜中でも賑やかです
夜中に石家庄に到着し、翌日の夜中に北京へと帰る0泊2日の強行滞在でしたが、夜市の他にも博物館や有名な建築など主要な場所は見て回ることができました。2週間の鉄道旅行を経て北京に帰ったときは懐かしさを覚えるほど、中国の他の地域を見て回りました。広大な中国の土地ごとの歴史や気候や食事などの生活様式を肌で感じることができました。旅の各工程をより学びのある物にしてくれた各地の中国人の友人には頭が上がりません。彼らが日本に来た際には同じようにして恩を返さなければと感じています。
今回の鉄道旅行で得た経験を、今後の中国語学習や日中間の相互理解促進に役立てて行きたいと考えています。




