「後期 中国留学を終えて、これからの私」松谷 駿良(復旦大学)

2024年9月から2025年7月まで、約一年間の中国留学生活を終えようとしている。この一年間は、始まる前は長く感じていたが、実際にはあっという間であり、非日常の連続で貴重な体験ばかりだった。知らない土地での生活に不安もあったが、留学を通して得られた学びや成長は何物にも代えがたい。ここでは、留学前に掲げた目標とその成果、そして今後の展望について述べたい。

 

私の留学の主な目標は三つあった。第一に中国語の語学力向上、第二に異文化を通じた自己啓発、そして第三に大学での活動や今後の取り組みを広げることである。

 

まず、語学力向上については、授業中の積極的な発言や課題の着実な遂行といった基本を徹底した。日々の積み重ねを続けることで、文法や語彙が自然と身につき、授業への理解度も高まった。また、授業で学んだ表現を友人との日常会話で積極的に使い、中国語ニュースやネット情報を活用することで生きた言葉を吸収した。会話の中で、自分が言えなかった表現や新しい言い回しをその都度覚え、少しずつ表現の幅が広がっていった。こうした努力を重ねた結果、初めは簡単な会話すら苦労した私が、複雑な内容も自信を持って話せるようになったのは、大きな成長の証だと感じている。

 

次に、自己啓発という目標では、心身の成長と人間関係の広がりに力を入れた。大学にはジムや運動場があり、放課後や週末には友人と筋力トレーニングやテニス、卓球を行い、体力と精神力を高めることができた。また、大学主催の綱引き大会や国際交流会、部活動紹介といったイベントや、学生主催のパーティーに積極的に参加した。こうした場で多くの人と出会い、交流する中で、新たな価値観や文化の違いに触れた。パーティーでは食事やお酒を交え、普段の会話では出ない深い話を聞くことができ、相手の背景や考え方を理解するきっかけになった。これらの経験は、人との接し方やコミュニケーションの重要性を再認識させ、国際的な人間関係を築く基盤となった。

 

さらに、留学を通して今後の活動の幅も広がった。私は留学前から中国文化研究会というサークルを立ち上げ、中華街への訪問やゲームを通じて中国文化に親しんでいたが、実際に現地で生活して初めてわかることも多かった。この一年間で得た知識や経験を帰国後の活動に生かし、例えばサークルでの翻訳を使っての会話練習や中国の企業、文化を調べるプロジェクトを企画する計画を立てている。また、日中友好協会などの団体を紹介し、後輩たちの訪中や留学を支援したいとも考えている。自分が経験したからこそ語れる現地の生活や文化を後輩に伝えることは、留学経験者の責任であり、両国をつなぐ重要な役割だと感じている。

 

今後は、この経験を就職活動や将来のキャリアに結びつけたい。直接的であれ間接的であれ、中国と関わる仕事に就き、留学で培った語学力と異文化理解力を活かすことが目標である。日常生活でも中国人の友人たちとの会話やオンライン交流を続け、知識を深めていきたい。こうした積み重ねを通して、個人としても日中の架け橋になれるよう努めていきたいと考えている。

 

今回の中国留学は、語学力の向上だけでなく、挑戦する姿勢や国際的な視野を身につける大きな転機となった。未知の環境で過ごした一年は、困難もあったが、それを乗り越えるたびに自分自身の成長を実感した。これからもこの経験を糧に学びを深め、多様な価値観を尊重しながら未来へと進んでいきたい。

 

テストで書いた作文を友人に見てもらい訂正箇所を教えてもらった

 

中国語でニュースを見ることで、最新の情報を得られるとともに、新しい中国語に触れる機会が増える!

 

復旦大学が120周年を迎えた。多くの卒業生などで学内は人だらけになった。

 

友人とジムに行き、筋肉トレーニングを行った。