清華大学での留学生活がはやくも半年を経過した。留学前に準備した学習計画書をもとに、これまでの半年間の自分の行動を振り返る。
この度の中国政府奨学金留学の最終目標は、中国語の聞く、話す、書く能力を向上させ、中国の文化に直接触れながら伝統文化、歴史など幅広い知識を習得し、国際的なコミュニケーション能力を身につけることとしている。そのために前期では次のことに取り組んだ。
言語学習について
必修科目に加えて中国語の授業を選択して多めに受講し、語彙量を増やすことに専念した。今学期は法学院の本科生が受講している授業を聴講し、中国語の専門的な用語を聞く機会を増やしていく。また、前期は中国の学生との交流がそれほど多くなかったため、授業や活動などで出会う機会を増やし、会話を通して話す能力を向上させる。
歴史・文化学習について
中国の伝統芸術や音楽に触れる機会を探った。学内で公演された「沉浸式豫剧《程婴救孤》」という劇を鑑賞したり、古琴のサークルに参加したりしてきた。
今までのレポートで記載したようにこの半年間参加できる活動はできるだけ多く参加し、北京の歴史的名所も多く巡ってきた。学内では「长河研学」という研修において、清華大学歴史専門の先生とともに五塔寺や紫竹院を周り、大切な文化財を守り伝えることの意義を考えることができた。学外では北京市観光局主催の「你好北京、趣游长城」プロモーションイベントに参加して、万里の長城の壁になる石を運ぶ体験もさせていただいた。古人の知恵が現代でも息づいている歴史の深さを感じた。ここまで多くの活動に参加できたのはルームメイトのおかげでもある。彼女は建築学科専攻で、建造物に限らず様々な分野に興味があり、お互いに共有し合い一緒に参加したものも多かった。より視野が広がるきっかけの一つであった。
国際的コミュニケーションについて
多国籍のクラスメイトたちと中国語を介して文化の違いを共有できた。伝えたいことを必死に言う努力を続けてきたため、留学を始める前よりも中国語力は向上したと感じる。今学期ではより発表やグループ活動で積極的に意見発表に取り組んでいく。
1月に友人の多くが、半年または1年間の留学を終えて自国へと戻っていった。この5か月間、彼らと出会い、毎日の授業で共に学び、食事をしながら語り合い、時には図書館や寮の自習室に集まって夜まで勉強をしたものだ。まさに苦楽を共にした同志との一期一会に感謝している。みんなで過ごした5か月間が映画のように脳裏によみがえり、あふれる涙を止めることができない。最後には期待と応援の声をいただき、いつか再び集うときにお互いの人生を語り合うことを約束して別れた。18日から授業が始まった。新たなクラスでよりレベルの高い内容になる。前期と同じように共に切磋琢磨しながら高め合える仲間を見つけたい。

大学内で行われた沉浸式豫剧《程婴救孤》の看板

劇場の中にあった装飾、精巧でとても美しく見入ってしまった。

「你好北京、趣游长城」プロモーションイベントの時の様子をドローンで撮影した写真