「中国留学 ~前期を終えて~」宮内 莉央(雲南大学)

 

中国現地で留学生活を始めてから前期が終了し、後期が始まろうとしています。

8月下旬に到着報告をしてから期末テストがあった1月、そして春節が終わるまで、カレンダーの上で見ると半年という期間ですが、非常に貴重な時間を過ごしました。

今回の前期レポートでは、学習面と生活面の2つの視点から留学生活前半を振り返ります。

 

学習面では、「継続性」と「積極性」という点を意識しました。

授業が始まる週の最初にHSK4級相当のペーパーテストを受け、班分けされます。

私は中級班に分けられ、综合(読み書き)・阅读(リーディング)・听力(リスニング)の授業を受けました。

これらの授業に加えて、中国文化体験として選択授業を取ることが出来ます。

前期では絵画・書画・武術・陶芸のクラスがありました。

综合の授業は進度が速く、最初はついていくのに必死でしたが、慣れてくると合間の雑談に耳を傾けられる余裕ができました。

阅读の授業ではHSK対策と中国文化の知識を得るという目標を立てました。

授業中は教科書の内容についての説明があり、それを受けて授業終わりに関連書籍やゆかりのある場所を調べました。

苦手であったり覚えにくい複雑な表現は何度も書いて例文を作ったり、忘れないように定期的に見返すなど工夫しました。

听力の授業では授業中はあまり書くことに集中しすぎず、提示された単語や文法を用いて例文を考え、発表することに重きを置きました。

私は听力が一番苦手な分野で、試験で点数が取れない分を阅读で補おうとしてしまうところがありました。

そのため、少しでも克服できるよう、練習問題の音声をたくさん聞くことを意識しました。

聞き間違ってしまうことが多い音が必然とわかり、発音矯正にもつながりました。

先生方や現地の同年代の学生など、外国人が話す中国語に慣れている人との会話では聞き取れる割合が増えましたが、自分から話す時に言葉に詰まってしまうことがあり、自分はまだまだだと感じる場面がありました。

その日の授業で習った表現は休み時間や授業終わりなど授業外で積極的に会話に織り交ぜて使うことを意識しました。

 

生活面では、まず入学手続きから始まり居留許可を得るまでのあいだで環境に慣れ、整えることを意識しました。

报到(到着報告:この時入学手続きをする)を終えて電話番号をもらうまでは、その日に必要な布団などの物品を注文できませんでした。

そこで、宿舎や学校のスーパー、キャンパスの周りで何が買えるかを把握するところから始めました。

事前に百度(検索エンジン)小红书(中国版Instagramとも言われるSNS)地図アプリで情報収集をしていたのですが、参考にした情報が古かったりそもそも投稿がなかったりという状況でした。

居留許可を得るまでの手順は大学から案内がありましたが、病院での健康診断をはじめとして書類のやり取りが多いと感じました。

留学生科の先生や本科留学の学生のサポートのおかげで、手続きを無事に終えることが出来ました。

ビザ関連の手続きは期限内に完了できなければ法律違反となるため、緊張感がありました。

授業に慣れ空き時間に出かける余裕が出来ると、この土地での生活を楽しめるようになりました。

キノコ鍋や米线、乳扇などの雲南グルメに親しみ、気候にも慣れました。

北方ではダウンが必要な頃、昆明では上着を持たずに出歩く人がたくさん居ました。

雲南・昆明はこれまで私が学んできた中国文化と、昆明の地理条件から生まれる特徴とが合わさり、非常におもしろい場所です。

雲南省で留学生活が送れる時間が日々短くなるなか、一日いちにちを二度と得られない貴重な機会なのだという自覚をもって過ごしていきます。