日本へ帰国して早くも1カ月が経ちました。日本に帰国して以降の自分の生活を振り返ってみると、留学前の生活に戻る一場面もあれば、留学前とは異なる部分も新たにできたと感じています。一例をあげると、服装や食生活は慣れた日本式のものに戻ったと思いますが、一人で遠出したり、友人と出かけたりするときは、留学中の時のように時間をフレキシブルに使って、より充実した時間を過ごすことができているように思います。
さて、留学を終えて改めて私の留学生活を振り返ってみると、たくさんの人達と出会い、交流をしていたように思います。それら様々な経験の中で、私の留学中の日中友好活動の代表と言えば、南京の三江学院の日本語学科の学生さんたちとの交流会への参加です。
この交流会は、三江学院の日本語学科の先生が企画してくださったもので、前期と後期に1回ずつ行われました。交流会は基本的に日本語で進行され、三江学院の紹介や日本人留学生と中国人学生が協力して行う日本文化体験、中国人学生による中国文化紹介、歌やダンスなどの出し物など様々な催しが行われます。会全体を通しては日本語で案内、進行されるのですが、中国人学生側も大学に入学してから日本語を学び始めた人も多く、まだまだ日本語でのコミュニケーションに不慣れな人も多いため、雑談などの個人的な交流の時間は中国語を使うことも多々ありました。

昆曲の一場面を歌って、踊りました
前期にこの交流会に参加したときは、私自身まだまだ中国語に不慣れなことも多く、日常会話中のぼそぼそとした話し方や話し方の個人差による「崩れた中国語」は聞きとるのが苦手で、簡単な会話でも話題についていくので精一杯、口をはさむ余裕などない、という状態でした。しかし、前期の交流会で知り合った中国人の友人や中国での生活を通じて、だんだんとネイティブな中国語に慣れることができ、後期に交流会に再び参加したときには、前回の交流会でも話した学生さんたちと話しているときに、「もう、私たちが日本語しゃべる必要ないじゃん」とまで言われるくらいには、中国語で雑談を楽しめるようになりました。
この交流会は、日本と中国の文化的な交流ももちろん大きな目的です。しかし、それ以上にこの交流会でお互いの第一言語を勉強し合っている者同士の交流を通じて、言葉がお互いにスルスルとは通じない不自由さはあれども、その不自由さを分かり合える仲間と知り合えたことは、これまでの言語学習を振り返る上でも、これからのモチベーションに繋げていく上でもとても重要な機会だったように感じています。

