今月のテーマについて、上海で生活を始めて約10ヶ月。ようやく街の全貌がなんとなく見えてきたり、自分なりの楽しみ方が身についてきたので、今回は私の暮らす上海という都市の魅力と、おすすめの過ごし方をご紹介できればと思います。
上海という街
上海は、日本人であれば誰もがその名前を知っている大都市です。私も初めて訪れる前から、中国最大の経済都市で、最も発展している街という印象を持っていました。実際に暮らしてみても、その印象は間違っておらず、東京から来た私にとっても、不自由なく快適に生活できる都市だと感じています。
上海は、大きく分けて黄浦江という川を挟んで東側の浦东と、西側の浦西に分かれます。浦東は高層ビルが立ち並ぶ近代的な開発区で、金融街や展示会場などが集中しています。一方で、浦西は古くからの街並みが残り、文化的なスポットや生活感のあるエリアが多くあります。
私は現在、浦西の南にある闵行区に住んでいます。大学のあるこの地域は中心部に比べると落ち着いていて、緑も多く、ローカルな上海の暮らしを感じられる場所です。
好きなエリア
この10ヶ月で、上海市内のいろいろな場所を訪れましたが、以下のような場所はとても好きだと感じます。
外灘
上海といえばまずここ。黄浦江沿いに立ち並ぶビル群の夜景は圧巻で、多くの観光客が訪れます。川を挟んで見える浦東の高層ビル群との対比も美しく、特に夜のライトアップは一見の価値ありです。

新天地
旧フランス租界地に位置し、石庫門と呼ばれる伝統的な建物をリノベーションしたカフェやレストランが並ぶ、おしゃれなエリアです。街歩きだけでも楽しく、写真映えするスポットが多数あります。
豫園
中国らしい伝統建築が楽しめる歴史あるエリア。豫園は明代に造られた庭園で、美しい景観が楽しめます。周辺の飲食店では、小籠包などの上海名物も味わえます。

世紀公園
浦東側にある広大な都市公園で、のんびりとした時間を過ごすのに最適。週末には家族連れやジョギングを楽しむ人でにぎわいます。
常熟路周辺の街並み
観光地としての派手さはないですが、私はこのあたりの落ち着いた雰囲気がとても好きです。フランス租界の雰囲気が残っており、大きなプラタナスの並木道とレトロな洋風建築が続き、歩いているだけで気分が穏やかになります。カフェやベーカリーも充実しており、週末によく訪れます。


前滩
比較的新しく開発されたエリアで、整備された街並みと洗練された雰囲気が特徴です。大型ショッピングモールや美術館などもあり、落ち着いた空間の中で都会的な過ごし方ができます。観光客はまだ少なく、地元の人の生活に近い雰囲気が感じられる場所です。
西岸
アートと自然が融合したエリアで、黄浦江沿いに続く広い遊歩道と、現代美術館や展示スペースが点在しています。のんびり散歩をしたり、川沿いでコーヒーを飲んだり、インスピレーションを受けるのに最適な場所です。市内にいながらにして、少し旅に出たような気分になれるところが気に入っています。
住んで感じる魅力
観光地としても魅力のある上海ですが、住んでみて気づくのは、便利さと多様性の共存です。公共交通は非常に発達していて、地下鉄はどこへ行くにも便利で安価。また、外卖やモバイル決済の文化が発達しており、スマートフォン一つで生活の多くが完結します。
さらに、外国人も多く、多様なバックグラウンドを持つ人々が集まる街なので、異文化に触れる機会も多く、学びや刺激のある毎日を送っています。
上海は、最先端の都市機能と、歴史や文化の香りが共存する魅力あふれる街です。旅行でも、生活の場としても、きっと訪れる人を飽きさせない都市だと感じています。私にとっても、ここでの経験は今後の人生に大きな影響を与えてくれるだろうと思っています。