「浙江大学周辺の特徴とおすすめスポット」小澤 望乃(浙江大学)

今回は浙江大学周辺にあるおすすめのスポットをご紹介したいと思います。

 

まず、浙江大学玉泉キャンパスのすぐ近くには、世界遺産にも登録されている西湖があります。西湖は、中国八景の一つにも数えられる名所で、「断橋残雪」や「蘇堤春暁」など、四季折々の美しい風景が広がります。また西湖周辺には文学や芸術に関連した史跡も多く、散歩やサイクリングをしながら、詩的な雰囲気を楽しむことができます。夏の期間は朝の涼しい時間帯に散歩がてら行ったり、秋の紅葉が美しい時期にはシェアサイクリングを利用して楽しんでいました。

 

さらにおすすめしたいのが、西湖の西南側にある龙井村エリアです。ここは中国十大銘茶のひとつ「龍井茶」の産地として有名で、山の中腹に広がる茶畑と静かな村の風景が魅力です。浙江大学からバスで30分ほどでアクセス可能で、週末の小旅行にはぴったりです。特に春になると、新茶の季節を迎え、観光客だけでなく地元の人々も多く訪れます。村の茶農家では、実際にお茶摘みや手炒りの体験ができ、龍井茶の香りや味わいの奥深さを五感で感じることができます。

 

龙井村の近くには、中国茶葉博物館もあります。ここは中国各地の茶文化や世界中のお茶の種類や文化を学ぶことができるユニークな施設で、茶の種類・歴史・製法・茶器の展示などがとても充実しています。無料で入館できるうえに、展示だけでなく、定期的に開かれる試飲体験や茶芸表演(お茶の淹れ方のデモンストレーション)も人気です。中国文化に興味のある留学生にとっては、言語や歴史を学ぶだけでなく、実際の生活文化を体験する貴重な機会になるでしょう。

 

食文化の面でも、浙江大学周辺は魅力的です。キャンパス周辺には学生向けのリーズナブルな食堂やレストランが並び、杭州の地元グルメ「東坡肉」「西湖醋魚」「龍井蝦仁」などを手軽に楽しむことができます。また、夜には河坊街や南宋御街といった歴史的な街並みに多くの人が集まり、伝統的な雰囲気の中でショッピングやグルメを堪能できます。

自然を満喫したい人には、九溪十八澗などのハイキングスポットもおすすめです。いずれも西湖周辺にあり、清流の音を聞きながら森の中を散策することで、心身ともにリフレッシュできます。

 

浙江大学周辺は学問だけでなく、自然、文化、歴史、現代技術が融合している生活しやすい環境です。