今月のレポートテーマは、「日本と中国、似ているところ、異なっているところ」です。
地球規模で見ると距離が近いと言える両地域ですが、似ているところも異なるところもあり、共通点と相違点に着目すると非常に面白いです。
今回は私なりに考えてみた日中両地域の似ているところ、異なっているところをご紹介します!
まずは似ているところを紹介します。
- 十二支十干
- 二十四節季
自己紹介の時に年齢を言うと、「じゃあ干支は…ですね!」と返ってくることが度々あります。
この時の留学生の反応は大きく二つに分かれます。
干支がどういうものであるかを知っているので特に違和感を抱いた様子のない学生と、
会話の傍らで干支ってなんだっけ?という別の会話をしている学生です。
時折、生活のなかで干支に触れているのと中国語を勉強する中で概念を知ったのとでは感覚が少し違うようで、特に欧米からの学生は馴染みがないと言っていました。
十干は現代日本のカレンダーには載っていないこともありますが、今でも行事やお祭りがそれらに則って行われる地域があります。
中国では姓名診断など占いで聞かれる場面がありました。
台湾の結婚式では、新郎新婦の干支と参加者の干支を調べ、相性が悪いと参加者を別室や別の階の会場に通すという習慣があるそうです。
実際に参加した友人は新婦側の親戚として呼ばれたのに、干支の相性が悪く別の階の会場で式に出席したそうです。
二十四節季とは簡単に言うと1年を24の季節に分け、名前を付けたものです。
農作ではこれを目安として用いたそうです。
現在でも日本の祝日には春分の日と秋分の日がそれぞれ指定されています。
私が意外だと感じた場面は、微信の朋友群(LINEのタイムライン機能のようなもの)を見ている時でした。
友人の投稿には「冬至快乐!(冬至おめでとう)」というメッセージと共に柚子を持って写真に映ったり、それをタライに浮かべてゆず湯を楽しんだりする様子が上がっていました。
確かにゆず湯を楽しむ風習は日本にもありますが、冬至を祝うという感覚は持ち合わせていなかったため、少し驚きました。
次に異なっているところを紹介します。
- 知らない人との距離が近い
- なんでも「〇〇してみる」チャレンジ精神
日本で見知らぬ人に話しかける時、一般的には道に迷っているなど何かに困っている状況だと判断する場合が多いと思います。
個人的な意見では、近所やよく行く場所で顔を合わせたり、挨拶や簡単な会話を交わしたりようになってから「見知らぬ人」ではなくなると考えています。
一方中国に来てみると、見知らぬ人に声を掛けられる頻度が高くなったと感じます。
しかも、簡単な会話だけで終わることは少なく、大抵の場合どこから来て何をしていて…という身の上話や自分の興味のある物事を語る、という流れになることが多いです。
内向的な性格なので、最初は「どうか話が長引きませんように!」と祈りながら過ごす日もありました。
しかしその場で出会ってその人が持つ個々の人生経験や考え方を聞けるとなると、こんな貴重な機会を逃すのはもったいないと感じるようになりました。
これは2つ目のなんでも「〇〇してみる」チャレンジ精神という点にも繋がるのですが、
少しでも興味があれば小さなことでも質問してみる、という行動をコツコツ積み重ねるようになりました。
4月中旬(2025年は4月14~16日開催)に行われた傣族の新年行事、泼水节に参加するため、西双版纳へ旅行しました。
土地勘がなく初めての場所でしたが、駅についてから宿泊先へ向かうまでの間、タクシーの運転手さんに事前に調べたご当地グルメや訪れておくべき場所を質問して情報収集をしました。
夜市の露店では何度か値段交渉をして、失敗しましたが「○○してみる」という経験を積めたと思っています。
日本では提示された金額を支払い、値段の交渉をしている場面はあまり見かけませんが、中国ではちょっと無理なお願いでもとりあえず言ってみる、という人が多いように感じますし、実際にそれが受け入れられている場面もありました。
この一連の行動を真似してみて、ちょっとした質問と依頼を繰り返すことで交流が生まれると感じた良い機会でした。

「○○してみる精神」で竹虫を焼いたものを食べてみました
ピリッと効いたスパイスと軽い食感で非常に食べやすかったです

日本人は写真を撮るときにピースをすると言うと、一緒に真似してくれました




