日本にいた頃、私は大学1年生のときに週1コマ(90分)の中国語授業を受け、大学2年生では丸1年ほとんど勉強せず、3年生になって週4コマの中国語授業を受けました。しかし、中国人の友人はほとんどおらず、授業外で中国語を使う機会はめったにありませんでした。そのため、青島に来る直前に受験したHSK4級にはかろうじて合格したものの、実際のレベルはHSK3級の会話文すら自信を持って使いこなせない程度でした。青島に来たばかりの頃は、ネイティブの話す中国語が全く聞き取れず、意思疎通もままなりませんでした。しかし、約3カ月後には日常生活での中国語に慣れ始め、半年以上が過ぎた現在では、自分から話しかけたり、中国人の友人と楽しく過ごせるようになってきました。今回は、日本での学習方法と、中国での中国語学習方法についてまとめたいと思います。
【日本での学習方法】
・授業で文法や語彙を学習し、HSKの問題を解くが、会話の機会は少なかった。
・日本人の先生3人、中国人の先生1人から指導を受けた。
・自主学習はほぼ行わず、唯一の例外は暗唱コンテストへの参加で、YouTubeの動画を参考に基礎の発音を徹底的に真似る練習をした。
【中国・青島での学習方法】
①授業を受ける(前期は総合、听力、口语、古筝、古琴、功夫)。すべて中国人の先生が中国語で教てくれるため、日本より発言の機会が·圧倒的に多い。
②スマホやPCの言語設定を中国語に変更する
③日本人との接触を控え、日常的に中国語を使う環境を作る。思考や独り言、SNSでの使用言語をなるべく中国語にする。日本語を使うのは、基本的に家族との連絡時のみだった。
④AIを活用する。前期は上記3つを主に使っていた。
– ChatGPT(文法・語法のチェックや作文添削、WeChatの会話サポート)
– 豆包(会話練習)
– Kimi(ChatGPTの無料利用制限を超えた際の代用)
– DeepSeek(リアルな中国語表現を学ぶために活用)→ここ最近使うようになってから、Kimiは使用しなくなった。
【各技能ごとの学習方法など】
■听 (リスニング)
・教科書の音声を繰り返し聞き、発話練習。
・SNS(小红书,朋友圈,Instagram等)でリアルな中国語表現を見る。自分もそのネット用語を使って何か投稿する。
・中国語のドラマを視聴する。全く理解できなかったセリフや初めて聞いたフレーズはスクショして保存し、たまに眺めながら覚えられるようにする。
・中国語で会話する機会を増やす。
■说 (スピーキング)
・授業で積極的に発言し、先生に指摘して頂いたミスを即座に修正し、復唱する。
・中国人の友人に話しかけ、リアルな表現を学ぶ。
・自作した文をAIに音読し、添削を受ける。豆包AIで色々なキャラと、様々な場面の会話練習を行う。プレゼン練習も行った気がする。
■读 (リーディング)
・日本人の特性として漢字から大まかな意味を推測できるが、逆に精読の習慣が付きにくい。阅读の授業時は、推測だけで解いた問題の解説をよく聞き、正しく理解するようにしている。
・幅広いトピックに対応できるよう、日頃からニュースを読んだり中国文化を体験したりして知識を増やしておく。
■写 (ライティング)
・毎週出される作文課題が実践的な練習になっている。
・まず日本語で構成を考え、中国語で書き、AIで添削した後に先生へ提出している。AIの修正で納得がいかなかった部分やその他疑問は先生に聞くようにしている。
【結論】 語学学習において語彙力・文法力はもちろん欠かせないが、それ以上に人とコミュニケーションをとる意欲や、背景知識の充実が不可欠だと感じている。現在は中国に滞在できる貴重な機会であるため、日本でも出来る机上学習の時間を減らし、中国人や他の留学生と過ごす時間を増やすようにしている。実際に中国の街を歩き、文化を体験し、彼らと同じような生活を送ることで中国語の理解が深まると実感している。帰国後は文法や語彙の強化に重点を置く予定だ。未だに中国語の夢を見る経験はないが、より中国語が身近になり、さらなる上達を実感できる日が来ることを楽しみにしている。
【3月の思い出】
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無形文化遺産化を体験できるイベントに参加し、お香作りを体験しました
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旧暦2月2日「龙头节」を祝うイベントで初めて琵琶演奏と切り絵の体験をしました

多国籍な留学生たちとヒンドゥー教のホーリー祭を祝いました

青島大学医学部の合唱団に参加させて貰えることになり、活動がスタートしました

前学期お世話になったカンフーの先生と、毎週日曜の朝7時半から公園でカンフーを練習しています。4月にある大学の芸術文化祭にて発表もあるので頑張ります。

縁あって知り合えた領事館の方に企画して頂き、青島総領事館の見学や彼らの仕事について聞かせて頂ける機会がありました。