「移動手段に関する日中の違い、新たな発見」大宮千尋(北京語言大学)

今月のテーマは「留学する前のイメージと実際に留学してみて気づいたこと、新たな発見」です。私はこれまで北京で約4か月間生活をしてきて、自分が以前抱いていたイメージとは異なる“中国”を知る機会が多くありました。今回はその中から中国の移動手段について紹介したいと思います。

北京や上海などの都市部は地下鉄やバスなどの交通網が発達しており、運賃が日本と比べて安いです。また、北京ではレンタサイクルがメジャーで、若者から年配の方まで多くの人がレンタサイクルを利用しています。このことについては私も日本にいるときから聞いたことがあり、実際に現地で生活をしてみて、日本で聞いていた通りだと思いました。

一方で私は中国の自動車、バイク事情についてはよく知らず、留学を始めてから日本との違いを実感しました。まず私が驚いたのは電気自動車の普及率の高さです。日本国内で使われている自動車のうちEVが占める割合が3%程度なのに対し、中国国内全体では2割を超えているといわれています。実際に大学の周辺で見かける車は10台に3、4台くらいは緑色のナンバープレートです。(中国では、従来のガソリン車は青色、EVなどのエコカーは緑色のナンバープレートが使われています。)このことから、中国の電気自動車産業は想像よりも遥かに進んでいると感じました。

その他にも移動手段について日本との違いに驚いたことがあります。それは学内での移動にバイク、スケートボードを使う人が多いということです。全体の割合としては歩いて移動する人の方が多いのですが、友達同士で二人乗りバイクをしたり、学生がスケートボードに乗って登校するという光景は珍しくありません。私は二人乗りバイクをする学生たちを見る度に、中国は日本と比べて友達同士の距離感が近いなと感じます。また、時々セグウェイに乗って移動する人や道でローラースケートをしている人を見かけることもあります。(ローラースケートは移動手段というよりも一種の娯楽かもしれませんが)このような移動手段の多様さには中国社会の寛容さや柔軟さが表れているのではないかと思います。

以上今回は移動手段に焦点を当てて、気づいたこと、新たな発見を紹介しました。今後は周囲を観察するだけでなく、もっと積極的に人と交流をして、そこから新たな発見が得られるように頑張りたいと思います。