「大学生としての日常生活」井口智奈(中国伝媒大学)

広告学部デザイン専攻のカリキュラム

国慶節が終わると同時についに授業が始まり、先月とは打って変わって大学生らしい日常を送っている。

私が所属しているのは広告学部・視覚伝達デザイン専攻の大学一年生のクラスで、人数は全部で35人〜40人ほど。留学生は私を含めて3名であとは皆中国籍の学生だ。

秋学期の現時点で私が受けている授業は下記になる。

・中外美術史

・デザイン史

・広告史

・広告学概論

・素描

 

中国の広告デザインのルーツを知りたいと思っていた私にとってどの講義も面白く、まさに夢に見た環境と言える。それから実技授業として素描(デッサン)があり、大学の時以来約10年ぶり(!)に素描に取り組んでいる。社会人になるとなかなか鉛筆を握って絵を描こうとはならないもので、これもありがたい機会だと思う。

一方で、中国語専攻ではないため中国語の授業は一つもない。出席している授業も中国籍の学生に向けたものなので、話についていくのがかなり大変だ。現状パワーポイント資料がある授業であればかろうじて話がわかる、という程度の理解度なので、かなり勿体無い授業の受け方をしているなと焦る気持ちがある。

座学の授業に出ているだけで話せるようになるとか、リスニング力が劇的に向上するとか、そんな甘い話はないなというのがここ1ヶ月の感想だ。幸い同級生と教授陣がとても優しく、困っていることがあると助けてくれるので、今のところ大きなトラブル無く過ごしている。

また授業の諸連絡は専攻のグループチャットで回ってくることが多いのだが、提出物や休校等のお知らせは授業ごとに設定されたクラス代表の同級生が対応してくれる形になっている。アンケート集計など少し煩雑な業務が発生することもあり、連絡の時間も夜遅かったりする。日本の大学では、こうした授業運営に関することは教授かそのアシスタントの方がやるイメージだったので学生が行なっていることに驚いたし、同時にとても頼りになるな……とありがたく感じた。

建物の最上階(12階)にあり、自然光が差し込む素描室

日常生活の過ごし方

フードコート式の食堂とスーパーと荷物の発着場が学内にあり、基本的な用事は学内で快適に過ごすことができる。食堂は全部で3ヶ所あり、最も大きな食堂は1階から4階まで各階で異なる店揃えのフードコートが展開されているため、食の選択肢はまあまあ多いのではと思う。

店が違うだけではなく、フロアごとに雰囲気が異なる食堂

2階の隅には回転火鍋コーナーがある

地下鉄などを使えば40分〜1時間半程度で北京中心部の各スポットに行けるので、休日はショッピングエリアや美術展など、色々なところに出掛けている。シェアサイクルの料金が安く(1回15分約30円・1ヶ月約300円など)設置台数も多いため、元気があるときは自転車を漕いで行く日もある。

自転車は便利だが、日本と交通ルールが違うところも多い。とにかく安全には気をつけて!!