「私の暮らしているまちの特徴、自慢(おすすめスポット等)」櫻井彩乃(雲南大学)

私の留学している雲南大学は雲南省の省都昆明にあります。昆明の気候は“四季如春(四季を通じて春のように穏やか)”ということから、“春城”という昆明の別称も存在します。今年の昆明は例外的に暑いらしく30度近くまで気温が上がることもありますが、乾燥しているため汗を沢山かいて不快になるようなことはありません。中国人が昆明について語るときに必ず「生活节奏很慢(生活のペースがゆっくり)」という話題が出ますが、その穏やかな気候に寄るところが大きい気がします。ただ、日差しがとても強いため紫外線対策は必須です。私自身は昆明の春夏しか経験できていないのが残念ですが、春は桜と蓝花楹、夏は蓮とラベンダー、秋はイチョウ、冬はシベリアからの渡り鳥(红嘴鸥)など四季折々の異なる風景を楽しむことができます。

4月下旬が見頃の蓝花楹

昆明には公園が多いのも特徴です。特に滇池という大きな池があることから、湿地公園が沢山あります。湿地公園から見る夕日は特に綺麗です。友人と一緒に滇池の周り(約110キロ)をサイクリングしたりもしました!また、学校から徒歩5分ほどの場所には翠湖という湖があり、いつも観光客や散歩をする人で賑わっています。翠湖の周りにはランニング専用の道もあり、私も外周を走ったり散歩したりしています。

王官湿地公園で夕日を見に行った時の写真

滇池のサイクリングロード

以前大学の教授に「その国の本当の姿を知るためには都市ではなく農村に行きなさい。」と言われたことがありますが、昆明市内でも中心部から30分から1時間ほど車に乗れば農村や山に行くことができます。雲南大学の先生がおっしゃるには、政府の政策により近年農村は沢山の支援を受けており農民の生活も劇的に改善しているそうです。実際、農村でお邪魔したお宅は大きな一戸建てでカラオケルームなども内蔵しており驚きました。昆明の中心部にはビル群が立ち並ぶ一方農貿市場が残っており、ここでも中国の市民生活を垣間見ることができます。ちなみに、昆明の物価は低めで特にフルーツはキロ単位で売られています・・・!

赤土が特徴の昆明の農村

また、雲南省は中国で最も少数民族の多い省として知られていますが、昆明市内でも様々な民族の文化を体感することができます。傣族や清真(ハラール)のレストランは至る所にあり、町中で少数民族の服装を身につけた人を見るのも珍しいことではありません。雲南大学で知り合った中国人の中にも白族、彝族や回族の学生がおり、ある学生は冗談で「ここでは汉族が少数民族だから笑」と言っていました。4月には昆明市内にある雲南民族村で泼水节(傣族、タイ、ラオスの水を掛け合う祭り)が開かれ、私も参加しました。

傣族料理

昆明の広場で彝族が踊っている様子

昆明に留学する日本人は少ないですが、省都ならではの便利さと自然の美しさや文化の多様性が共存した、快適で充実した留学生活を送るには打って付けの場所なので、留学先の候補として一考してもらえたら嬉しいです。私の残りの昆明生活も2週間を切りましたが、人も気候も穏やかで魅力に溢れた昆明を留学先に選んで良かったと思っています。