「中国で流行っていること(もの、人等)、自身の関心のあること」有馬万達(南京大学)

やはりオンライン留学では、自分が体感したものではないので、今現地では何が流行なのかは掴みきれていない部分が大きいのですが、先生やクラスメートとの交流の中から感じた中国の流行をあげていこうと思います。

まず私が感じたのは、日本の意外なものが中国で人気であったりすることが多かったことです。特に意外だったのは中国でも日本の芸能人の知名度が高かったことです。最近は、韓流アイドルやドラマの世界的な流行で、中国もそれに持ちきりなのではないかと思っていましたが、日本のエンタメも根強い人気があることを感じました。授業の中でも端々にそれを感じることができ、特に先生が新垣結衣さんを美しい女性の象徴として紹介し、そこから星野源さんの結婚の話をしていたことは印象的でした。また、最近では小松菜奈さんと菅田将暉さんの結婚も話題になり、weiboの急上昇ランキングでもトップになったそうです。そして最も意外で驚いたことは、日本で2008年に制作された映画『おくりびと』が、今中国でヒットしているということです。興行収入は10億円を突破し、中国の興行収入ランキングでも四週連続トップ10入りしていました。日本のアニメや日本製品だけでなく、ドラマや映画などのエンタメも以前から人気があり、中国では日本の文化や習慣に触れる機会が多いと感じました。

先生に中国の若者の間で流行っているものを尋ねると「国潮」という言葉を教えてもらいました。国潮は国風潮流の略で、ファッションやメイク、デジタル製品などあらゆるものに中国の要素を取り入れるものです。これは、中国が急速な発展を遂げているものの、これまで「おしゃれ」を自国のものではなく海外から取り入れてきたという経緯があり、中国人の間にも自国のコンテンツに対する劣等感があったことが背景とされています。日本の「昭和ブーム」に似通っているところはありますが、国潮はより広範で、今年のゴールデンウィークは中国国内の観光地に再びスポットが当たり、中国国内の観光名所に多くの若者が訪れたことでも話題となりました。国潮によって中国国内のブランドやコンテンツが消費され、されによって新たな中国の価値を生み出すものになったと言えます。ここから中国がチャイナブランドとして地位を築けば、世界的にもメイドインチャイナに新たな価値がつくと予想されます。

今中国で流行っているもののを聞いた中で、個人的に印象的なものををいくつかあげましたが、どれも日本の日常生活では知り得ないものばかりでした。まだまだ現地に渡航できない日々が続きますが、今度は現地に行って自分の目で中国の現状を感じたいと思いました。