「日本と中国、似ているところ、異なっているところ」小松史弥(北京大学)

オンライン留学が始まり、2ヶ月が経ちました。4月を振り返ると、留学1ヶ月目に比べて中だるみしてしまったような気がします。やはり人間なので、新しい生活が始まった頃は意識を高く持って勉学に励むことができますが、日が経つにつれて、そのモチベーションを維持することは困難だと感じました。3月の末(留学が始まってちょうど1ヶ月)頃から既にそのような様子だったので、僕は2つの対策を打つことにしました。

まず一つ目は、毎日日記を書くことです。24時間のタイムスケジュールを前日の夜に書き記し、当日はできるだけそのスケジュールに沿って行動します。そしてその日の夜に1日の振り返りを行い、コメントを書き、次の日のスケジューリングをする、こんな感じです。アルバイトや授業、食事、睡眠などを差し引いた隙間時間をいかに勉強時間とするのがコツです。たとえ短い時間でも、学習時間を積み重ねていくことが中国語レベルアップに直結するので、できるだけタイトに予定を組むようにしています。

そしてもう一つは1日の終わりに短い文章(ニュース1分程度)のリスニング、ライティング、スピーキングを同時に行う、というものです。『央视新闻』というアプリ上で、中国で実際に放送されているニュースを聞き、文字起こしをし、噛まずに全体を読み通せるまで音読します。中国のリアルを知る機会にもなり、一石二鳥ではないでしょうか。まだ大きな効果は表れていませんが、5月にHSKを控えているので、6級8割の目標を達成するためにもこれからも継続していくつもりです。

 

今回のテーマである「日本と中国の似ているところ、異なっているところ」についても少し触れていこうと思います。日中の類似点として、「慣用句」「日常会話の言い回し」が挙げられると思います。同じ漢字を使っていると言えど、全く別の言語なので、「日本語をそのまま中国にしただけじゃん!」というような中国語を見つけた時はとても興味深いです。例えば「说走嘴」「口走る」が挙げられます。日本の口走るの「走る」は実際に走っているという意味ではありません。ですが中国語も「走(歩く)」という言葉を使っており、同じような言い回しの慣用句であると言えます。

日中の相違点としては先生と生徒の関係性が挙げられると思います。日本ではほとんどの場合、教授とはメールでやりとりをし、しっかりとした上下関係が構築されているはずです。しかし中国では先生とのやりとりにメールはほとんど用いず、微信というアプリを使ってやりとりします。あくまでSNSでのやりとりなので、極端に形式ばった文章を書く必要もなく、その分の時間の効率化を図れますし、何より先生との距離も近くなりやすいです。もちろん日本のやり方にもメリットはありますし、何が正解ということではないですが、中国の合理性は政治以外でも多く見られると思いました。