〝和・合〟の声音楽会が催されました
大阪府日中友好協会
4月8日(火)、大阪市福島区にあるザ・シンフォニーホールで「〝和・合〟の声音楽会」が開催されました。二胡奏者の張濱氏が会長を務める一般社団法人日中国際文化芸術交流協会が主催し、中国駐大阪総領事館、江蘇省人民対外友好協会、南京市人民対外友好協会共催の下、弊協会は後援させていただきました。
南京民族学団、日本センチュリー交響楽団、そして張濱氏の二胡演奏など、中国伝統楽器とオーケストラの協演に加え、アニメやゲーム音楽で名を知られる作曲家の和田薫氏の新曲が初演されるというユニークな音楽会でした。
コンサートは、琵琶と二胡による日本の歌「さくらさくら」で始まり、楽器の調べがホールに心地よく響き、続く南京民族楽団の演奏では、スオナという伝統的な管楽器の音色に春風を感じ、「弾奏ロック」のダイナミックな演奏に驚かされました。
そして、笑みを湛えて張濱氏が二胡を手に登場。上海万博のために作曲された「大地の詩」、鑑真由来の日中友好の願いを込めた「風月同天」、モンゴルの息吹を感じる「賽馬」、どれも曲に込められたメッセージが見事に表現され、融通無碍な演奏に聴き入るばかり。
後半は、和田薫氏の「交響組曲 詩意江南」で再開。作曲家ご自身の舞台挨拶を聞き、この曲は、中国・南京を実際に訪問しインスピレーションを得て、中国と日本の楽団が協演する形で互いの文化の融合を表現する試みであることを知りました。また、後日、関係者から伺った話によると、2019年末の訪中後に初演をめざしていたとのこと。世界に蔓延したコロナ禍によって初演の目途が立たず、ようやくこの日、世界の人が集う万博の開催地・大阪で曲が日の目を見たことに、私は格別の意味を感じてしまいました。
その演奏は、楽章の合間に拍手が起こる中、情熱的に指揮された飯森範親マエストロのひたむきさ、日本センチュリー交響楽団の音量に負けぬよう中国伝統楽器の音色を浮き立たせる繊細さ、強烈に打ち込まれる打楽器の迫力、二胡、琵琶、古筝、笛子の妙なる調べに〝魅了された〟の一言に尽きます。
最後は、全演奏者が参加しての「茉莉花」と「川の流れのように」。中国と日本を代表する音楽に会場が一体となり、見事なエンディングを迎えました。
日本と中国の音楽を通した友情と交流、そして平和の大切さを伝えるこの音楽会が、これからも多く人に届けられることを期待しています。そして、張濱氏をはじめ関係の皆様のさらなるご活躍をお祈り申し上げます。
素晴らしい音楽会をありがとうございました。
(事務局長 岩田教之)


春の友好交流の集い開催
福島県日中友好協会
福島県郡山市日中友好協会
福島県日中友好協会主催、郡山市日中友好協会主管の春の友好交流の集いは、去る令和7年3月16日(日)11時より、郡山市内の郡山ビューホテル本館にて、盛大に行われた。まず開会の前に、日中友好協会の派遣で中国に留学し、その後中国古琴演奏家になった飛田立史氏の中国古琴の演奏会を行った。
開会式では郡山市日中友好協会の國分憲一会長が主催者代表の挨拶を行い、その後、品川萬里郡山市長(※開催当時)が歓迎の挨拶をし、玄葉光一郎衆議院副議長、(公社)日中友好協会の橋本逸男副会長と崔為磊新潟総領事、内堀雅雄福島県知事からそれぞれ祝辞をいただいた。
その後、国会議員、県会議員、市会議員等の来賓を紹介し、計70名余の来賓、会員、関係団体の皆さまと懇親を深めることができ、有意義な春の大交流会となった。
(郡山市日中友好協会事務局長 佐藤厚潮)

中国人養父母に感謝を込め、戦後80年の節目に花を捧ぐ
鹿児島県日中友好協会
4月6日、鹿児島市の天保山公園で、「中国人養父母感謝の集い」が開かれた。園内には、中国残留孤児の命を救い、育て上げた中国人養父母への感謝を込めた「中国人養父母感謝の碑」が立つ。戦後80年の節目となる今年は、中国残留孤児の子孫や中国駐福岡総領事館の成岩副総領事ら関係者約30人が集まり、改めて感謝の思いを胸に献花を捧げ、日中友好の未来に願いを託した。
献花式では、成岩副総領事が、「養父母と孤児が築いた絆は、両国に平和と友好の大切さを教えている」と語り、改めて感謝の集いを開催する意義を確認した。
「中国人養父母感謝の碑」は、残留孤児であった鹿児島市内の男性が発案し、県と市の日中友好協会が協力して、2014年に建立した。碑の建立に特に尽力した鹿児島県日中友好協会の海江田順三郎名誉会長は、今年5月5日に逝去された。生涯を通して平和への思いを訴え、日中関係の改善と相互理解に尽くした海江田名誉会長は、この感謝の集いも毎年大切に催してきた。
鹿児島県内には、現在、約20人の元残留孤児が暮らしている。入院などにより、その消息は掴みにくくなっているのが現状だ。鹿児島県日中友好協会では、過去を記憶し、未来に希望をつなぐ場として、今後も「中国人養父母感謝の集い」を大切に続けていきたい。
(会長 鎌田敬)

大阪・関西万博中国館で「日中書道交流会」を開催
東京都日中友好協会
「書林翰墨傳友誼:筆と墨がつなぐ友情」をテーマに、「日中書道交流会」が5月中旬、大阪・関西万博の中国館「北京ウィーク」の企画として開催された。主催は東京都日中友好協会、北京市対外友好協会、北京市文化歴史研究館並びに日中文化交流協会。
5月10日には、万博会場で日中両国の書道家17名が「平和・友好」をテーマにその場で筆をとり、書を通して書道芸術と日中友好への美しい願いを表現。「美美与共(多様な美の共存)」「天下大同(世界はひとつ)」といった作品が、書道家たちによって揮毫された。日本側の書道家は、豊道溪峻、杭迫柏樹、財前謙、大石三世子、丹羽蒼處、福井淳哉、大嶋春山、竹内勢雲の各氏。
中国駐大阪総領事の薛剣氏は、挨拶で「書道は、中日両国が共に大切にしてきた伝統文化芸術であり、民間交流の中で独特の役割を果たしてきた。書道芸術の継承と東洋文化の精髄の発揚を共に進め、両国の世代を超えた友好に、さらに温かさと力を加えていきたい」と述べた。(公社)日中友好協会会長・東京都日中友好協会会長の宇都宮徳一郎氏は、「日本の書道は中国に起源を持ち、その上で独自の発展を遂げてきた。また、日中国交正常化の過程でも書道は重要な役割を果たしてきた。今回の交流会は、東京都と北京市の書道芸術交流をさらに深め、日中両国の文化交流と相互理解に貢献するものだ」と語った。
2時間以上に及んだ交流会のフィナーレでは、「青山一道同雲雨 明月何曾是両郷」という、コロナ禍で両国がマスクを贈り合った際に引用された名句を、書道家が一人一文字ずつ揮毫した。
さらに5月12日には、会場を東京に移して同様の趣旨の交流会が開かれ、日中両国の書道家11名による席書のほか、北京市が制作したAI動画の鑑賞、東京学芸大学の学生によるパフォーマンス、同大学・草津祐介准教授による日本の書道教育についての講話など、盛りだくさんの内容で、より親密な日中書道交流が実現した。
(文化交流委員会委員長 斎藤成)

前列左から7人目は薛総領事


NPO法人新宿区日中友好協会は一周年を迎えました
東京都新宿区日中友好協会
新宿区日中友好協会は設立一周年記念大会を4月3日の午後、虎ノ門の中国文化センターで開催した。中国大使館から康暁雷政治部参事官をお招きしたほか、公益財団法人日中友好会館の小川正史理事長、新宿区サッカーチームクリアソンCSO竹田好洋氏、三菱商事元中国総代表武田勝年氏、アジア太平洋観光社の劉莉生社長、37年前から無錫に桜の植樹を続けている日中共同建設桜友誼林保存協会の新発田豊会長、西新宿に先日オープンした百年留学生記念館の曹瑩館長、中国文化センターの羅玉泉所長らにご出席いただいた。
テープカット後、一部は「日中友好の未来」と題して、宇都宮徳一郎会長による記念講演会を開催。二部は広州に留学経験のある山登靖氏とモンゴル舞踊の柳沢理子氏のコラボレーションで来場者を楽しませた。
そして三部は日中双方の学生、宇都宮徳一郎氏、そして中国広州滞在中に広州日本人学校の校歌を作詞作曲した山登靖氏をコーディネーター迎えパネルディスカッション。参加者の、中国に留学経験のある中央大学3年の清野義人氏、西安交通大学から現在は理化学研究所に在籍の付靖文氏、武蔵野美術大学から千代田美術学院助教授の金楠竣氏、千代田国際語学院在学中の范婧意氏、由梓妤氏らと来日の経緯等含めパネルディスカッションで活発な意見交換を致しました。
そして中国文化センターからは沢山の貴重な景品が用意され、くじ引きで番号が呼ばれるとご来場の皆様は一喜一憂して楽しまれました。
パネルディスカッションに参加した学生達からは今後も是非とも開催して欲しいとの声が上がった事に対して、宇都宮徳一郎新宿区日中友好協会会長は「引き続き学生達との交流を開催し、発言に耳を傾け交流を深めていく、中でもは日本と中国の若者達との文化交流を軸に更に友好交流を深めていく」と述べた。
尚、新宿区日中友好協会は一周年を記念して、呉江浩中国大使、中日友好協会の袁敏道副会長、海江田万里衆議院議員、国際善隣協会の出井亜夫会長、長野県日中友好協会の西堀正司会長など各界からのお祝いの言葉を載せた記念冊子を創刊しており、当日、参加者に冊子が配られた。
(高橋秀華)
