各地の日中交流ニュース

2020年1月1日号 /

手巻き寿司で、おいしい交流会

・宮城県日中友好協会

初めての納豆やいなり寿司に興奮

宮城県日中友好協会青年委員会(新沼光昭委員長)は、11月23日仙台多文化共生センターで日中両国の若者の交流を目的に「手巻き寿司交流会」を開催した。参加は日本人大学生18人、留学生20人、スタッフ10名の48人。6つのグループに分かれ、日本人学生が留学生に酢飯の作り方、具材の切り方やツナマヨの作り方を指導。その後グループごとに手巻き寿司を作り食べながら交流した。

 

 

来日1カ月だという留学生は納豆の糸ひく様子に「たくさん細い糸が出てくる!」と興奮気味。日本人学生が納豆を混ぜて糸ひく様子を「ネバネバ」と表現してみせ、「醤油をつけると味がよくなる」とアドバイス。醤油をつけた納豆巻を口にした留学生は「おいしい」と笑顔になった。今回初めていなり寿司を食べたという留学生は「いなり寿司が一番おいしい」と、油揚げの中に、酢飯のほか、キュウリやツナマヨを詰めて頬張った。

日本語がまだ話せない留学生と英語でコミュニケーションを取っていた大学生は「もっと外国語を勉強したくなった」と刺激を受けた様子だった。参加した大学生は「留学生が日本のことをよく知っていて驚いた。日本を好きだと言ってくれる留学生の言葉を聞いてうれしく思ったし、自分も中国に親しみを感じるようになった。

今後もこのような交流活動があればぜひ参加したい」と語り、中国人留学生からは「交流会はおいしかったし楽しかった。日本にはおいしいものがたくさんあるが、中国にもたくさんある。皆さんも機会があればおいしいものを食べに中国に行ってみて」という言葉が聞かれた。青年委員会では今後も日中両国の若者たちが交流できる活動を企画していきたい。次回の活動は令和2年2月2日午後2時より「元宵節を祝う会」を開催予定。

(青年委員会事務局長 吉澤千明)

待望のセミナー棟が完成

・満蒙開拓平和記念館

団体受け入れも万全なセミナー棟が竣工

建設を進めていた満蒙開拓平和記念館の「セミナー棟」が竣工しました。ご支援、ご協力、ご尽力いただきましたすべての方に対し衷心より厚く御礼を申し上げます。「満蒙開拓」の史実を語り継ぐことを通じて平和を発信することを目的として2013年4月に開館した当記念館。天皇皇后両陛下のご来館等をはじめ全国各地、国内外から17万人以上が来館された。

しかし、まだまだ足りない部分も多く、特に施設的に団体受け入れ等に際して手狭であるということは開館当初からの課題でもあった。また、若い皆さんにも満蒙開拓の史実を知ってもらい、学校関係等の平和学習の場としても充実させていくためにはどうしても必要なこととして、開館6年目の昨年春より「セミナー棟」増設事業に取り組み始めた。心配された建設資金についても、開館以来、節約を重ねつつ蓄えてきた自己資金に加え、民間、行政等を含む多くの方よりの尊い寄付をいただく中で何とかクリアすることができた。

約90坪のセミナールーム

こうして、見応えのある立派な「セミナー棟」の竣工を迎えることができた。床面積297・45平方メートル(89・97坪)、120人収容可能なセミナールームを中核に、映像上映室(約40人収容可)、ギャラリーホール、トイレ等を完備。これからは会場の移動や学習用施設の狭さ等を気にすることなく、団体受け入れも充実することが可能となった。10月よりセミナー棟の利用を開始すると、早速、大阪方面からの修学旅行に利用いただいた。

 

しかしながら、こうした施設の完成自体がゴールではない。大切なのはこの施設から何を目的として、何を発信していくかということにある。目的実現に向けて、まさしくこれからがまた新たにスタート。引き続き長野県の伊那谷から世界に向けて平和を発信する「小さくともキラリと光る記念館」を目指して、記念館の維持運営に励んで参ります。

(館長 寺沢秀文)

振袖で日本文化体験 第5回
日中友好ファッション交流会

・神奈川県日中友好協会

米山校長(前列右端)、石毛苑長を囲んで記念撮影

神奈川県川崎市内の専門学校に通う中国人留学生が12月6日、同校で振袖を着て日本文化を体験した。この催しは、日本の文化を知ってもらおうと、神奈川県日中友好協会(並木裕之会長)の女性部会(田島孝子部会長)と米山ファッション・ビジネス専門学校(米山実校長)が、川崎市内のきら美学苑(石毛卓子苑長)の協力を得て開催されたもので、今年が5回目の開催となる。苑長の石毛先生をはじ

着付けしてもらった中国人留学生によるファッションショー

め、学苑の先生方に着付けをしてもらった留学生たち(午前5人、午後5人)が、ファッションショーのランウェイに登場すると50人ほどの会場は歓声と拍手に包まれ、足早い成人式を迎えたように華やいだ。

 

留学生たちは自己紹介をした後、石毛先生から着物や帯の種類の説明を聞き、着物を着た時の歩き方などの指導を受けた。ショー終了後は、ほっとした様子で「今日は楽しかった」、「いい思い出が出来た」などと語り、スマホで写真を撮り合っていた。同協会の上島保則副会長は「日中青少年交流推進年が今年から始まった。若者の交流を今後も推進していきたい」、米山校長は「この事業は留学生から大変人気があり、今後も続けたい」と話していた。

(神奈川県日中 三浦修)