万博会場に中国文化と友好の華

2025年9月1日号 /

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに開催中の大阪・関西万博で、7月11日(金)午前11時から、中国ナショナルデー公式セレモニーが、会場内の「ナショナルデーホール」で華やかに開催された。

式典では、武藤容治経済産業大臣、日中友好議員連盟会長の森山裕・自民党幹事長、中華人民共和国の何立峰国務院副総理がそれぞれ祝辞を述べ、日中友好の歴史や未来社会の姿を紹介する万博・中国館への称賛と、両国関係のさらなる発展への期待を表明した。

セレモニーの後半は、「华彩中国共絵未来(いろどりの中国、共に描く未来)」と銘打たれた芸術パフォーマンスが披露された。「金・紫・黄・赤・青・藍」の色による演題に従って、西安太鼓楽、兵馬俑、飛天、羽衣舞、黄河、龍、朱鷺、海といった、中国の歴史・文化・自然を象徴するモチーフを取り入れた芸術表現の数々は圧巻。伝統楽器による演奏、民歌、舞踊、バレエなど、様々なジャンルの洗練された極致の芸術パフォーマンスの連続に、観客は陶酔恍惚の至福のひとときであった。なかでも、特別天然記念物・朱鷺をテーマにした踊りは、自然保護への日中協力を象徴するもので、ひときわ注目を集めた。

上海歌舞団による中国舞劇「朱鷺」
(筆者撮影)

ラストは、中国人歌手がSMAPのヒット曲「世界に一つだけの花」を熱唱。会場の観客も手拍子を添えて合唱し、国境を越えた一体感のうちに式典は幕を閉じた。

(理事・和歌山県日中友好協会会長 中拓哉)