楊氏、民間交流の深化に意欲

2025年6月1日号 /

中国人民対外友好協会の楊万明会長が3月下旬、西日本各地を訪れ、当協会の宇都宮徳一郎会長や府県協会の代表らと懇談した。

2025年九州日中友好交流・地方都市間交流大会開催
日中両国から約300人が参加!福岡

「2025年九州日中友好交流大会及び両国地方政府交流イベント」が3月27日、福岡県内で開催された。本大会は中国人民対外友好協会、駐福岡総領事館、(公社)日中友好協会、九州地区日中友好協会の共催である。中国の11都市から約60名の地方政府責任者と、日本側からは日中友好協会会員(70名)、自治体関係者(知事・首長)、華僑など、約300名が出席した。

大会は二部構成で行われた。第一部では、中国人民対外友好協会の楊万明会長や駐福岡総領館の楊慶東総領事、(公社)日中友好協会の宇都宮徳一郎会長らが祝辞を述べ、呉江浩駐日大使からのメッセージも紹介された。

楊会長は、「民間交流は中日関係の源流」とし、これを機に時代にふさわしい建設的かつ安定した中日関係の形成に貢献したいと意欲を述べた。宇都宮会長は、戦後80年、協会設立75周年の節目となる今年、全国の協会と協力し、両国間、ひいてはアジア・世界の平和と発展に貢献していくとの決意を表明した。

第二部では、日本と中国の自治体や地方政府の責任者が、それぞれの地域における取り組みを紹介。山口県の平屋副知事は下関市と青島市との交流を紹介し、福岡県古賀市の田辺市長は、多言語リーフレットの作成などについて説明した。また、大牟田市の中村副市長は大同市との交流を紹介し、友好都市の必要性を唱えた。

昨年11月に再開された中国入国のためのビザ免除措置(2025年12月31日まで有効)についても話題となり、青少年交流、観光業、ビジネスなどの分野にもたらされる効果に期待が寄せられた。

福岡県日中友好協会は25日江蘇省の8名、26日は日中62名で歓迎宴を催し交流を深めた。

(副会長・福岡県日中友好協会会長 森山沾一)

九州日中友好交流大会にて
楊万明・中国対友協会長(前列左から3人目)を囲んでの記念撮影
前列左から4人目は宇都宮徳一郎(公社)日中友好協会会長

中国人民対外友好協会代表団
岡山を訪問岡山

3月27日、九州中日友好大会を終えた楊万明会長を団長とする中国人民対外友好協会代表団は、午後に岡山入りしました。岡山県庁で江西省宜春市代表団と合流した代表団は、上坊勝則副知事を表敬訪問しました。和やかな雰囲気の中で上坊副知事から歓迎のあいさつを受けた楊会長は、岡山を訪問できたことの喜びと、行政や議会、友好団体との交流促進への期待を述べました。また岡山が、古くは遣唐使の吉備真備から近代では岡崎嘉平太まで長い友好の歴史を有していることを織り込み、8つの友好都市締結が友好交流の発展に寄与していると話しました。

この日は中国人民対外友好協会が共催する上海歌舞団による舞劇「朱鷺」の岡山公演の日でもあり、代表団一行は夜の公演を鑑賞するとともに、公演後は出演者やスタッフ一同を労いました。

翌日は岡山市役所に大森雅夫市長を訪ね、大森市長からは心からの歓迎の意が示され、洛陽市との友好都市締結が来年45周年を迎えることが紹介されました。楊会長からは、岡山市内の山林火災に対するお見舞いの言葉ととともに、2018年に岡山で開催された第16回日中友好交流会議に大森市長が出席されたことへの謝意が述べられました。

岡山後楽園で原田健明会長をはじめとする岡山県日中友好協会役員の歓迎を受けた代表団は、日本三大名園の一つである優美な庭園の散策を楽しみました。

その後、楊会長と代表団は80名が待つ歓迎昼食会会場へ原田会長といっしょに臨みました。上坊副知事や林恭生岡山市副市長、伊東香織倉敷市長らおもに中国と友好都市を締結している自治体の代表、岡山県議会や市町村議会の議員、テレビ局や新聞社などの報道機関、商工会議所を中心とする経済界、そして岡山県日中友好協会をはじめとする友好団体との懇親を深めました。

岡山県日中の吉村武司副会長から、楊会長と代表団へ備前焼の贈呈がなされるとともに、岡山訪問への謝辞と今後ますますの友好関係の発展を願うあいさつで、歓迎昼食会は盛会のうちに終わりを迎えました。

(理事・岡山県日中友好協会事務局長 横見幸憲)

岡山後楽園にて
前列右から4番目が楊万明中国対友協会長
5番目が原田健明岡山県日中会長
歓迎昼食会を前に
岡山県内の自治体、議会、経済界と岡山県日中役員とともに

対外友好協会・楊万明会長
関西ブロックの代表と交流大阪

楊万明・中国人民対外友好協会会長と日中友好協会関西ブロックの役員との懇親会が3月29日、大阪市内のホテルで開催された。

楊会長は訪日期間中、福岡にて九州中日友好交流大会に出席、岡山にて舞劇「朱鷺」を鑑賞してから来阪。中国側からは、袁敏道・副会長、朱丹・東アジア工作部主任も懇親会に同席した。

冒頭、京都府日中友好協会の田中会長が歓迎のあいさつを述べると、楊会長は「政府高官レベルの対話再開による中日改善の機運高まりつつある中、本日この会談の場で、関西各地の日中友好団体との交流を深め、正しい認識への努力を重ねたい」と応えた。

楊会長は、8月の日中友好交流都市中学生卓球交歓大会、10月に茨城県日立市で開催される第18回日中友好交流会議、和歌山県で開催される文化交流フォーラムなどといった今年開催予定の重要イベントに大きな期待を寄せるとともに、交流を継続していくことの重要性を強調した。とりわけ、青少年交流の果たす役割を強調し、今後1万人の青少年を中国に招待したいとの構想を示した。

また、同時期に開催されている大阪・関西万博にも触れ、「中国各地からも多くの地方政府の幹部が訪れる予定です。日中間の交流がますます活発になることを願う同時に、受け入れる側の皆さんのおもてなしに深く感謝いたします」と述べた。

その後、大阪府日中友好協会の小西副会長の音頭で乾杯し、歓談の時間へと移った。和やかな雰囲気の中、大薮常務理事の中締め挨拶で懇親会は無事お開きとなった。

(理事・和歌山県日中友好協会会長 中拓哉)

楊会長(前列右から3人目)ら出席者による記念撮影